○佐賀新聞
　まず１点目ですけれども、あした公示されます参議院議員選挙の件でお尋ねしたいんですが、各党の公約が出そろいまして、知事の、現時点で各党の公約に対する評価と、どういった点に注目しているのかと、まずもってその２点をお願いします。
○知事
　まず１点目が、各党の選挙公約に対する所感でありますけれども、きのう全国知事会の総合戦略・政権評価特別委員会で、各党の選挙公約の評価を行いました。それにはもちろん私もかかわった上で行っていっていたわけでございますけれども、基本的には、去年、衆議院議員選挙が行われていますので、その延長上に立った公約がそれぞれ出てきていると思っております。衆議院議員選挙は、これはすなわち政権公約ということにもなるわけでございまして、その際に、さまざま各党の中で練られたものが、今回も基本的には同じ姿で出てきていると判断しているところでございまして、その意味では、新味はないけれども、各党が実現したいことがより明確になったのではないかと思っているところでございます。
　知事会の観点からいえば、その分権の推進や道州制についてどう取り組んでいくのかということについて関心があるわけでございますけれども、やはりかつてに比べると、道州制についてそれぞれ各党が、具体的に賛成とか反対とか、いつまでにとか、そういったことを明らかにするようになったなという印象を受けておりまして、今回、これから論戦が活発化していく中で、私としては道州制の議論というものが選挙の中でどれだけ深まっていくのかということを見ていきたいと思っております。
　また、国民的に見れば、私は一番の関心事はやはり経済ではないかと思っておりまして、乱高下する円や株の相場というのもありますし、現在のアベノミクスをこのまま続けていっていいのか、あるいは全く違う形の経済運営や経済対策があるのか、そういったことについても、多くの関心を呼ぶのではないかと思っているところでございます。
　いずれにしても、多くの皆様に投票に行っていただきたいということだけは明確に申し上げることができると思っておりまして、今回、ネット選挙解禁にもなりますので、ネット選挙が解禁になることによって、みんなのいろんな意味での会話や選挙に対する関心の度合いというものがどれほど変わっていくのかということについても、私の関心の１つでありますけれども、こうしたネット選挙の解禁などが、ぜひとも投票率の向上につながってほしいと思うところでございます。