○毎日新聞
　事前了解のことについてもう一度確認なんですが、今までのあり方がいいのか悪いのかも含めて考えていらっしゃるということですけれども、新しい規制基準のもとで審査が行われるので、今までのやり方が変わるわけですけれども、一般的に、今までは地元の玄海町の同意を得て、県にも同意を求めていくという流れだったと思うんですが、そのやり方自体を知事としては余り想定しておらないというか、それとも、その流れをベースにして判断をなさっていくのか、あるいは県が同意を得なくても動かしてもいいという考え方も頭の中に入れていらっしゃるのか、もう少しちょっとイメージを、お考えを聞かせていただきたいと思いますが。
○知事
　余り今のところ予断を持って考えていないというのが正しいところで、協定書を改めて読んでいただければわかるんですが、原子炉施設の変更をしようとするときというときに事前了解を得るということになっていまして、今回、じゃそれに当たるのかということを考えていくと、一般的には新規制基準に基づいて規制委員会、規制庁が審査をして、いろんなご指摘がある、直さなくちゃいけない、あるいはこれでいいでしょうみたいな話があるということで、それをもとにして再稼働するというプロセスを一般論として考えたときに、それがどこの協定書上の事前了解の対象事項になるのかということを読もうとすると、なかなか難しいというところもあるなというのを思っているんですね。そうすると、協定にないということになると、何を根拠にして、いつの時点で、つまりどういうタイミングでだれに対して何を求めるのかということについても、今まだルールは明確になっていないと思っているんです。
　また新しい規制基準に基づく審査結果について、これまでと違って国が前面に出てそういったことについての説明をするということも言っていますが、具体的にどのタイミングで何をやろうとしているのかもよくわからないんですね。いずれにしても、法律や政令を見れば書いてあるということではなくて、各それぞれの地域がつくっている協定書、内容はほぼ一緒ですけれども、その協定書を読んだだけでは何が起こるのかということは予期できない状況になっていて、幸いなことに、今回は佐賀県だけが単独で先に走らなければならないという状況ではなくて、佐賀県は少し遅れるぐらいの感じになるのかなと思っているもんですから、その意味では、ほかの県がどういう対応をするのかということもよく見ていきながら、具体的にどういうタイミングでどういう手続をとっていくのかということをこれから考えたいということでございます。

○読売新聞
　そうなるとですね、今後、想定されるものとしては、当然その再稼働する立地自治体や隣接周辺自治体の了解を取った上での再稼働ということが進められるんじゃないかと大体予測はつくと思うんですけれども、そういうことが他県で行われた場合は、九電との協定書の見直しを進める必要があるというふうな判断になっていくんでしょうか。
○知事
　そこは、ほかの県で行われていることを参考にしてだと思うんですね。ほかの県で行われている、九州電力なりほかの電力会社というものを参考にしていけば、そのままできるのかといえば、例えば、よくわかりませんけど、伊万里市のような隣接自治体でもない自治体というところが、同意なら同意といった非常に高いレベルのものをつくっているのかどうかということについては、もうちょっと見てみないといけないと思うんですけれども、そういったものとは関係なく、伊万里市はそういったものは必要だとおっしゃっているのかもしれないわけですね。ですから、全てを全部ほかのところと並びにしていいのかどうかというのはわからないと思っていますけれども、いずれにしても、我々が単独で考えることではなくて、ほかの同じような悩みを抱えつつ作業をしなければならない自治体の動きを見ていきながら、じゃあ、佐賀県版はどうしていくのかということを考えていきたいと思っているところでございます。
　恐らく、県によって違うと思います。今までも少しずつやり方が、名前も違うし、出していくタイミングも違うし、議会への説明や議論の状況も違うしということでいろいろ違ってきていますので、今回も違ってくるのかなとは思っているんですけれども、そういったものを見比べながら、じゃあ、佐賀県としてはこうしていこうということを考えていけばいいのかなと思っております。

○毎日新聞
　関連で、玄海町とかですね、あるいは唐津市さんですけれども、新しい基準について、国からちゃんと説明してほしいという声が上がっておるようです。で、唐津市さんは派遣するというような話も出ていましたけれども、県から新しい基準について積極的に地元に説明してほしいとか、あるいは県に対しても説明を求めていくとか、そういう動きをされる、アイデアを出していくお考えはございますか。
○知事
　まだ基準がきちんとしていなかったという状況がございましたので、でき上がった段階で我々としてもきちんと話を聞かなければと思っておりました。現時点でいつやるかということを決めているわけではありませんけれども、何らかのタイミングで国の当局者からきちんとした考え方はお伺いしたいと思っています。
○毎日新聞
　それは、担当者を呼んでということですか。
○知事
　まだ決めていませんけれども、来てもらったほうがよければそうしますし、彼らがちょっとどれだけの忙しさで仕事をしているのかよくわからないというところもありまして、まあ、できれば来ていただいたほうがいいんだろうという気はします。

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