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記者会見
古川前知事の記者会見の会見録や資料を掲載しています。動画もご覧いただけます。
 
※政治活動についての発言部分は、除いています。
※会見録は、わかりやすいように一部校正しています。

質疑応答:国際リニアコライダー(ILC)関連、県立高校での学習用タブレット導入関連

○佐賀新聞
 ILCなんですが、下村文科相が先日会見で、研究者の方たちの結論をそのまま即採用することにはならないというふうにおっしゃっていますが、この発言を受けての知事の誘致に対する考え方と、それと誘致の仕方もこれからまた変わってくるのかなと思うんですが、県庁内の組織の体制のあり方をどう考えていらっしゃるか。
 それと、すみません、ILCともう1点なんですけど、来年の4月から県立高校で学習者用端末が5万円負担でという、5万円負担が割と高いんじゃないかという声もあるんですが、知事のお考えをお願いします。
○知事
 ありがとうございます。まず、ILCについてですが、下村文部科学大臣は、あの研究者グループの結論が出たときからも、それは参考にさせていただくということでおっしゃっておられていて、それについて一貫しておられるんだろうと思うんですね。表現ぶりが多少違ってきているかもしれませんけど、基本的には研究者グループの答えは答えとして、でも一方で、またそれは別の学術会議なりなんなりの議論もあり、さらには政府としてどうするかという議論もあるので、その議論の参考にしながらやっていくんだということをおっしゃっているんだろうと思います。その意味で、研究者が決めたから、それをそのまま受け入れて、じゃ、やりましょうということにはならないんだよという意味だと思うんですね。
 私どもとしては、下村文部科学大臣の姿勢というものを評価したいと思っておりまして、しばらく時間はかかるかと思いますけれども、我が国として本当にこの施設が必要なのかどうかについてもしっかり議論をしていただいた上で、本当の適地がどちらなのかということについても議論をしていただければありがたいと思っております。
 県庁内の体制についてでございますが、ILC推進室の看板はまだ残っているんだっけ。ILC推進室のメンバーは、あちこちからかりてきていたので、多分、何人かはもとの所属に返しているかもしれませんが、これまでのような大きな仕事量が発生していないということもあって、一方で、新産業・基礎科学課の所管の事業として、唐津のコスメティックバレー構想が今かなり動き始めていますので、そっちのほうに人を振り向けていまして、今、名前は変わっていないかもしれませんけれども、実態として見たときには、コスメティックバレーの誘致を積極的にやっていることになっています。いつの日かで看板、看板というか、あれは変えていかないといけないだろうなと思います。
 それと、タブレットの件についてであります。
 その5万円が高いか安いかということについては、5万円という金額だけ聞けば、それを安いという人は余りいないかもしれません。ただ、使い道いかんだろうなと思っています。例えば、高校に入られるときに、制服を買われます。運動靴も買われます。体操服も買われるし辞書もということで、十数万円ぐらいいろんなお買い物をされるわけですね。そこの一環として5万円のタブレットというのが出てきているということだろうと思うんです。そして、このタブレットを買うことによって、買わなくていいものも出てくるかもしれないとも思っています。そういったことを考えたときには、これは授業に必要な教材ですから、それはもうぜひ必要なものとして買っていただきたいと思いますし、買った分だけ十分に生かすようにしていただきたいと思います。ただ、実際に高いという声も来ていますし、いろいろと家庭的な事情で分割払いをしたいとか、何か支援がないかという声もあるように伺っていますので、教育委員会にはそういう個別のいろんな家庭の事情などに応じて、できるだけ弾力的な運用をしていただくようにということは話をしています。
 私のイメージとしては、月1,000円で3万6,000円なんですね。月1,000円ぐらいの感じかなと思っていたんですけれども、全体で十数万円分ぐらいは入学時にかかりますよというお話で、いくらかの分は減る部分もありますということだったので、それを考えたら、月々千数百円ということだと思うんですが、月々数百円であれば、一月間に20日行くとすると、1日60円とか70円ぐらいのものでありますから、ぜひ1日数十円の価値があるような使い方をしていただければと思っているところでございます。
○読売新聞
 単純な疑問なんですけれども、買えない家庭は県立高校に進学できないんでしょうか。
○知事
 それを言うならば、もともと授業料が払えない人は県立高校に進学できなかったということもあるわけですね。義務教の世界とは違うので、県立高校や私立高校というのは、入ればこれだけの費用がかかりますよということを前提にして、それで受験をしますかどうかということを言っているわけですね。ただ、一方で、非常に経済状態が貧しい家庭に対しては、奨学金を出しています。給付型とか貸与型とかいろいろありますけれども、そういったものを使っていただくことによって、実際は負担がなく購入できる、あるいは利用できるという制度をつくっていっていますので、そういったことを考えれば、これが買えないから入試が受けられないという家庭は実際上はないのではないかなと思っています。
○読売新聞
 買わないという判断をした家庭は進学できないんでしょうか。
○知事
 進学じゃなくて、受験をするときに、例えば、私は体操をしませんから体操服を買いませんという人がいたとしても、それは必須で授業をやらなくちゃいけないですから、体操服はどうしても買っていただく必要がありますよね。あと、辞書を、例えば、ある会社のこの辞書を学校側が指定したとき、私はこの辞書は嫌だから別の辞書を使いますということで、辞書であれば、それは使わないでもできるのかもしれませんけれども、タブレットの場合は、これを使って授業を実際に行っていくわけですね。そのときに、実際に授業に必要な道具を買っていかないという選択ということになりますので、それは現実的にはないのではないかと思っています。
○読売新聞
 いや、教科書等は、ある程度学習指導要領等で定められた教材だと思うんですよね。ただ、辞書等は、そういうものに定められてないものだと思うんですよ。タブレットは定められてないものに入ると思うんですけれども、それでもそれを買わないと県立高校には進学されないほうがいいですよというご指導になるわけですかね。
○知事
 ご指導じゃなくて、それは前提条件ですよね。それを学校に入ってみて、実はこういうのが必要でしたということはおかしいと。だから、こういう負担が必要になりますよということは、あらかじめ学校が生徒募集をするときにきちんと明確に言っておくべきだということは私は強く言っていました。
○読売新聞
 となると、県立学校に進学を希望する人、タブレットを買わないと県立学校には進学できないという判断でよろしいんですか。
○知事
 何か表現が余りよくないと思っているのは、タブレットを使って授業をやるということを前提にしているわけですよね。だから、その意味では、学習指導要領にはありませんけれども、辞書と同じなわけですね。私は辞書を買いませんといって、もちろん辞書を買わないでも通学することは可能です。タブレットも家にあるものを使うということでも可能なのかもしれません。しかしながら、学校側としては、これを使ってよりよい教育効果を出すために必要な教材で、いくらぐらいかかりますとか、そういったものを買うのが大変という人にはいろんなほかの制度をつくりましょうということを言っているわけですね。だから、ぜひそこをわかっていただきたいということなんです。だから、どうしてもタブレットが嫌だから県立高校に進学しないという人は、ひょっとしたらいらっしゃるかもしれません。だけども、現実的に本当にタブレットが大嫌いだから県立高校を受けないとか、うちは非常に経済的に貧しいのでという人は、それはちゃんと経済的な支援策があるので、それを使っていただければということなんですよね。

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