質疑応答:諫早湾干拓事業関連 その1
○共同通信
諫早湾問題についてお伺いします。 24日に漁業者側の弁護団が間接強制を申し立てて、漁業者側の弁護団からすると、認められれば開門への決定打になるという認識とのことです。知事はこれまでずっと話し合いによる解決が望ましいという姿勢だったと思いますけれども、間接強制に対する認識はどのようなものを持っていますでしょうか。 ○知事 私は1つは、毎回、正確に同じ言葉を発音をしているわけじゃないので、ちょっと間違っていたら申しわけないんですが、話し合いによる解決も必要ということで、司法は司法として、当事者間で裁判をしておられるわけでございますので、訴訟に参加していない者が、もうやめろとか、もっとやれとかということはできないかなと思っております。 その意味で、この確定判決というものを勝ち取られた原告団の方が、それをきちんと実行すべきであるということで間接強制を申し立てておられるということについては、私は一定の理解をしているところでございます。 一方で、とは言いましても、ある日、例えばこの話が最終的に最高裁までいって、いくつかの訴訟がまとめられて最高裁の判断が示されたからといって、それで白黒ついて人の気持ちが本当に白だ、黒だということでおさまるんだろうかということを考えますと、同じ海で暮らしている人たちが、裁判だけに頼っていていいのだろうかということを思っています。 また、裁判では、開門の是非ということはテーマになるんでありましょうけれども、有明海で生活をしておられる方々が本当に求めておられるのは、元のように海で暮らせるようにしてほしいという気持ちだと思っていまして、そのことに対して裁判というものが十分に応えられるのかといえば、そうではないんじゃないかという気持ちも持っています。この関係される方々が、最後はお互いのことをある程度わかったという形になるように。そして、何より元の海に近い状態にして、もう一度有明海で生計を立てていけるようなことをしていくということが、この有明海の問題の到着点だろうと思っているので、そのためには、話し合いというものが大事だということを申し上げているつもりでございます。
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