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記者会見
古川前知事の記者会見の会見録や資料を掲載しています。動画もご覧いただけます。
 
※政治活動についての発言部分は、除いています。
※会見録は、わかりやすいように一部校正しています。

発表項目:ミラノ・サローネで有田焼が高い評価を受けました

 あと2点目、先週、ミラノ・サローネで有田焼のプロモーションを行ってまいりました。その報告でございます。
 確認でございますけれども、ミラノ・サローネというヨーロッパでも大きな家具の見本市に、ステラワークスという世界的な高級家具のブランドと一緒になって、いわば家具の一種としての有田焼という位置づけで出展をいたしました。先週の約1週間でございます。
 そして、ミラノ・サローネは大きな郊外にある会場とは別に、ミラノの市街地のさまざまな場所で見本市が開かれておりますけれども、そのミラノの市街地の会場でございました。
 実際に出していったものは、これは前にもご紹介いたしましたけれども、こういうさまざまなコンテンポラリーなタイプ、あるいは伝統的なタイプと、それぞれいろんなアイテムを集めまして、合計で百数十アイテムを出したところでございます。
 実際にはこんな感じでございました。ちょっと見にくいかもしれませんけど、こういったところにステラワークスの家具があり、家具の上に有田焼が乗せられている、こういうテーブルの上に乗せられている、そういう形になっております。
 プロモーションのために、この会場にメディアの関係者の方やデザイナーの方などに大体50人ぐらい集まっていただきましたけれども、そこの会場におきまして、まず私自身が有田焼の価値、意味、あるいは400年にかける思い、そういったものについてスピーチをさせていただきました。
 また、先方からの依頼で、伊万里から伝統工芸士の方に来ていただいて、実際に絵つけをしていただきました。ちょっとこれは色が濃過ぎて見にくいかもしれませんけれども、これはある1シーンを切り取ったものでありますけれども、いつもこんな感じでした。
 幾つかいろんなデモンストレーションをやったんですけれども、そこの中でもここがやはり一番人気で、実際に絵つけをするというのはこういうことなのかということを確認できて、最も多く写真を撮られていた人でございました。
 そしてまた、お茶を披露してほしいという話がありまして、茶道ですね。ということで、これはちょうど道具をそれぞれ拝見されているところなんですけれども、こちらにお点前をする人がいて、これが一応私が席主みたいな形で解説をしながら、お茶を楽しんでいただいたりもしています。
 これは会場の様子でございます。
 このほか、ミラノ・サローネにはたくさんの会場がございまして、佐賀県出身の世界的なデザイナーの吉岡徳仁さんも出しておられました。その新作を訪問して、ちょうど徳仁さんも来ておられたので、これからのデザインの話などについて意見交換をしたところでございます。
 そのほか、1616シリーズなどでコラボレーションをやっておりますHAYというデンマーク・コペンハーゲンにある会社でも、非常に有田焼については1616で成功をおさめたということで、かなりの可能性を感じておられまして、流れ的にいうと、どちらかといえば、日本でいえば無地みたいな感じの非常にシンプルなデザインで、でも、生活に有用なものについて有田というブランドと一緒になってやっていきたいという感じでございましたけれども、そういう意見交換をさせていただきました。
 また、在ミラノの日本国総領事館も訪問して、最近のミラノにおけるデザインの状況などについてお話を伺いましたが、この女性の方が総領事で、古賀京子さんという、大和町のご出身の方でございまして、ここでも佐賀県の方に会うことができて大変よかったと思っております。
 また、ジェトロのミラノ事務所とも、これは今度、佐賀にできたジェトロ事務所の紹介でこちらに来まして、ジェトロで一緒に仕事をしておられるデザイン関係の方から、いろんなご提案や情報提供をいただきました。
 こうした数日間にわたるミラノの訪問の中で、大きく申し上げれば、有田焼の可能性について手応えを感じて帰ってきたというところでございます。
 そこの中で、これから本格的に有田焼の欧州での展開を考えていくについて、やっぱり必要なことというのは、実際に買おうとしたときにどうやったら買えるのかという、ここの問いに答えなければならないというものでございました。ミラノの百貨店にも行ってみましたけれども、そこの売り場に置いてあるものは、リーズナブルな価格でクオリティーの一定以上のものというのは実際に目にすることはありませんで、何か日本風なようなものはあるものの、なんちゃって有田焼というか、何かそれ風の感じのものにとどまっておりました。こうしたマーケットの様子を見ておりますと、有田焼の入っていく余地というのは十分にあるんじゃないかということを感じたものでございます。
 それと、ミラノ・サローネ全体の流れの中で感じたのは、これまで世界的な大競争の中で、ヨーロッパにおいてもできるだけコストを下げていくということが求められていて、できるだけ生産コストの安い新興国に生産をお任せしていくという大きな流れがあったようでございますけれども、やはりそれだけではいけないという一種の揺り戻しが来ているということを感じました。家具そのものについても、イタリアの地方都市で職人が椅子をつくっているとか、そういったものについても、だんだん注文が戻ってきているというような話もございまして、ハンドメイドの持つ価値とか伝統の持つ意味とか、そういったものについてのお客様側からの意味づけというものが生まれつつあるなということを感じたところでございました。
 また、現場で実際にコンテンポラリーなものとトラディショナルなものと両方置いてみて、あなたはどっちを買いたいかみたいな話をしていたところ、おもしろかったのは、山﨑さんという伝統工芸師の方の目の前でアンケートをやると、トラディショナルなもののほうがいいという答えばっかりなんですね。一方で、そこからちょっと離れたところでアンケートをやると、実際に使うんだったらコンテンポラリーなもののほうがいいというような答えもあって、恐らくシチュエーションによって違うんだろうなということを感じました。
 有田のものも全てハンドメイドというわけではございませんで、1616シリーズに代表されるように、工業製品としてつくっていくものもあります。だから、そういった大きく有田というものを売り出していくときに、どういうふうに光を当てていくのかということも、これからよく考えていかないといけないなということを感じたところでございました。
 以上であります。

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