○佐賀新聞
　すみません、２点ほど、海砂関係なんですけれども、昨日、検討委員会の報告書が出たかと思うんですが、その中身についての知事の受けとめと、これまで許可総量は、基本的には削減の方向という基本スタンスがあったかと思うんですけれども、この報告を受けて、今後どういう施策、方向で臨んでいかれるのかというのがまずもって１点。
　それと、県の要綱違反の可能性がある深さを業者がとっていたという疑惑もあるんですけれども、それに対して県が確認を怠っていたということと、今後の業者への指導等を含めて、どういうふうな対処で臨まれるのかというのをお願いします。
○知事
　わかりました。まず第１点の数年かけて行っていました、海砂採取が環境にどういう影響があるのかということについての調査結果の私の感想ですけれども、今回初めて話を聞いたというのではなく、中間報告、年次ごとの報告、そして翌年度何をするかということの相談ということを含めて、ずっと話を聞いてきていました。また、その委員の先生からもお話を聞いたこともありまして、この問題が私どもがイメージしていた以上に大変立証の難しいことなんだなということを感じました。
　そういう中で、何とか原因を突き詰めていこう、この海の状況についてわかるようにしていこうということで、非常に努力をされたということを思っておりまして、まず、私が今回の調査結果を受け取ったときに思った感想は、本当にこの長い時間かけて調査をしていただきまして、ありがとうございましたということでございました。
　私どもが知りたかったこと、明確に影響との関連づけをしたかったことについては、そういったことに直接的にはなりませんでしたけれども、今回の結果を見ていただければ、かなり細かなところに至るまで調査をしていただいているということを見ていただくことができると思いますので、昨日発表したのは、たしか要旨だったと思いますけれども、全文をもちろん閲覧可能な形で準備しておりますので、ご関心のある向きにはぜひ見ていただきたいと思います。それが１点目ですね。
　もう１点、要綱違反の認可の問題については、私自身も知りませんで、こんなことがあるのかと思って、本当にびっくりしましたし、すぐに担当課に私のほうにまず報告を求めました。今回の結果というのは、チェックが甘かったというふうに本部長は答えておりましたけれども、実態上は、五百何カ所あるポイントのうち、たしか二十カ所ぐらいがその要綱の数字を超えていたということで、どうも担当の人間の認識としては、それぐらいの箇所数の超過であれば、ここに言う条件の違反に当たらないと判断したということのようでございましたけれども、そもそも何ゆえにそういう判断をしたのかということについて明確な答えを聞くことができませんでした。
　また、砂（採取協同）組合の取材に対する対応についても、非常に疑問な点等もございましたので、本日組合の人間に、というか、県庁に来てきちんと説明をするようにということを求めるように担当課に指示をしたところでございます。
　担当課としては、この五百何カ所のうち、二十数カ所超過しているというところを見れば、これが要綱に違反した形での認可になっていると認識は持っているようでございますので、まずはしっかりと事実関係の確認をさせた上で、何ゆえにこのようなことが起きたのか、そうしたことも含めてしっかりと対応をしていかなければいけないと思っております。
　海砂の採取については、こうやって数年かけて調査を行うような状況が起きているなど、非常に関心が高い分野であります。そういう関心の高い分野における認可の行為というのは極めて慎重でなければならないと、私自身は考えているところでございますけれども、現実にこのようなことが起きたということについては申し訳なく思っているところでございますし、しっかりと事実関係の精査をした上で、こうしたことがないようにしっかりと改善をしてまいりたいと考えております。
○佐賀新聞
　全体の認可量の方針については、今後の検討ということでよろしいですか。
○知事
　失礼しました。認可量全体については、今後検討をしてまいりたいと思います。