○日本経済新聞
　来週、佐賀県唐津市で全国知事会議が開催されると思います。佐賀県で初めてだと伺っておるんですけれども、開催県の知事として、とりわけ議論を深めたいテーマであるとかお考え、会議に当たって、知事の意気込みといいますか、お考え、どういうふうな議論を展開したいか、リードしたいかということについて、お考えをお聞かせいただけますか。
○知事
　はい、ありますね。もう人口問題ですね。今回の全国知事会議は、人口問題について新しいことを考えるきっかけとなるような、そういう全国知事会議にしたいと思っています。
　人口問題といえば少子化対策、子育て支援のようなものを含んでいくわけでありますけれども、できるだけの時間をこれに割ければと思っています。私が主催者じゃなくて、主催者はあくまでも全国知事会議で山田会長でございますので、会長のお考えということにもなるわけでありますけれども、会長ともいろんな形で打ち合わせをしていて、私どもが人口問題や子育てというものについて、自治体、地域が責任を持ってこれからやっていくんだということの情報発信をやっていく、そういう場にしたいということについては申し上げておりまして、会長もそのとおりだとお話をしていただいています。
　今回の知事会議は２日間ございますけれども、一番メインの７月15日の会には、現在までのところ、たしか47人中43人ご本人出席だったかと思います。全国知事会議としては、東京都知事に就任されて初めて舛添知事もお越しになりますし、人口問題を議論するのに欠かせない増田寛也前岩手県知事も駆けつけていただいて、そこで簡単なブリーフィングといいますか、そういったことをしていただいた後、議論にも参加していただくことになっています。これまでになく中身の濃い議論ができると思っておりますし、その会場にも、それぞれの県が、いわば自慢したいような少子化対策、子育て支援の政策を、動画や静止画で発表するというようなパネルも準備をしておりますし、会場全体を、子育てや人口問題について考える場所にしていくという意識でやっていきたいと思っています。
○時事通信
　知事会議のことなんですが、都知事が地方開催に来られるのが、平成20年以来だと思うんですね。これまで、出てきても５分、10分で帰ってしまうことが多かったりですとか、この人口問題を話すに当たっては、東京の一極集中をどうするかということが大きな争点で、その都がいないと話が進まないというか、そういう部分があったと思いますが、今回、都知事が２日来られることについての評価と、あとどういう問題が表面化すればいいというか、その場で議論されればいいと、けんけんがくがくの議論がなされればいいなというふうに思っていらっしゃるのか、教えていただけますか。
○知事
　もう舛添東京都知事には、大変お忙しいご日程の中、曲げてご出席していただくことになったことについては、本当、心から感謝を申し上げたいと思っております。そして、本当にちょっと顔を出すだけではなく、本格的に論戦に参加をしていただくことについても、大変嬉しく思っていまして、人口問題を議論していくときに、今お話のあったように、東京の問題を避けて通れないわけであります。今回、東京都の都知事が来られないと、東京都のリーダーがいらっしゃらないところでこの議論をしても仕方ないなと思っておりました。私が期待するのは、東京都も含めたところで、何も東京都の力をはぎ取って地方にばらまけばそれでいいじゃないかみたいな話は誰も望んでいないと思います。東京は東京として、我が国の首都としての成長を私自身も望んでおりますし、でも、それがゼロサムになってはいけないということなんだろうと思うんです。地方は地方で、どのように成長できるのか、発展できるのかという道を見出す。東京は東京として、世界の中枢都市としての機能を発揮し、引き続き成長を続けていく、そういったものを、何か議論の末に見出せるものがないのか、これをぜひ目指すことができればなと思っています。
　舛添知事は、もともとのご出身が北九州でございますので、先般、実は、ぜひ知事会に出ていただけませんかということをお願いに舛添知事のところに行って参りました。そのときも、お土産は唐津の松露饅頭を持っていったんですけど、唐津でやるのでというので。それだけじゃと思って、高菜漬けを持っていきまして、懐かしかでしょうみたいな話をして、非常にご本人も喜んでおられて、そういうふうにして、何としてでも来ていただきたいと思って今回実現をしたところでございまして、せっかくこれだけの方々が集まられますし、増田さんのような識者の方も来られます。国会がどうなるかわかりませんけれども、総務大臣にもぜひご出席いただくようにお願い申しておりまして、そうなると、この佐賀県の唐津の地に、人口問題について考えるいろんな選手がそろうことになるわけでありまして、ぜひとも、それだけのかいがあったなと言われるように、開催地の知事としても、いろんな意味でサポートをしていきたいと思っています。