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記者会見
古川前知事の記者会見の会見録や資料を掲載しています。動画もご覧いただけます。
 
※政治活動についての発言部分は、除いています。
※会見録は、わかりやすいように一部校正しています。

発表項目:有明佐賀空港の自衛隊使用要請
現時点での県の確認状況

 そして、最後でありますけれども、有明佐賀空港の自衛隊の使用要請について、現時点での県の確認状況をご報告いたします。
 特に何か今の段階で切りがついているということではないんですけれども、先般、防衛省から資料が来たということで、皆様方からもどうなっているんだということについて、大変関心が高いものですから、現時点における県の確認の状況について、その状況をご報告というか、公表させていただきます。
 防衛省からの要請、その後の動きについては、ご覧になっているとおりで、武田防衛副大臣(当時)が来られて、3項目についての要請がありました。その後、当時の小野寺防衛大臣が来られて、改めて要請がありました。そして、内閣改造後、左藤防衛副大臣が10月6日に来られて、飛行ルート等の説明をされました。そのときに、私どもは民間空港としての佐賀空港の利用発展に支障がないかどうか、それを防衛省側で検証していただきたいと申し上げました。
 また、飛行経路や離着陸回数を加味した環境への影響がどのようになるのか、さらに詳しい説明を加えていただきたい、こうした点を申し出をしたところでございました。
 それに対して、幾つか回答が来ております。私どもは、この要請に対する県の判断の考え方として、大前提として、佐賀空港が民間空港として引き続き使えるのか、引き続き発展するのか、そのことに支障がないのかということを大前提として考えている、このことは何度も申し上げているとおりであります。
 そして、その上ででありますけれども、県民の安全が確保されるのか、そして、具体的には導入される機材が安全なのか、あるいは県民生活へ影響はないのか、こうしたことについてチェックをすることが必要だと思っています。
 そして、もう1点が県民の安心が得られるかということでございまして、これは地元を初め関係者が理解されるのか、どう判断されるのか、こうした点があると思っておりまして、これらを総合的に見た上で、県として最終的に何らかの判断をすることになると考えています。
 それで、皆さんのお手元に過日防衛省から来た資料をお配りしてございます。防衛省から私どもが検証を求めた事柄、すなわち佐賀空港が民間空港としての使用、発展することに今回の申し出の支障がないのかどうか、このことについて、防衛省としての考え方が示されまして──今お配りしている内容を要約したものをこれから私が説明します。
 防衛省には検証を求めたわけでございまして、防衛省からは以下のような説明がございました。まずは検証の前提でございますが、自衛隊機は基本的な運用時間としては午前8時から17時まで、午後5時までを予定しているということ。そして、その基本的な運用時間の離着陸回数は60回程度であること。そして、民航機の定期便等、これはチャーター便も含むわけでありますけれども、民航機の定期便などの定時性を確保することとあわせて、遅れたり早く着いた、増便した、そうしたことがあった場合には、これらの民航機の定期便等の運航を優先すること。また、それ以外の小型機、民航機の小型機についても、この利用時間と重複する場合には民航機、小型機の運航を優先すること。こうしたことを前提として防衛省が検証作業を行っています。
 そして、検証の内容は以下の大きな2点であります。まず1点目が、現在、佐賀空港を利用しておられる定期便と小型機の民航機の運航に支障がないかどうか。つまり、これは今の運航に支障がないかどうかという点です。ちなみに、現在の離着陸回数は、この8時から17時までの時間帯におけるという意味でありますけれども、8回であります。日によって違いますけれども、多い回数をとっています。例えば、国際線は日によって違いますので、多い回数をとっています。小型機については、これは平均して18回ということでございます。これが1点目であります。
 それと2点目が、近い将来の話です。この現在どうかという話とは別に、近い将来、民航機、定期便や小型機が増えても運航に支障がないのかどうかということの検証を防衛省のほうで行われていまして、それは現在8回の定期便等の離発着が27回に増えるということで計算をしておられます。小型機については18回が27回、1.5倍になるということで計算をしておられます。また、この計算の内容については後ほど説明をいたします。
 その結果、防衛省がおっしゃるには、防衛省の検証結果として、現在と近い将来においては定期便等と小型機を合わせた民航機の運航に支障はないということを防衛省側はペーパーで説明をされました。
 その防衛省側の説明に対して、果たしてそうなのかどうなのかということについて、佐賀県として確認をいたしました。
 それでは、具体的に防衛省側が行った検証の内容についてのチェックをしていくために、どのような前提で行ったのかということについて説明をいたします。
 まず、これは現在の話です。現在の佐賀空港を使っている定期便等と小型機の運航状況を見たときに、運航への影響があるのかどうかということについてでありますけれども、午前8時から午後5時までの離着陸回数は、現在、定期便等が8回、小型機が18回程度、これに自衛隊機が60回程度加わるということになります。離着陸1回当たりに大体かかるおおむねの時間というものをそれぞれ出しまして計算をしました。これは私どもが計算したわけじゃなくて、防衛省がこのように計算をされています。その結果、合計で必要となる時間帯は321分。午前8時から午後5時までの利用可能時間は540分ですから、十分に収まっていますねという説明をされています。
 これらについて、離着陸回数が間違いないのかどうか、あるいは1回当たりにかかる時間がどうなのか、こうしたことについては我々のほうでチェックをしました。その結果、それぞれについて、これらの数字そのものについては問題がないだろうということを確認しています。
 検証結果②は、近い将来の話です。この定期便等プラス小型機の民間機が増えて、その運航に支障があるのかどうかという点についてでございますが、定期便等の民航機は現在8回ですけれども、それが27回になると防衛省のほうでは積算をしておられます。それはどういうことなのかというと、ちょっと読みにくいんですが、現在、一番飛行機が飛んでいる時間帯に1時間当たりに最大の離着陸回数が何回あるかというと、現状で3回です。
 で、一番多い1時間当たり最大離着陸回数というのは、現在は1日のうちに2回起きています。それが1日に2回の時間帯だけじゃなくて、朝8時から午後5時までずっとその状態が続いたらどうなるのか。つまり、1時間当たり3回ですから、それ掛ける9時間で27回という計算をしていっています。また小型機については、今まで約18回程度だったやつが、それに1.5倍ぐらいに増えるでしょうということで、1.5倍という計算をしてあります。そうした結果どうなのかというと、合計の滑走路占有時間が474分で、利用可能時間合計が540分です。自衛隊機は、こうした民航機の離発着する合間を縫って飛ぶということを言っていますので、こういう計算上はこの中に収まっているということになります。
 こうした前提で防衛省が検証を行ったということがわかりました。それについて、県としてどのような確認をしたかというと、こうした防衛省側の積算の根拠となっている数字そのものについては、私どもとしても、試算が甘いとか、積算が足りないとか、そういったことではないと思っています。その意味で、現在と近い将来においては、先ほど申し上げたような防衛省側の説明というものを理解をして、現在、運航している民航機に支障がないことが確認できたと考えていますし、あわせて近い将来についても、県が目指している、例えば、台湾とか香港などのLCCの誘致、あるいは現在運航している路線が増便する、そうしたことを考えたとしても、民間空港としての使用と発展には支障がないということの確認ができたと考えています。
 ただし、それはあくまでも現時点において私どもがイメージできている路線の増加とかいうことでございまして、さらに先の将来にとってどうかというと、ここ自体、私どもがまだ具体的に計画を持っているわけではありませんから、先の将来のことも含めて確認ができたということにはならないだろうと考えておりまして、さらに先の将来の民間空港としての使用や発展の影響があるかどうかについては、防衛省に引き続き確認をしてまいります。
 ということで、私どもからのこの部分、大前提の部分についての現時点での県としての考えは、現在と近い将来の使用と発展には支障がないということを確認したと考えています。
 次に、あと、安全の話と安心の話でございます。
 まず、安全と安心の話についてはまだでございまして、いろんなデータのやりとりをしているところでございますが、そもそも、まだ導入機材が決まっておりません。防衛省側からはティルト・ローター機という言い方になっております。代表的な機種はオスプレイでございますけれども、現時点では導入の機材すら決まっていない状況でございますので、この機材が決まった上で、その機材が果たして安全なのかどうか、仮にオスプレイだとしたら、いろんな数字的なところで大丈夫なのかというような声なんかもございますので、そういったことの確認を行っていく必要があると思っております。
 また、騒音に関するデータも提示がされてきておりません。こういったものは、まだできておりませんので、作業が終わったら速やかにこちらに出していただくように引き続き求めてまいります。
 また、県民の安心が得られるかどうかの点については、現在、地元を初め関係者に説明中でございまして、これについては、まさに今やっている最中というところでございます。この関係者の意見、議論、理解の状況を今後とも注視していく必要があると思っています。
 私からは以上であります。

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