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記者会見

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知事記者会見の会見録や資料を掲載しています。動画もご覧いただけます。

※会見録は、わかりやすいように一部校正しています。

平成28年1月4日 知事年始記者会見

平成28年1月4日 知事年始記者会見 質疑全文


質疑内容

○毎日新聞
 今年もよろしくお願いします。
 先ほど、新年の抱負を語っていただきましたけれども、具体的に、新年、新たにやってみたいという事業などありましたら教えていただけますか。
○知事
 これは、今、新年度予算でさまざまな案は出ているんですけれども、具体的にはなかなか今申し上げる時期ではないんですけれども、一つは、やはり佐賀県民が佐賀県のことをしっかりと誇りに思って、例の「何もなか」を撲滅しようと今言っていますけれども、あの流れをしっかりとやっていきたいなと。まず、しっかり佐賀県民が佐賀県のことをある程度わかっていただければ、必ず誇りに思っていただけると思うので。そして、それを臆せずにみんなに誇れるという部分をちょっとうまい具合に何かできないものかなというところと、あとはやはり佐賀県は、これも再三皆さんに申し上げているように、子供の多い県、実はですね。年少人口のシェアが全国第3位ですし、子供がいる家族の中で第3子以上おられる方というのが全国で2位だったりとか、初婚年齢が男は1位で女子が2位とか、非常に子育ての環境的にはすばらしい県なので、そこをさらに推し進めていくと。子供がいっぱい集まる県にして、そしてその子供たちが、先ほど言った佐賀を大事に思い、誇りに思えば、佐賀にとどまる、いわゆる物づくり人材──今、一生懸命工業高校とか商業高校とかの育成をしていますけれども、そういったところで佐賀にステイしてもらう人と、飛び立って世界に羽ばたいても、やっぱり佐賀が好きで、いずれは佐賀で将来住みたいなと思っていただくような流れをつくっていく、その礎石を今回はつくっていきたいなというのが一番の思いです。

○毎日新聞
 ありがとうございます。
 続いて、地方創生に関してなんですけれども、知事は昨年、チャレンジ交付金などやられて力を入れてきたと思いますが、今年、次のステージということで、どういったことを考えていらっしゃいますか。どういうことに力を入れたいと思っていますか。
○知事
 そうですね、255個ありますから、それぞれがいろんなイベントがあって、地域で固まって頑張ろうという雰囲気がかなり出てきたと思うんですね。だから、それが2年目、3年目としてどういうふうに成長していくのか、やはり若干の問題点を抱えて頓挫してしまうのかという大事な年になると思うので、そうしたところに対してしっかりとフォローアップをしていくということとあわせて、やはり2年目、3年目と行く過程で、どういう悩みがあるのか、そして、どういうところがうまくいったのかといったような佐賀創生の集会というか、みんなでそれをお互い励まし合うような機能を佐賀県のほうに持たせるということと、例の地域おこし協力隊、私が着任したときは非常に人数も少なくて、あまり移住政策がほとんどなされていない中で、今、1階のほうにも移住のデスクもつくったりとか、大分、雰囲気出てきておりますので、そういったところで県としてやれるところをしっかりやっていくという形になるんでしょうか。
 いずれにしても、佐賀県だけが、さが段階チャレンジ交付金ということで、地域に頑張っていただく、主役の座を県ではなくて地域にお譲りしているので、あの交付金は我が県だけです。ですから、そういった地域がやることが地方創生なんだという我々の問題提起が間違っていなかったという証明をしたいなと思っています。

○共同通信
 1月からマイナンバーが始まって、実質的な当事者は市町かと思うんですけれども、県として考えられるトラブルとかその対策について教えてください。
○知事
 そうですね、まだこれも始まったばかりで、しかも、必ずしも到達率がよくないということで、正月あたりからいろんなところで市町がそれを活用してお考えになったことがなかなかスタートできないという状況の中で、県とすると、そういったところのフォローをしっかりやっていくということと、やはりこのマイナンバー、いずれまたカードという問題になるわけですけれども、国のほうもなかなかこれまで国民の期待をいろいろ、情報漏えいとかいろんな問題で必ずしもうまくいかなかった、信頼がかち取れなかったということがあるので、今回は全力を挙げて国民の理解が進むような形で進めてもらいたいと思っています。

○読売新聞
 1点あるんですけれども、知事はもうすぐ就任して1年ということで、今年は特に重要な課題がいろいろある中で、その懸案にとって重要な1年になるということですけれども、繰り返しにはなってしまうと思うんですけれども、どのような姿勢で改めて国政課題、オスプレイですとか原発について向き合っていきたいか、お尋ねしたいんですけれども。
○知事
 そうですね、これも年末申し上げたんですけれども、私1年やってみて、目の前にある課題だとか、目の前にある話をしに来ていただいた方だとか、そういう方々と向かい合って、そのときに感じたことをしっかりとお伝えするということをやってきたんですね。
 よく、ややもすると、事前の段階で調整をしていて、あらかじめ決めていた話をするということも行政の場合多いわけですけれども、多分、うちの職員もわかると思いますけれども、私が何をしゃべるかって、結構そのときになってみないとわからない。それは、相手さんがどういうことをしゃべられるのか、そして、具体的にそこがどういう意味をなしているのかって、表情などを見ながら、私はそこで問うてみたりいろんなことをして、素直な思いを語って、その会談が終わってみないと結論が出ないという状況が多かったと思いますけれども、なかなか胆力の要る作業で、私は今非常に厳しいんですけれども、でも、きっとそれこそが、佐賀県と交渉するときの、真摯になって対応していただける一つのやり方なのかなと自分なりに思ったりしています。
 そのときに、私が常に考えているのが、これは県職員にも言っていることだし、自分にも戒めのことですけれども、うそはつかない、県民には真っすぐに話をさせていただくということをしっかりと守っていくことが何より大事で、そのときに私自身がふらふらしたり、誤ったことを話してしまう、これから起きてしまうかもしれません、その場合はすぐ訂正しますけれども、そういったような真摯な姿勢というところが行政というのは大事なのかなと思いますので、その初心を忘れずに、もう1年、繰り返してやっていきたいなと思っています。

○読売新聞
 あと別件でそれぞれ2つあるんですけれども、今回、発表項目で1月16日に九州佐賀国際空港の使用を開始されるということで、開港以来ずっと使われてきた有明佐賀空港という愛称が変わることについて、もう前々から言われている話ではあったんですけれども、改めて県民の方にどういうふうに使っていってほしいかというのと、あと仕事始めで蘭心竹生という言葉が出されたと思うんですけれども、あの言葉というのは、今年の県政運営のテーマというふうに捉えていいのかということを2点お尋ねしたいんですけど。
○知事
 1点目は、「有明」という言葉が佐賀県民、特に南部、有明海沿岸地域の皆さん方、私のふるさともそうですが、本当に大きな意味があるということは私も認識しています。ですから、愛称の公募の中で「有明」という言葉が非常に多かったということは私も重く受けとめていたんですけれども、これから佐賀県は国際化時代を迎える中で、あの空港は多くのインバウンドを受け入れる、多くの世界の国々との橋渡しをしなければいけない空港なので、そうしたときに、国際空港だということをしっかりと打ち出してほしいというさまざまな関係者の声があったということ、私は有明海のすばらしさは来ていただいて、ラムサールの干潟もそうですけれども、見ていただいて味わっていただきたい。そして、いずれ有明海というものがビッグネームになったときには、これがいつのことになるかわかりませんが、いずれ「有明」という言葉を戻してもいいんではないのか、まずは有明海に人が来ていただくことが大事だということで、今回、九州佐賀国際空港という愛称に、他県はいろいろ漫画の名前とかいろんなものをつけたりしている愛称が多いんですけれども、佐賀空港は蘭心竹生の竹のような心じゃありませんけど、真っすぐに国際空港という、若干「ちゃあがつか」と言われたり、いろいろ、ちょっと誇張ではないかとかいう話もありますが、思ったとおり、これから国際空港として九州の拠点空港を目指していく、LCCの拠点空港を目指していくということであります。
 蘭心竹生については、別に今年ということではなくて、私は、この佐賀デザインというものも含めて、どうやって伝えたらいいのかなと前々から思っていまして、これ吉川晃司さんがよく好んで使う言葉なんですけれども、私も昔から、ああ、いい言葉だなと思ってずっと考えていたんですけれども、竹のように生きるというところに蘭心がかぶさっているというのですばらしく、今の私のやろうとしている佐賀県のイメージにまたぴったりでもあるし、今年1年ということではなくて、いろんな県民の皆さんに知ってもらいたい言葉だなと思って、今回上げさせていただいたというところです。今年1年という意味からすると、生きるという字ですよね。県民の生の声を聞くとも言いますし、去年、私は、命に向き合ってきたと、自分の病気も含めて思いましたけれども、いろんな意味で生かしていく、地方創生もそうだけど、芽があるものをこれから開花させていく、生かしていくという、何か息づくようなイメージですね、ということで、これから何とか佐賀県を盛り上げて、ブランディングの中においても上位を目指していきたいと思います。

○佐賀新聞
 知事は、今度22日だったでしょうか、フランスのほうでメゾン・エ・オブジェのほうにも参加されて、スピーチもなさるご予定だと思うんですけれども、フランスで有田焼のことをどうアピール、あるいは発信していかれようとしているのか、お尋ねしたいんですが。
○知事
 特にヨーロッパの人たちは、歴史や伝統ということに大いに敬意を払っていただけるということを私、この1年間で実感しました。そして、そういった文化というものの重さだとか、それに対する価値というものは、中途半端に何となくつくったものよりも非常に重い価値をお持ちです。そういった中で、有田というのは本当に400年前から多くの人たちがそれに関係して、試行錯誤しながら物づくりをやってきた。そして、その古きよき伝統を守ってきた。その中でも今回の1616(1616/AritaJapan)の事業もそうですけれども、新たなものを、時代にチャレンジングするというところをやってきたわけですね。そういったような、この前も大体有田焼というと下に足がついていたりするんですけれども、1616って足がないですよね。ぺたっと器が置いてあったりとか、そんなものというのは、「えー」っということなんですよね、有田からすると。でも、それもやってみようじゃないかというところが、ああ、格好いいな、有田はと私は思ったりして、そういう何か時代に向かってやってみること、それと、かたくなに守るところというところを持っている、そういう歴史の重い、重厚なものを持っているまちが有田なんだということ、そして、それをヨーロッパに、当時、東インド会社を使ってヨーロッパを席巻していったと。ヨーロッパの貴族や王族が我先にと買い求めていたということも含めて、佐賀という、SAGAという文字をもっともっと重い言葉として逆輸入させたいと思っています。

○朝日新聞
 ちょっと毛色が変わる質問になって恐縮なんですけど、今年の秋以降にも九州電力の玄海原発の3、4号機の再稼働をさせたいと九電のほうは考えておられますので、今年1年懸案が多いとおっしゃっていましたけれども、今後、原発についてどう向き合うのかという所感を1点と、あと一部報道で、2号機について再稼働を検討すると社長がインタビューで答えたという報道がありました。知事は、選挙のときから徐々に原発を減らしていくという立場だったかと思いますが、そことはちょっと食い違いが生じるのかなとも考えるんですが、その点についてどのようにお考えかというのが2点目、この2点を教えていただけますか。
○知事
 原発に関しましても、今年、特に今3号機と4号機につきましては、規制委員会が審査をしているという、しかも、かなり人数も増えてきたということでありますので、それについてしっかりと今後の審査状況を見守っていくということと、審査が進んでいきますと、国のほうから国の考え方を示していただくことになっておりますので、その時点で、県としての考え方をしっかりと言っていくということとあわせて、その後のこと、いろいろ鹿児島や愛媛や福井の事例もありますから、そういった中で、佐賀県としてどういった議論の進め方がいいのかといったことについては、慎重を期して対応していきたいなと思っています。
 そして、2号機の問題を今、話がありましたけれども、私はやはり原発の依存度は下げていくべきだと思っています。さはさりながら、今、電力の安定供給の問題ですとか、料金の問題ですとか、玄海原発とこれからおつき合いをしていかなければいけません。そうした中で、どういうような方向で県が対峙するのがいいのかということを、これは私も毎日考えているわけですけれども、その中で、今回、1号機は廃炉になったということで、これは一定の評価をさせていただいているところです。
 2号機ですが、これはまずは九電さんの事業計画の中で、どういう位置づけになるのかということを九電さんがお考えになる、これは事業者として考えるべきことだと思っています。
 その上で、いずれまた九電さんのほうから、それについても話があるかと思いますので、そのときにしっかりその話を聞いて対応していきたいと思っています。
○佐賀新聞
 先ほどの原発にちょっと関連しての話なんですが、知事は常々、先行事例を含めて、鹿児島、愛媛、福井の議論の仕方というのを参考にもしたいと言われているんですけれども、それぞれ若干やり方が変わるのかもしれませんけれども、今3つ、3県でされた分で、どういったところが、あれはいいなとか思っていらっしゃるところがあるのか、まねてみたいなと思うようなところがあればお願いします。
○知事
 これは表面的なところだけを見ないで、実際にどういうような、例えば、説明会だったのかとか、どういうような考え方で実施されたのかとか、深く考えてみないとわからないところも多いので、今、軽々に何をどうするという、私が申し上げるべきじゃないと思いますし、じっくりと分析しながら、そして、これは国のほうからの考え方も示されるので、その上でどうするのかということも含めて、こちらのほうで考えていきたいと思います。

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