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記者会見

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知事記者会見の会見録や資料を掲載しています。動画もご覧いただけます。

※会見録は、わかりやすいように一部校正しています。

平成28年2月9日 知事定例記者会見

平成28年2月9日 知事定例記者会見 質疑全文


質疑内容

○西日本新聞
 1月末の大雪で農業被害がかなり出ているようですけれども、現時点で確認されている被害額と、県としてできる対策について教えてください。
○知事
 先月24日から25日にかけての大雪につきましては、数十年に一度と言われていて、県内でも10センチから30センチ以上の積雪に見舞われまして、私も基山のほうに行って、アスパラガスのパイプハウスの倒壊なども目視してきたわけでありますけれども、2月2日の17時現在でビニールハウスの倒壊は、県内で293棟でありまして、被害面積、約5.5ヘクタール、被害額は約1億円ということであります。
○西日本新聞
 県として、何か支援策等は考えていますか。
○知事
 そうですね、これは基山の被災地のほうでもお話しさせていただいたんですけれども、県としてできることをしっかりやっていくということなんですけれども、国のほうにも九州農政局長に申し入れをしたりとかもしたところでありますけれども、国も全力を出して支援していただきたいと思いますし、その中で、県と町がしっかりとそれも支えていくというような、うまいぐあいの構図をつくって、ポイントは被災された農家の方々の気持ちが折れないことが大事だと思っています。丹精込めてつくったビニールハウスが完全に屈折して崩壊してしまったということなので、これを撤去して、さらに新しく再建していく作業というのは非常に気が滅入る作業でありますから、ぜひもう一回頑張ってやっていこうというようなことをしっかりとやるためにも、国にもしっかりと訴えて、そして県と市町も支援していくということをやっていきたいと思います。
 なお、大雪被害は2月5日の15時現在で、県内でビニールハウスの倒壊は383になっておりまして、うちアスパラガスが101、ホウレンソウが46、イチゴが39、柿が30、コネギが24、パセリが15、その他が128ということで、被害面積が6.6ヘクタール、そして被害額は約1.3億円ということで、2月2日から3日間でまた増えて、さらに増えるんですか、これはまだ変わる。まだ調査中のところもあるということなので、今のが2月5日の15時現在でございます。

○FM佐賀
 今日の発表事項について、ちょっとご質問させていただきたいんですけど、さまざまな県のPRビデオ、ポスター等、これまでつくってこられているかと思いますが、「佐賀さいこう!」のPRに関しましては、どういうところをアピールポイントとしてつくられたのかというのと、それから、カノエラナさんですね、この方を起用された理由をちょっと教えていただければと思います。
○知事
 まず、前段ですけれども、佐賀にはいいものやすばらしいものがいっぱいあるという話と、実は佐賀県というのは謎が多い。例えば、楼門の話ですとか、泉山の話ですとか、イカも酒も、なかなか表立ってPRができていないところもあるんですけれども、実は隠れたところにすばらしいそのものの秘訣があったりします。そういったものをこの謎解き、ミステリーという形でやることによって、佐賀にはさまざまな潜在的なすばらしさがあることをやっていきたいということと、今回、県内の皆さん方に佐賀はすばらしいんだというところ、私も1年間よく言ってきたことではありますけれども、心の過疎、自分たちの地域が貧弱なんだということを訴えることが一番の問題だと。本当の過疎じゃなくて、心の過疎のほうが問題だと思っておりますので、それが仮に謙虚から出てくる話であったとしても、それはそうとられないので、県民自体が県外に出たときも、しっかりと佐賀のすばらしさをPRできるようになっていただきたいなという思いを込めて。
 そして、カノエラナさんについては、私は動画を見て、彼女が「カノエラナです。」というやつを聞いた瞬間から非常にビビッっときたわけでありますけれども、佐賀の純朴なすばらしい方言も含めた部分をハイポップに、おしゃれな形で、うまく情報発信ができているところも見て、一緒に仕事がしたいなと思ったりもしたところでありますが、カノエさんもまだ若い、そして、非常にポップな雰囲気もありますので、佐賀のすばらしい部分を発信できる方ではないかと思って、これからの上昇に期待しているところです。

○佐賀新聞
 新幹線についてお尋ねします。
 あす、与党の検討委員会が長崎県への聴取を東京のほうで行う予定です。佐賀県に対しても近く聴取をする予定だと思います。国の技術評価委員会がフリーゲージの検証を続けているさなかですが、与党は3月までに開業のあり方について、一定の方向性を検討委員会の中で協議する考えのようです。こうした動きに対する受けとめと、聴取の際、県としてどのような主張をする考えでいらっしゃるか、教えてください。
○知事
 新幹線につきましては、検討委員会のほうからヒアリングを受けることにつきましては、現在、日程調整中ということでありまして、いつになるか決まっていないわけですが、我々といたしましては、平成16年からの政府・与党申合せの流れを遵守していただきたいと思っております。
 そして、3月までに一定の方向を出したいと言われたということでありますけれども、なぜに今フリーゲージトレインの技術評価委員会が続いている中で、その検証を待つことなく、3月までに急いで方向性を出さないといけないというのが、私がまだ合点がいかないところがございます。
○佐賀新聞
 その合点がいかないとおっしゃる部分は、検証委員会の評価を考え合わせながら、あるいは待って、いろんな物事を判断してもいいのではないかというお考えという理解でいいですか。
○知事
 そうです。私が平成16年からの政府・与党申合せでフリーゲージトレインで安全を確保しながら一日も早く開業するということで今作業はされていると思っているんです。ですから、このフリーゲージトレインの軌間可変技術評価委員会というんですか、その評価委員会での検証が続けられているとずっと思っておったら、3月までに方向性を出すということのその位置づけというか、何をされようとしているのかがよくわからない。
○佐賀新聞
 それもまた聴取の際に国の姿勢なり、与党のそういう検討委員会の姿勢もただされると考えておいてよろしいでしょうか。
○知事
 これから国のほうもどういうお考えなのかということを小刻みでなくて、ある程度一括して、まずは、つまびらかに説明いただきたいなと思うんですね。その中で、国が考えていることに対して、本県として、それに応じた対応をとっていくということになると思うんですけれども、余りにも情報がないので、そういうことになると、もうフリーゲージトレインを早くやっていくということだと思うんですね。ですから、それ以外の選択肢というもののイメージが全くまだ湧かないので、いろいろ3月までのどういうシナリオを考えておられるのか、それもあわせてお伺いしたいし、それに合わせて我々としてはお答えをしていくということになろうかと思います。

○朝日新聞
 手前どもの報道で恐縮なんですけれども、オスプレイの配備計画に関連して、陸自の木更津駐屯地が配備計画の代替地として検討されていたという報道があります。これまで国は相浦駐屯地との水陸機動団の連携という地理的要因を理由にして、佐賀空港が唯一の選択肢だと説明してきたんですけれども、今回、木更津が代替地として検討されていたということが明らかになると、そうしたこれまでの国の説明の前提が崩れるということになると思うんですが、今回の報道について、知事はどのように受けとめられたかというのをまず教えてください。
○知事
 私もけさの朝日新聞を見て、代替地案として木更津駐屯地を候補地として検討していたと書いてありましたけど、私はこの話は防衛省から聞いていないので。ですから、「えっ?」という思いと、今、おっしゃったように、もし事実とすれば相浦との関係はどうお考えなのかなと思ったりは素直に感じましたけれども、私は聞いておりませんので。
○朝日新聞
 それでいうと、今まさに精査という言葉を知事は使われて、提案の中身について、やりとりを防衛省としているところだと思うんですけれども、計画の前提が崩れるということであれば、そうした今やりとりしている精査以前にさかのぼって、そもそもどういう意図で説明されていたんですかという、今、知事がおっしゃったような疑問とか問題意識というのを改めて国に問うていくというお考えはありますか。
○知事
 私、この問題に関しては、素直に防衛省さんと向かい合って、今も、この前大臣が来られたとき、私は大臣の発言とかって非常に重いと思うんですね。ですから、大臣のお話しになったことについて、さらにその精査の作業をして問いかけもしているわけですから、それをやっていくということに尽きると思うんですね。ですから、ほかがどういう考え、いろんな──木更津というのは私は初耳ですけれども、そういうことのお考えがあるならば、多分その中で向こうからのお話があるだろうと、私は素直にこの佐賀空港への提案について対応していくということに尽きるんだと思っています。

○読売新聞
 2点ありますけれども、まず1点、先ほどの新幹線の関連なんですが、これは説明されるのは知事ご自身が行って説明されるというお考えでしょうか。
○知事
 まだそこは決めておりません。実際、これからどういう中身になっていくのかとか、状況に応じて、場合によっては私が行くかもしれませんし、別の者が行くかもしれません。

○読売新聞
 それと2点目なんですけれども、日銀が1月に追加の金融緩和策として、日本で初めてマイナス金利を導入するということを発表しました。県民の安心・安全をあずかる立場として、県内の経済に与えるメリット、デメリット。それと、それを踏まえて今後それに対して県として対応される考えがあるのかどうかというのを教えてください。
○知事
 これはもう本当に状況を見てみないとわからないと思うんですよね。そして、ましてやそれが地域経済にどういう影響を与えるのかということについては。ただ、我々とすると、こういう異例の事態というか、今まで経験したことのないマイナス金利ということなので、それがどういう影響を与えるのかということについては、しっかりと見て、その状況に応じた対応を的確にとっていくということが重要だと思っています。

○佐賀新聞
 先ほどのオスプレイの関係ですけれども、知事ご自身は聞いていないということですけれども、事務レベルで、報道によりますと佐賀県側にも伝わっているという表現があったかと思うんですが、事務レベルでそういう話があったのかどうかというのが1点。
 また、若干かぶるんですけれども、もし精査の中で、こういった事実があったのかどうかの確認をするかどうかというのを1点だけお願いします。
○知事
 まず、今朝事務的にあったのかと確認したら、ないということで、実際この報道がどういう意味なのかというのは本当にわからないで、これからそのやりとりの中でおのずとそういったことも明らかになってくるんじゃないかと思います。
○佐賀新聞
 それと、これは知事というより政治家としてのコメントでもいいですが、このタイミングでこういう報道が出ることについての受けとめといいますか、何らかのブラフ(脅し)というのを感じていらっしゃるのかというのをお願いします。
○知事
 私、スケジュール感がないと申し上げているのは本当にそういうことであって、無理くり、ほかがあるからそれまでに例えば急いで検討するとかそういう発想は全くない。だから、ずっと私は検討するときに、一番最初白紙からいろんな提案を受けて、対応して、疑問点を問いただしてということをやっているわけですね。それをやり続けるだけであって、その過程の中でまた別の話があるのであれば、それは防衛省さんが考えることであって、私のほうから何かを、スケジュール感を変えるとかそういったことは一切考えておりません。
○朝日新聞
 きょう午後から東京で省庁のほうに行かれると思うんですけれども、今回のオスプレイの話について防衛省に直接行って聞いてみたいとか、そこまでは特に今のところないですか。
○知事
 全く考えていないですね。
○朝日新聞
 あと、知事の場合は、九電さんに対しては3つの約束ということで、うそをつかないとか風通しをよくするとかいう話をされて、それは知事の考えの中でいう信頼関係が大事と常々おっしゃっていますけれども、今回防衛省に対して、その信頼関係というのは今のところ、木更津なんていう話が出てくると、信頼関係というのはどうなんでしょう。うまいこと築けるのでしょうか。
○知事
 基本的に、おっしゃるように、九電さんにうそをつかない、風通しがいいという話をしましたよね。これはどこの組織でも大事なことで、特に風通しがいいということは極めて重要で、私が防衛省さんという組織をお相手しているわけですから、その中でしっかりと情報がお互いが行き来をして、その中で我々佐賀県に対してアウトプットが出ていくということはすごく重要ですね。ですから、そこの部分の信頼関係というのは、当然防衛省さんに対しても求めているところでありますし、信頼関係の中でお互い立場を考えながらやりとりをしていきたいと思います。

○佐賀新聞
 原発関係で1点。この間、原子力規制委員会の田中委員長と九電の社長の意見交換というのがありまして、その中で、乾式貯蔵施設については田中委員長自身は非常に有効であるという認識のもとに、現在、地元から反発があるようですが、それにめげることなく、地元を説得してくださいみたいな田中委員長からの発言があっていたかと思うんですが、この前広の説明がなかったということに対しての知事の批判なりがあったかと思うんですけれども、乾式貯蔵というこの方法そのものについての知事の評価というのはどういうふうに。プールよりも、より安全と思っていらっしゃるのか、そういう評価をちょっとお尋ねしたいんですが。
○知事
 まず、その乾式貯蔵施設が突然出てきたことに関しては、我々に全く話がなくて、突然の話で表に出ていったので、それに対して遺憾の意を表したというか、しっかりやっていきましょうよということを申し上げた。
 実際、乾式貯蔵施設がどういうもので、どれだけの安全性があるのかということに対しては説明を受けておりません。ですから、改めてそれは九電さんが、特に今はリラッキングの問題なんかもいろいろ議論をされているみたいですけれども、しっかりと正式にどういうお考えなのかということについて、今検討中という話でしたから、検討内容も含めて、どういうお考えなのかというのは、またお話があると思いますので、それを受けて対応していきたいと思います。

○佐賀新聞
 もう1点、今、佐賀県庁内でもやっていると思うんですが、子供の貧困対策。
○知事
 貧困。
○佐賀新聞
 はい。子供の貧困問題について、現状として佐賀県内の子供の貧困状況というのを知事がどう認識していらっしゃるのかということ。
 県としてどういう対応策ができるのかを含めて検討していらっしゃるのかというのがあれば教えてもらいたいんですが。
○知事
 そうですね、今も隣で貧困対策の会議をやっていますけれども、極めて深刻な部分が出てきているかなと思っています。そして、子供が、その子供の時代に貧困であるということをもって、つらい思いをしていくというのは非常に避けるべき課題だと思います。
 そういった意味で、例えば、この前GM21でもやりましたけれども、給食はすごく大事だと思うんですね。本当に給食を楽しみに、そして、それが栄養源だったりとか、いろんな思いのある子供がいる中で、私はできるだけ給食を広げていきたいなという方向性で考えていたところ、例の手袋とかの異物混入事件が吉野ヶ里とか上峰あたりで起きて、非常に憤りでわなわな震えているんですけれども、できる限り子供の時代でそういった貧困といったものが表に出て傷つくことがないように、例えば、今回ピロリ菌の検査なんかも今、検討しているんですけれども、ああいったことも、別にこれは貧困対策ではないですけれども、全ての人たちがいろんな生活環境とかに関係なく、将来いろんなつらい思いをしなくて済むようにとか、今、いろんな我々の施策の中で児童書を全冊購入して全てに行き渡らそうと、子育てし大県のいろんな政策も、多くの全ての子供たち一人一人にいろんなものが行き届いて、心豊かな子供生活が送れるようにということは常に意識しながらやっているつもりですので、児童相談所の拡充とか、いろんなことも含めて、これはぜひ皆さん方からも課題があるということであれば、ぜひご指摘いただいて、すぐに対応していきたいと思っています。

○朝日新聞
 最後に1点だけすみません。
 新年度からの組織再編のことでお聞きしたかったんですけれども、近く条例案として議会に提出されるかとは思うんですが、これまでどういうところが問題認識としてお考えなのかということは1年間知事はちょっとずつお話しになっていましたけど、案としてでき上がった今、改めてどういうところを問題に感じて新しい編制をつくられたのか。
 でき上がったものを見て、どのように評価されているかというのをちょっと教えていただけますか。
○知事
 このことは15日にやりますけれども、ばくっと言いますと、県民からわかりやすく、そして、責任対策が明確になって、お互い連携すべきものは連携し、別途ちゃんと責任を明確にしてやっていくということかなと思うんですね。
 その中で、知事のリーダーシップというものが発揮できて、さっきのカノエラナさんが飛び込んできたやつとかも、別に私が指示しているわけでもないわけですよ。でも、ああいうふうにボトムアップでいろんなアイデアが出てくるというのも素晴らしいことだと思うので、そういったところがうまく織りなすような組織について、具体的には15日に説明します。

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