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記者会見

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知事記者会見の会見録や資料を掲載しています。動画もご覧いただけます。

※会見録は、わかりやすいように一部校正しています。

平成28年4月1日 知事定例記者会見

平成28年4月1日 知事定例記者会見 質疑全文


質疑内容

○朝日新聞
 発表事項をいっぱいいただいて申しわけないんですけれども、別の件から。
 最近、防衛省の藤丸防衛政務官が佐賀市のホテルで研修会、商工関係者の研修会で講演をされて、そのときの発言がちょっと問題になっていて、例えば、6月議会で意思を決めてくれと。計画の受入れの是非の判断をしてくれということだと思うんですけれども、あと環境アセスを逃れるかのような発言をされたりとか、あと106億円という佐賀空港に新駐屯地を建設するために組んだ予算の、基本的には全然明かしてこなかったものをパワーポイントで画面に示して公開したりとか、そういったことをされていました。まずお伺いしたいのは、現役の政務官がそういった発言を、ある意味公の場で、特に佐賀県のほうには言うこともなく表明されたということに関して、知事は今どういうふうに受けとめておられるかというのをお伺いしたかったんですが。
○知事
 私も驚いて、九州防衛局の担当のほうに、事実確認をさせたところでありまして、そうしましたら、九州防衛局からは、「28日の藤丸防衛大臣政務官の佐賀市内における講演は、あくまでも同政務官が国会議員として行う政務の一環として参加したものであり、その内容に対して、防衛省及び防衛大臣としてのコメントは差し控えるが、いずれにせよ報道されているような環境影響評価を回避、6月議会で計画の諾否を判断するよう求めているといった事実はありません」との回答があったと聞いたところでありますけれども、「国会議員として行う政務の一環」としてと言われても、現役の政務官でありますので、何か全く関係ないところでそれは政務でというのはわかるんですけれども、まさに所掌事務そのものでありますので、非常に、発言した言葉といったことについての責任をしっかり負っていただきたいなと思います。
 防衛省の中には大臣がいて、副大臣がいて、政務官がいるわけでありますから、それを政務として切り離すということになると、我々はどこと対峙していいものか、どこと議論していいものかと思いませんか。ですから、これは特に我々も本当にすごく厳しい思いをしながら真摯に向かい合っている話でありますから、その発言の真意については、これからいろいろ、今やりとりをしていますから、計画の全体像と将来像の中で。その中でも聞いていって、やっぱり明らかにしていく必要があると思っています。
○朝日新聞
 発言の中で、6月の定例県議会の場で、名指しはどうもしていないみたいですけど、発言を推察すると、知事から同意表明を引き出したいという意図だと私は思っているんですけれども、知事のほうで6月議会のほうで表明できる、もしくはしたいという考えはあるんでしょうか。
○知事
 これはもう常々申し上げていますけれども、私のほうでスケジュール感は持っておりませんので、求めている防衛省さんと真摯に向かい合って、私とすると、その計画の全体像、将来像をしっかりと明らかにしていくことをやっていきたいと思っております。
○朝日新聞
 わかりました。
 よければ各社さん、何かほかにあればどうぞ。

○NHK
 新幹線の話になってしまうんですが、先日、6社での合意がなされたかと思うんですけれども、34年度は暫定でのリレー方式での開業ということになりましたが、改めて、あくまでこれは暫定での開業だと思うので、フリーゲージをめぐる佐賀県の考え方、それから、一部の沿線自治体などを取材していますと、フル規格化じゃないと、例えば、経済効果であるとか時間短縮効果がないんじゃないかという声もやっぱり上がっている部分というのはあるかと思うんですけれども、そこについて知事のフル規格化への考え方、改めてその2点をお伺いできればと思います。
○知事
 フル規格に関しては、今の整備新幹線のスキームで試算すると、佐賀県としての一般財源持ち出しが800億円以上になるのではないかという話があります。この800億円という額をよく考えた場合に、佐賀県としてどれだけのメリット、これはまさに県民負担そのものでありますので、ということを考えた場合に、もちろん、一般的に考えれば、それはフルのほうがいいと思うのは、それはもう私もよく理解するところでもありますけれども、やはりこういった問題というのは、みんなの気持ちと、それから、そういった財源といったものをセットで考えなければいけない話だと思うわけです。ですから、今そういう環境にあるとは思えないので、私とすると、じゃ、この新幹線問題に対してどう向き合うかといったときに、3者間の合意といったものがあるわけで、これは約束事でありますからそれがベースに立つだろうと。その約束事というのは、フリーゲージトレインですと。それだから何とか佐賀県には関西圏からの集客ができる可能性があって、便益が出てくるんだろうと私は解釈していたので、その中で物事が進んでいた。そして、佐賀県からすると、非常に切ない思いで鹿島、太良の皆さん方、そっちに流れていたものを武雄、嬉野に持っていくという、非常に佐賀県民を苦しめるような流れの中でできた合意でありますので、そこをどうやって着地させるのかということで非常に悩みました。その中で、長崎県の思いといったものも伝わってきておりましたので、ぎりぎりの決断として何ができるのかという中での今回の合意であります。
 そして、皆さん方ご案内のとおり、このフリーゲージトレイン自体がこの後どうなるのかというのは相変わらず不透明、秋、9月前後で出てくる話をこの3月の段階で武雄でリレー方式をやるかどうかを決めなければいけないという申し入れに対して、非常に厳しい状況だったわけです。ということでありますので、私の中でそういったフル規格の議論といったものが頭の中に出てくる環境ではないということはご理解いただけるのではないかと思っています。
○NHK
 追加での質問ですけれども、あくまでも今、知事のおっしゃった話の中では、当然、今の新幹線の財政スキームの中だと、当然、2対1という地方負担がある中で話が進んでいくので、当然、今のままの財政スキームだと、もし仮にフル規格という話が出てきた場合にも、おっしゃったような金額の負担が出てくるとは思うんですよね。逆に言うと、今の財政スキームが仮に何らかの形で変わって、今回のように、例えば、実質佐賀県の負担が軽くなる、またはなくなるという形の議論が今後なされた場合というのは、選択肢の一つとして考え得るということはあるんでしょうか。
○知事
 私の頭の中にはありませんけれども、排除するものではないと思います。ただ、今は、34年に向けてリレー方式でみんな力を合わせてやっていこうという合意がなされたばかりでありますし、そして、フリーゲージトレインの開発に向けて国は努力するということでお話もありましたので、まずはそれを懸命にやっていくということに意を用いるべきだと思っています。

○読売新聞
 オスプレイのことについて2点伺いたいんですけれども、先日、総括政策監が漁協のほうに現地調査の必要性について話をされていて、また文書で出してくれということで先日文書を出しました。それを受けて、漁協として近くその文書についての判断というのを出すと思うんですけれども、それ以降、県として説明責任を果たされたと思うのか、それとも漁協としての判断を受けてさらにまた再度説明に行くとか、また別の手段をとり得るとか、そういう可能性はあるんでしょうか。
○知事
 今度、政策部長になりましたけれども、行っていただいていまして、県のほうの真意、現地調査自体は計画の全体像、将来像のために必要だということは私もわかるという意味を伝えてきてもらっているわけです。そこについて文書で出してという話があったので、それはもう、文書で出しましょうという段階なんですね。だからそれに対して漁協さんがどうお返しいただけるのか、そこについてそれこそご理解いただけるのかといったところでありまして、その状況といったものに応じてこれから対応していくということになろうかと思います。
○読売新聞
 それともう1点、先ほどの朝日新聞の質問と一部重複するんですけど、スケジュール感のところなんですけれども、先ほどスケジュール感を持たずに真摯に向かい合っていくということですけれども、現段階で漁協が現地調査についてまだ了解を出しておらず、また防衛省としても全体像、将来像を示せていない中で、知事の頭の中で6月での了解というのをプランとしてあるのかどうか、その時点ではちょっと時期的にまだ考えづらいのではないかで言うと、どうでしょうか。
○知事
 私は全くありません。少なくとも6月という話は聞いたことがありませんので、私は真摯に向かい合っていくということで、私がいつまでという期限設定をした覚えは全くないので、防衛省が自分たちの考えの中でどう進められたいのかということに対しては真摯に対応していきたいと思いますけれども、これは私が考えることではないと思います。
 その中で、今回、防衛政務官としてのお話ということなので、どのように受け取っていいものかどうかという、これは我々だけではなくて、きっと佐賀市さんもそうだし、漁協さんも、県議会も当惑されているんじゃないのかなと思います。県としても、当事者の一人としてしっかりとそれに対してはどういうものなのかといったことは詰めていかないと、なかなかそれを避けて通るというのはできない、この問題は。
○読売新聞
 すみません、追加で1点だけ、その詰めていくというのは、今防衛局とやりとりをしている質問書とか、そういうやりとりで詰めていくという理解でいいでしょうか。
○知事
 まずはそういった形で、どういうところから出てきた言葉なのか。それは防衛省の中でも政務官さんですからいろいろ中で議論されていると思うので、やはり私が向き合うのは防衛省さんなので、そのときに誰がどうだという話ではなくて、本当の姿をちゃんと示していただきたいと思うし、その中でこういった問題はやっぱりいつも言いますけど信頼関係が大事なので、そこを持っていかないと、それは佐賀県だけに限らず、それぞれつかさつかさで、いろいろ考えておられる皆さん方も同じ思いではないのかなと思います。
○佐賀新聞
 先ほどちょっと防衛政務官の発言の件で少し追加の質問ですけれども、きょうの大臣の定例会見でも、今回の発言に関して遺憾であるということで…
 地域に混乱を与えたことは遺憾であるということで発言されているみたいですけれども、改めてこういう政務官が佐賀でそういう発言をされたことに対して、地域に与える影響、実際の影響は先ほど当惑されているとおっしゃいましたけれども、実際、漁民とか佐賀県の県民とかに与える影響の大きさというものをどのように考えていらっしゃるのかという点をお聞きしたいのが1点と、もう1点は、この反応を受けて県が問い合わせをされた後に、防衛省のほうから事実はありませんよという回答を受けられたということだったんですが、先ほどから知事がおっしゃっているように、全く根も葉もないところからあんな話が出てくるわけではないというのが普通の考えだと思うんですけれども、そういう中で事実関係がないというのを回答してくる防衛省の対応に対しての不信感とか、そういうものはないのか、要するにそういう対応に関しての知事の感想みたいなものをいただきたいと思います。
 2点よろしくお願いします。
○知事
 やっぱり冷静に対応することも必要だと思うんですね。ですから、藤丸政務官は福岡県の選出で、我々とも非常になじみの深い政治家だと思うんですね。ですから、藤丸さんがどういうところから発言されたのかということも含めて、これはスルーするわけにいかないので、冷静に防衛省としての見解を伺っていくということだと思います。
○佐賀新聞
 すみません、地域に対する影響は、どういう影響があると考えておられるのか。
○知事
 それは推測になるんでしょうね。地域はただ、当惑するんじゃないかなと思いますよ。
 我々は本当にこれまで防衛省さんと真摯に向かい合って、私は大臣ともよく話し合って、あのとき話をさせていただいて、事務当局のほうもお返事をいただいて、この12月、1月、2月というのは、割と早く帰ってきて、誠意ある回答をしようという防衛省の姿勢も見られたなと私も思っていた矢先のところでもあったので、ちょっと、どうこれを整理していいものなのかといったところで当惑しているわけですけれども、地域の皆さん方はどうお考えなのかは、それぞれいろいろお考えになるんだと思います。
○NHK
 重ね重ねすみません、オスプレイの問題に関連してなんですけど、今、県と防衛省との間で全体像を明らかにするためのやりとりがずっと続いてきたかと思うんですが、それが順調に進んでいる中で、新たな問題としてこうやって今回、出てきたと思うんですけど、今回の問題を正式に知事として納得するまでは妥協はできないかと思うんですが、今回の問題によって、最終的な判断の時期がずれるというか、おくれるという可能性というのはあるんでしょうか。
○知事
 私が求めているのは計画の全体像、将来像をできるだけ明らかにしていくことだと思っているんです。防衛の問題でいろいろ地域協定も絡んだりする問題であるから、表にできない部分があるということについては私も理解しているつもりです。ただ、できる限り、殊防衛の問題であっても、やっぱり佐賀県民の安全・安心に関係する問題であるから、できる限り明らかにした上で考えていくということがどうしても大事だと。先に結論ありきじゃなくてというのが私の政治信条です。
 だから、そのときにどこまでが本当に出せる、諸々の条件の情報なのかといったところがあやふやだというところは、前提が打開していくことになるので、このやりとりといったものをしっかりと進めていくということがさらに必要なんだろうなという、大分、防衛省とちゃんと協議している中で、またこういった別の環境影響評価の問題だとか、予算の詳細の問題だとか、いろいろ出てきたので、それは我々、与えられていない情報ではあるので、そこについてのまた精査があるのかなと思っています。
○佐賀新聞
 またオスプレイの話になるんですけど、きょう一部の報道で藤丸政務官の発言があったときに、県議会の特別委員会の委員長の発言が出ていたと思います。その中で、県は防衛省との交渉の窓口としては、市や漁協とは対等ではないというような内容であったり、県が議論をリードすべきというような発言だったと思うんですが、そういう特別委員会の委員長からそういう発言があったことについて、どういうふうに受けとめたのかということと、もう一点、この内容について、県が当事者としてこの議論をリードすべきだということについては、知事はどういうふうにお考えになっているのかというのをお願いします。
○知事
 ちょっとその事実関係がよくわからなくて、藤木議員がどう話したのかということは私のほうに正確には伝わっていないんですけれども、この県議会の決議の話だとすれば、「県は、県民の安全・安心を守る責務等を第一にしながらも、空港を抱える当事者として、議論の前提となる環境を早急に整えるとともに国の動きに対して的確に対応すること。」と書いてあるんですね。私も重く受けとめようと、そのとおりだなと思っているわけなんですけれども、そこに県がリードするとか、県が何か前に立ってやるとかいうことは、私の意識じゃないですね。ですから、今、私がやっているのは、まず計画の全体像、将来像をしっかりと示していくと。そして、議論の環境をつくっていくということについてしっかりやっていこうと思った次第でありまして、今の話だと、決議がそういう意味だって話しされたということですかね。
○佐賀新聞
 委員長の私見というか、そういった部分も含まれているのではないかなというふうに、報道を見てそういうふうに感じたんですけど。
○知事
 ちょっとよくわからないので、じゃ、県がリーダーシップをとるべきじゃないかという質問があったとすると、我々は今その全体像、将来像をしっかり把握することが大事だと思っているというお答えになろうかと思います。
○朝日新聞
 再びお伺いしますけれども、協定の解釈のことでちょっとお伺いしたかったんですけれども、3月議会で県がずっと主張してきた自衛隊使用の可能性を排除する問題ではないという協定の解釈について、実際そういったことを顧問弁護士さんが言ったので、県としてもそう思っているという答弁とかが担当課長さん等からあったんですが、3月議会で実際その顧問弁護士さんの見解全体を見ると、2人のうち1人の方は慎重な見解も述べていらっしゃったと。議会答弁で聞くと、その顧問弁護士さんの相談結果票ですかね、は知事には見せていないんだと。まず、慎重な意見があったということは、知事はご存じなかったんでしょうか。
○知事
 弁護士さんの見解ですよね。それはいつ見たかという意味からすると、そんなに昔じゃない気がします。ちょっと今いつかというのは記憶にないのですが。ですから、前もってそれを知っていたかといったら、知らない。
 ただ、私が思うのは、自分として気になっていたのは、公害防止協定が事前協議の対象になるかどうかという、その対象を否定しているものなのかどうかといったところについては関心があって、しっかりと部下に対して説明を求めて、どういう展開なんだということについて話をしたというのが1点。
 それからもう1点は、私も自分なりにいろんな調べた中で、公害防止協定がつくられたときの状況というのは、それはそういったことは全く予想していない。そして、できる限りそういう使用は行うべきではないというみんなの強い思いがあったんだということについては、私も認識しているつもりなんです。
 ですから、そういった中での話でありますから、部下がそれを見せたか見せないかといったことということがですね、もちろん見たほうがよかったのかもしれませんけれども、私の大きな考え方の中に大きな変化を催すだろうということはなかったと思っています。
○朝日新聞
 知事のご自身の解釈としては、県議会特別委員会とかで担当の方がおっしゃっていたように、自衛隊の使用の可能性を排除するものではないという考え方を知事もお持ちである、もしくはそういう見解であるという理解でよろしいんでしょうか。
○知事
 はい。基本的に本当にその当時の皆さんがどういう思いでやったのかといったことは例の県職員の話もそうですし、協定も読みましたけれども、そうだったんだと思います。実際、じゃ、今どうあるべきなのかといったところについて、私は当時の思いも大切、しかし、今どうするべきかも大切、しっかり向かい合うべきだという考え方でもあるので、当時の考え方もしっかり重く受けとめながらも今の情勢も踏まえてどう対応するのかといったことについてしっかり審議を進めていきたいと思っております。

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