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記者会見

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知事記者会見の会見録や資料を掲載しています。動画もご覧いただけます。

※会見録は、わかりやすいように一部校正しています。

平成28年6月7日 知事定例記者会見

平成28年6月7日 知事定例記者会見 質疑全文


質疑内容

○NHK
 まず1点目なんですけど、オスプレイに関連して、先日、防衛省の副大臣が説明をされに来てから数日たって、県庁内でもいろいろと多分ご議論をされていらっしゃるかと思うんですが、改めて、知事が今その説明の内容を確認した上でのご見解、どういうものだったかという印象を含めて、受けとめをお願いいたします。
○知事
 昨年10月29日に中谷防衛大臣が来訪された際に、私のほうから明確化を求めていたものにつきまして、防衛省さんとしてまとめてご提示いただいたものと受けとめておりますけれども、今回、図面も含めて提示いただきました。現在、確認精査中ですけれども、かねてから申し上げている防衛省からの要請内容、計画の全体像と将来像について、一定程度明らかになるべきところは明らかになってきていると感じています。
○NHK
 今後、どういうことを求めるというのはあるんでしょうか。
○知事
 それをまさに今、確認精査の作業をしているところです。
 そして、今、一定程度の内容が示されつつある中で、確認作業をしながら検討をする作業が出てくるのではないかなと思っておりますし、我々の後、防衛省さんは佐賀市と漁協さんのほうにも話に行かれたので、その中での議論だとか、それから、漁協さんのほうは県と一緒にという話もいただいたようなので、そういった形で一緒に共同で確認していくというように移っていくのではないかというのが私の率直な感想であります。
○NHK
 2点目です。
 今の話にもあったと思うんですけど、説明に行ったときに漁協の組合長が、今後は県と一緒に共同歩調でやっていきたいと。ただ、一緒にやっていく前提として、まず一番最初に大事なのが、公害防止協定の限界を県との間で整理しなきゃいけないというご発言があったと思うんですけれども、いろいろとまた今後精査していく上で、その公害防止協定の整理を、関係者間でどういうように進めていこうと考えていらっしゃるかお願いします。
○知事
 今回改めて思ったのは、公害防止協定に対する意識を我々と佐賀市と漁協がある程度すり合わせしておかないと、要請を受ける我々のほうでの対応がかみ合わないことになるのが私も非常に危惧しておりまして、もちろん今までも公害防止協定についてのコメントはしてきたんですけれども、改めて説明をするとか、すり合わせをすることが必要だという認識を持ちました。
 その中であえて1つ申し上げると、協定第3条に基づく事前協議は、佐賀県が空港施設の建設及び空港運営の変更等をしようとするときに、協定の相手方である佐賀市や漁協、農協と公害防止の観点であらかじめ協議するもので、仮に、例えば、佐賀県が今回の防衛省からの要請を受け入れると判断したときに初めて協議をするということになっているわけです。ですから、協定書の事前協議は、そこの部分の認識をまずしなければいけないということです。ただ、我々とすると、こういった問題に対して、そんな形式にやるつもりはないし、漁協さんのほうからも、我々とともに一緒にというお話もあったので、漁協さんとよく話しながら、共同で確認作業をしていくとことをまずやると。ですから、これからの流れの中で、この公害防止協定は何なのかは、やはり意識のすり合わせが必要ではないかと思っております。
○NHK
 一応確認になってしまうんですけど、多分、県としてのこれまでの立場だと、オスプレイを仮に受け入れると判断した後に公害防止協定の議論をするというお立場だったと思うんですけど、恐らく漁協や佐賀市さんは、受け入れるかどうかを判断する前にすり合わせが必要というところで多分ずれがあったと思うんですよね。そこの部分については、今の知事のお話だと、受け入れの判断をする前に、もう一回、関係者同士でのすり合わせをするということで今考えていらっしゃるという理解でよろしいんでしょうか。
○知事
 すり合わせのやり方にはいろんなやり方があると思うんですけど、まずは、今、確認精査の作業の中で、漁協さんはうちと一緒にという話があったので、一緒にいろんなことを確認作業、例えば、漁協さんが今回の提案内容について、いろんな疑問点や何かがあったときに、我々がそれについて防衛省さんに確認をするとか、同じ景色を見ながら、いろんなことを確認し、検討していくと。そういった姿は必要なのかなと思います。

○NHK
 諫干の話についてになります。
 きょう午後に農水省の局長が基金の創設についての意見交換をしに来られると思うんですけど、対応されるのが副知事なので、知事に午前中の間に伺いたいと思っていたんですが、基金というのは御存じのように、開門を前提にしないという中での3者協議で国のほうが出している考えだと思うんですけれども、県としてはこれまで開門を求めていくという立場でずっと言ってこられたと思うんですが、今回の基金について、これから案が出されるかと思うんですけれども、開門を求めていくという県の方針に変わりがあるのかどうかちょっと確認させていただければと思います。
○知事
 まず、せんだって森山農水大臣にお会いしたときに、この基金の話が出まして、説明に行かせるからという話がありました。その中で、農水省さんのほうは事務的な説明なので副知事さんでというお話が先方からありました。なので、本日、どういう話なのかまた聞いてみたいと思いますけれども、我々はあくまでも、まず有明海の再生を望んでいる、そして、それを一番切望している漁協の皆さん方に対して寄り添っていかなければいけないというのがまず大前提です。
 その中で、この訴訟については、当事者は漁協の一部の皆さん方ですから、そういったものの考え方がまず第一義にあるだろうと思っておりますので、今の有明海の現状を考えるに、その原因究明のためにも、あくまでも開門という立場で我々は訴えてまいりましたし、その考え方は変わっていない状況です。

○時事通信
 首相が消費税再延期の表明をされましたけれども、社会保障全般から考えると、地方の首長の方でその点を懸念されるご意見も出ているんですけれども、知事としての所感をお願いします。
○知事
 県としても、約40億、39億円だったか、歳入として予定されていたものが入らなくなるわけで、県のほうはその分減る部分もあって、それがどうなるのかが一つの関心ですけれども、私は、やはりもっと大きな観点で、増嵩する社会保障経費、子育ての部分も含めて、これへの対応はどうなっていくのかが非常に重要だと思っていて、10%は一つの大きな区切りだと私は思っていました。やはり10%は国民全体みんなが分かち合って将来の子供たちにツケを残さない形で早急に実現すべきだと思っておりますし、ただ、今回延期になったので、いつも歳入と歳出の話を申し上げておりますけれども、では10%としてどういう歳入歳出構造、特に歳出構造を考えていくのかをいま一度議論していかないと。この消費税の歳入の問題だけが議論されておりますけれども、そうではなく、まさに一体的な改革としての将来像をしっかり示すべきではないかと思っています。
○時事通信
 今の関連で、このタイミングで消費税増税を再延期したことについての評価はいかが思いますか。
○知事
 経済情勢を総理が総合的に判断されることは、尊重する立場ですけれども、やっぱりどこかでやらなければいけない。本当に2年半後にできるんだろうかと。これから今一番大きな問題は、少子化の問題でどんどん担税力も減っていく中で、歳出が膨らんでいくわけです。それは自然的な流れであって、その中でどのように増嵩経費を分かち合っていくのかが大きな焦点で、私が先ほど、「歳出どうするか、どういう形で考えていくかが大事だ」と言ったのはそういうことで、10%から先は私はどうかなと思いますが、この10%については、ある程度これまでも国民の中で議論されたことなので、しっかり今後の道筋を明確にしていく必要があるのではないかと思っています。

○佐賀新聞
 オスプレイの関連で1点確認があります。
 九州防衛局への質問の回答が先日あったと思うんですが、日米地位協定に基づく米軍の共同利用の手続に関する部分で、共同利用する場合は知事の許可が必要だというような回答だったと思います。これまでの将来像を確認していく作業の中で、いろいろと出てきた部分もあると思うんですが、それも踏まえて、今後米軍の利用に関する確認はまだ必要と考えるのか、それとも、これまでの回答で確認できたと考えるのか、そこら辺についてお願いします。
○知事
 私は平成27年10月に中谷防衛大臣から計画の全体像、将来像の説明を受けるときに、米軍についての3項目めについては取り下げるという話をいただいたと思っています。大臣のご発言ですから、このオスプレイの要請に関してはとても重く受けとめております。
 そのやりとりの中で、ほかと横並びになっていて、私からそれについて詳細に言うつもりはないですけれども、防衛省さんのほうからは、県営空港でもあるので知事の許可を受けてからという話がありましたから、そういう形で受けとめさせていただくことになろうかと思います。
 いずれにしても、我々は今回、要請内容を明確化した一番大きなポイントは2点。自衛隊オスプレイ機、それから、目達原の移駐なので、これについてしっかり検討していくことだと思っています。そして、3点目の米軍の話は、大臣があれだけお話しいただいたので、そんな簡単に佐賀にどうこうという話にはならない、なってはいけないと思っています。
○読売新聞
 オスプレイに関してですけれども、今までの質問項目も踏まえて、県議会なども含めて一部では6月議会中に判断してほしいという声もありますけれども、今までのスケジュール感も踏まえて、知事が6月議会中に判断する可能性はあるんでしょうか、ないんでしょうか。
○知事
 先のことを言うのはどうかなと思いますけれども、スケジュール感を持たないで真摯に向かい合っている形からすると、私の今の感覚で、6月議会で判断するスケジュール感は全く持ち合わせていません。

○読売新聞
 参院選ですけれども、知事が就任して初めての国政選挙になると思いますけれども、現在で3人の立候補予定者がいますけれども、特定の支援者を支援する考えがあるのかどうかと、しないのならしないその理由も含めて教えてください。
○知事
 私が知事になったときの経緯も皆さん方ご案内のとおりだと思いますし、私はどこの党の推薦も受けずに、あくまでも県民の皆さん方に寄り添った形の県民党という形でやらせていただきましたので、自分が入って国政に対して何か意見をするのはあまり期待されていないし、私は好ましくないのではないかと思っています。
 ですから、本当にあくまでも県民の立場を愚直に訴え続けさせていただくことであって、特定の政党を応援するつもりは全くありません。

○時事通信
 先ほどオスプレイの関係で、6月議会中に判断するというスケジュール感は持たないとおっしゃっていましたが、これはないということで。
○知事
 先のことなので、私はそれについて明確に答えられる状況ではないと思うんですけれども、予定では6月議会は6月で終わりますね、感覚的な問題として、こういう状況の中で、それがまだ今の時点ではぴんときていないと。
○時事通信
 確認と精査ということを踏まえという、そういう状態だということを踏まえということですかね。
○知事
 私は、みんなでかんかんがくがくの議論とか、いろんなことをする一定の時間が必要だと思っているんです。ちなみに、我々は今、要請内容について、一定程度それなりに見えてきたという話をしていて、市役所や漁協さんだけではなくて、県民の皆さん方、地域住民の皆さん方も含めて、これからいろんな議論がなされるのかなと。そして、これから県議会もまた6月議会がありますから、その中で、この議会中にというイメージが湧かないということです。
○共同通信
 オスプレイに関連してですけれども、先ほど知事が漁協や市と一緒に確認していく流れとおっしゃっていましたけれども、その中で、協定の整理話をされていましたけれども、それ以外の部分、例えば、オスプレイの計画の受け入れの可否についても話し合うということになるんでしょうか。協定の整理以外の話も、その中ではしていく予定なんでしょうか。
○知事
 まず、要請内容がある程度見えてきたねと。確認や精査の作業をしていて、今は県というスコープ、我々と防衛省さんの中でやっていて、漁協さんもさまざまな関心があられます。これから一緒に対応していこうという中で、さまざまな論点がまた出てくるかもしれないし、そのさらに奥深く、例えば、環境問題だとか騒音問題とか出てくるかもしれないし、我々自身も本来持っている民航機のほうをしっかり優先してもらいたいとか、そういった問題も持っていますので、そういった議論の詰めをやっていく中で、徐々に、どうすべきなのかというものが見えてくると。
 だから、先に(予定)ありきでどうしようかということではなくて、そういったことをやりながらおのずと見えてくるのかなと思っています。

○共同通信
 先週、土曜日ですか、県の教職員組合の給与削減訴訟に絡んで、県教委の担当者のほうから訴訟当事者に対して圧力とも受け取られかねない発言があったと報じられましたけれども、知事はその対応に関してどう評価されているかというのと、今後対応を変えること、対応を修正していくということはあるんでしょうか。
○知事
 教育委員会の話なので、私が過度に介入するのはどうかとは思うんですけれども、一般的に訴訟はみんなに認められた紛争解決手段なので。日本人って「訴えてやる」とよく言いますよね。訴えたらいいと。訴えてもらって、そこで解決すればいいと思うので、逆に言えば、それを何か別の作為でとめるようなことがあるとすると、私はいかがなものかなと思っています。
○共同通信
 今後、そういった発言がないように、例えば注意……
○知事
 事実関係がわからないので、何とも言えないんですけど、そういうことをするんだったら、あと不利だぞとか、そういうのがもしあるとすると、私の感性からすると違和感があるということです。

○朝日新聞
 フグについて改めてお聞きしたいんですけど、下関市長が先日、佐賀県の可食化の取り組みについて、食文化の観点からすると邪道だというふうにおっしゃって、どういうことかというと、フグの肝は大丈夫という誤解が広まりかねないというふうにおっしゃるんですね。それこそ、多分県の取り組みに対する誤解が大いに横たわっているのかなという感じはするんですけど、知事として、その発言について所感をお伺いできればと思います。
○知事
 今までどうかというものをみんなで頑張って食べられるようにしたり、こういう食べ方があるんだねというのが食文化だと僕は思うんです。
 今回は、もちろん命が大事なので、フグに対する扱い方は、我々は真摯にやらなきゃいけないと思っているんです。だからこそ、ここまで我々は県の中でも審査会を何度もやって、そして今回もしっかり厚生労働省の食品安全委員会にかけて、技術的にちゃんと見てくださいと言っていますから、それを待って技術的な見地からの答申をしっかり尊重すればいいのではないかと思いますので、何をおっしゃっておられるのかよくわからないですね。

○読売新聞
 オスプレイに関して、先ほども一定程度の内容が示されつつあるというふうなご発言がありましたけど、基本的なところで恐縮ですが、この間のやりとりを通じて、明らかになったところと、まだちょっとここは明らかになっていない、足りないなと思う具体的なものがありましたら教えていただければと思います。
○知事
 県とすると、自分たちが求めているものについてはおおむね返事が来ているのではないかなという。ただ、その確認、精査は、抜けとか漏れとか、我々が求めているものに対してあるかどうか、今、職員がチェックをかけている状況です。
 ただ、これはあくまでも県庁なので、県民の皆さん方のいろんな意見もしっかりこれからも聞いていかなければいけませんから、そういう中で、まだあるのかもしれません。我々とすると、皆さん方も見ていただいて、防衛省さんが今開かれて説明できるものについてはおおむね説明していただいたのではないかなという感じではあります。
○朝日新聞
 確認なんですけれども、オスプレイなんですけど、今後、県と漁業さんとか市との間でいろいろ協議をしていく中で、県としては見えてきたなと言うけれども、例えば、市とか漁協がこういうところをもっと詰めてほしいという話が協議の中で出てくれば、県としてかわりにではないですけれども、防衛省に対してそれを投げるということは、やりとりの中であるのですか。
○知事
 まさにそれがこれから大事なことで、一応、全体として回答いただいたと言っても、漁協さんは騒音でも環境でももっと深くという話に多分なると思うんです。彼らは一生懸命あそこで生きているわけですから。そういうものに対してしっかりと我々としても向き合って、防衛省さんに対して対応していくことが大事なのかなと思います。
○NHK
 ちょっと気の早い話かもしれませんけど、知事がオスプレイで結論を出された場合は、まずは市や漁協に伝えられた上で、国に伝えるのか、もしくは国に伝えた後に市や漁協に説明されるのかという手順、流れとしてはいかがですか。
○知事
 そのときそのときに一生懸命向かい合っている感じなんです。だから、先にああやって将来はこうやって手順踏んで、こうやってやろうと結論を持って行動しないので、そのときそのときの状況の中で対応していきたいと思います。
 ただ、この覚書の事前協議のやり方は、先ほど説明したとおりなので、もし受け入れる場合はそういう手順だろうだと思いますし、受け入れない場合については、また別のやり方があるのかもしれないし、そういったことについて今は先入観なく真っすぐに向かい合って、しっかり対応していきたいと思います。
○NHK
 先ほどのオスプレイの関連で、漁協と市と協議をしていく流れとなっていますけれども、その枠組みとしては、例えば3者でやるのか、個別でやるのかとか、そういったのは知事としては、想定は。例えば県と漁協とか、県と市とか、個別でやるのか、そういった想定というのは、知事の中にはあるんでしょうか。
○知事
 漁協さんは、県と一緒にという話があって、漁民の皆さん方、彼らの思いにできるだけ寄り添って対応したいという気持ちは私も非常に強いし、彼らのほうから県と一緒にという話もあったので、それは我々としてもきっちりやっていきたいと思います。
 市は、同じ自治体で対等の立場なんです。ですから、いつも司々と言いますけれども、市がどう考えるか、市長さんなり市役所がどう思うのか、それを尊重したい。別に我々のほうからどういう枠組みでと言うつもりはないので、まずは市のお考えをお伺いしたいと思います。

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