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記者会見

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※会見録は、わかりやすいように一部校正しています。

平成29年7月13日 知事定例記者会見

平成29年7月13日 知事定例記者会見 質疑全文


質疑内容

○読売新聞
 まず、オスプレイの佐賀空港配備計画に関してお尋ねしたいんですけれども、先日、7月3日に県議会が決議をされまして、その翌日には副知事が県有明海漁協を訪ねて調整の依頼をされました。現在の調整状況と今後の見通しについて教えていただければと思います。
○知事
 私は、これまで防衛省からの要請に関しまして、まず国防は我が国の存立基盤に関する重要なことであることから、国防政策には基本的には協力する立場にあるということ、有明海漁協の漁業者としっかり対話をしていくこと、国に対して必要な対応を求めていくこと、こういった姿勢を論点整理素案、そして議会答弁の中でも明確にしてきたところです。
 そして、今お話がありましたように、7月3日の6月定例県議会において決議がなされました。これまでのさまざまな議論などを踏まえて可決されました県民の代表者であります県議会の決議については、極めて重いものと受けとめております。
 ただ、ご案内のとおり、現時点では有明海漁協の漁業者の国に対する不信感は払拭されていないという状況に変わりはございません。私としては、今回の決議を受けまして、漁業者の不信感が払拭され、信頼関係が構築されるように、これからより精力的に、より積極的に取り組んでいきたいと考えております。そうした観点からも、今回、池田副知事を漁協に出向かせて、しっかりと漁業者の皆さんと意見聴取、そして意見交換をするようにと指示したところでありまして、引き続き調整を進めていきたいと考えてございます。
○読売新聞
 関連してお尋ねしたいんですけれども、漁協では支所ごとの意見をまとめて、漁協としての意見を集約したいという考えで今作業を進めているということですが、知事としては、その漁協としての意見集約を待つのか、あるいは知事としての見解を示して、それに対する意見を求めていくのか、そのあたりは。
○知事
 まず、国防政策には基本的に協力する立場だという話は表明させていただいているところなんです。ところが、先ほどから申し上げているように、信頼関係の構築が極めて重要だと思っているので、まさに今、漁協の皆さん、漁業者の皆さん方と国をつなぐ信頼の糸というものが紡げるかということで話をしているところです。ですので、そこの漁業者とのしっかりとした話し合い、こういったところにまず全力で力を注いでいきたいと考えています。
○読売新聞
 もう一つ関連して、8月上旬にも内閣改造が予定されておりまして、防衛大臣も交代するという報道もなされております。これまで稲田大臣のもとでこうしたやりとりを続けてきたと思うんですけれども、そういった大臣の交代とか、あるいは8月末に概算要求もありますけれども、そこのスケジュールを念頭に置いて作業を進められることになるんでしょうか。
○知事
 いや、そこは考えておりませんで、中谷大臣のときは中谷大臣、稲田大臣では稲田大臣ということで、これは国としっかり向かい合っていくという姿勢が大事だというふうに思っていますし、担当大臣がどなたかということではなく、国と真摯に向かい合ってやっていきたいと思っています。
○佐賀新聞
 オスプレイ関連について、先ほど漁業者との間で引き続き調整を続けていきたいということでおっしゃっていましたけれども、いつぐらいをめどに話し合いを始めたいというふうなことをお考えでしょうか。
○知事
 どちらかというと、まさに今、取りかかったという感じで私は思っていて、池田副知事に行ってもらったのもそうですけれども、また、ここからも精力的に漁業者との話し合いというか、さまざまな局面を捉えて意見交換をする必要があろうというふうに思います。
 片や、また国のほうにも、そういった状況等も踏まえながら、しっかり我々として地元の考えといったものをさまざまな機会を通じてお伝えするということを今精力的にやっていくということだと思います。
○佐賀新聞
 漁協としては、各支所単位でまずは意見集約をということで表明されていると思うんですが、そうなると、一定期間はかかるのではないかなという気もするんですが、繰り返しの質問になりますけれども、それまで県としては具体的なアクションは起こされないんでしょうか。
○知事
 いえいえ、基本的に信頼関係というところが私は大事だと思っているので、それを紡ぐ努力を今しようと思っているわけで、そういったことを漁業者の皆さん方には我々としてやらせていただきたい。ですので、支所の判断がというのは、それはもう漁業者の皆さん方が、漁協でお考えになることですが、そういった信頼関係というものが、私は築けるんじゃないかと思っておりますけれども、そこについて努力をしていくということだと思っています。
○佐賀新聞
 紡ぐ努力というのは、具体的に話し合いをされるとかっていうことではなくて、例えば話し合いを促すために一定の方針を示したりだとか、振興策を県のほうから示したりだとか、そういうことなんでしょうか。紡ぐ努力というのが、どういうことをされたいのかというのがよくわからないんですが。
○知事
 基本的に、有明海というものを宝の海にしたいんだということ、これは我々の願いでもあるわけです。ですから、漁業振興をどう図るべきなのかということ、そういった問題。それから、万が一ということについては、これまでも話があって、論点整理でも述べさせていただいているので、そういったときにどういう形になっていくのかと。まだ明らかにされていないことが多々あるわけでありまして、そういったところについて、漁業者と意見交換をしていくということとあわせて、国にももう少しちゃんと前に出て、そういったことに対してどう答えていくのかについての答えをいただかなければいけないと、そういうことです。
○佐賀新聞
 となると、漁業者との話し合いは引き続き調整をされるんでしょうけれども、それと並行して、国に対する働きかけも続けていかれる、具体的にどのような感じを。
○知事
 現在もしておりますし、これもさまざまなルートを通じてやっておりますし、やっていこうかということであります。
○佐賀新聞
 というのは、相手先はどこになりますか。
○知事
 こういった話は、まさに交渉事の部分が一定入ってくるところがあって、それぞれが信頼を構築するというのは、さまざまなことがあって成り立つわけだから、あんまり一個一個について調整過程をつまびらかにするというのは、どうかなと私は思っています。
○佐賀新聞
 でも、されているということですね。
○知事
 しているとは、もうここで明言しておきたいと思います。

○佐賀新聞
 玄海原発についてなんですが、昨日、1号機の廃炉について事前了解をされたと思いますけれども、再稼働に当たって知事が専門部会を立ち上げていらっしゃるかと思うんですが、その意見を、廃炉に関して今回聞かれていないと思うんですけれども、その理由を教えていただけないでしょうか。
○知事
 この廃炉に係る手続も、安全第一でしっかりやらなければいけないという強い認識を持っていますけれども、これ大体30年ぐらいかかりますが、おおむね工程的には4工程ありまして、今回我々が事前了解をしたのは、解体工事準備期間ということで、今回の工程は、放射性物質に汚染された設備等の解体は入っておりませんので、こういった形で了解させていただいたわけですけれども、これからの工程については、しっかり慎重にまた安全第一で、我々の中でもしっかり議論しながら、どういうやり方がいいのかということを考えていきたいと思っています。
○佐賀新聞
 そうなると、再稼働に関して専門部会が立ち上がっているかと思うんですけれども、その後、知事としては常設する考えを示されておりますけれども、今後の専門部会なり委員会なりの位置づけとしては、知事としてはどのように整理されているんでしょうか。
○知事
 専門部会の先生方も、皆さん方は今回の再稼働についても精力的にやっていただいて、本当にありがたいなと思っております。これから玄海原発に対してさまざまな工程がまたございますので、そういった中で、専門部会の皆さん方にどうご助言をいただくのかということについては、その状況に応じて考えていきたいというふうに考えます。
○佐賀新聞
 そうすると今後、廃炉も含めていろんな玄海原発を取り巻く課題が出てくるかと思うんですけれども、今後もそういう専門部会を開いて意見を聞かれることがあるという理解でいいですか。
○知事
 そうですね、ないとは言わないと言っておきたいと思います。

○朝日新聞
 オスプレイ問題に関して幾つか質問をさせていただきたいんですが、まず、先ほど読売新聞の方からの2問目のこと、意見集約を漁協がしていると。それを待つのかということなんですが、それに対して答えが、話し合いに全力を尽くしたいということで答えになっていないと思うので、もう一度明確なお答えをいただきたい。
○知事
 待つことはない。
○朝日新聞
 知事の受け入れ可否のご判断の前後と、その漁協の意見集約の結果の出るタイミングというのは関連していないということですか。
○知事
 というか、漁業者が漁業者としてどう考えるのかについては、これは漁業者、そして漁協がみずから考えられることだと思うんです。そこに対して、私が口を挟むというのはいかがなものかと思っていて、その工程がどうであろうが、我々として今やるべきことは、漁業者としっかり意見交換をしてということだと申し上げているわけで、少なくとも、それを待ってとか、それと関係してということではないということを申し上げているつもりです。
○朝日新聞
 この前6月議会で、徳光議員の質問に答える形で、知事の受け入れ可否の判断には漁業者の一定の理解が必要だというふうなことを述べられていますけれども、漁業者の一定の理解というのは、具体的に何なのかを教えていただけますか。
○知事
 物事に、全ての皆さん方にご理解をいただくとかそういうことというのはなかなか難しいんだというふうに思いますけれども、やはり私なりに信頼関係ができるかできないかといったところには、一定のラインというかそういったものもあるのかなというふうに思いますが、まずはほとんど今、信頼関係がない状況なので、そういったところについての状況を見ながら、そういったところの判断というのは考えていきたいと思います。
○朝日新聞
 今おっしゃった一定のラインというのは、例えば漁業者の方が漁協として同意を表明するとか、あるいはそういうものじゃないのかという具体的なものというのは、今おっしゃったラインの内容というのは、今、知事の中で具体的になっていますか。
○知事
 本当にこれも交渉、お互いでいろんな考え方をすり合わせていくということなんでね。漁業者や漁協の皆さん方と話をしていても、やみくもに国に対峙しようというお考えではないので、どういうふうな形でこの問題について決着させるのかといったところについて、今、我々は汗をかいているわけであって、そういったことにまず注力させてくださいということです。
○朝日新聞
 この前もちょっと伺ったんですけれども、もう7月の中旬で、8月、9月にノリ漁期が来ると、1カ月半の間で、知事の受け入れ判断の前提となる漁業者の一定の理解が得られる状況になると思うか、お聞かせいただけますか。
○知事
 努力をしたいと申し上げていて、それに対して、それがどういう状況になっていくのかというのはまだ見通せない。
 まずは論点整理をさせていただいて、漁業者、そして国と交渉するといっても、まだ緒についたばかりなので、そういった意味で、まさにまだこれからなんだろうというふうに思っています。
○サガテレビ
 漁協のお話で、意見集約をして統一見解を出すということなんですけれども、先ほどから質問にありますけれども、漁協としては、今のところ反対の意見が多いということで、もしこの統一見解で、仮に反対というような統一見解が出された場合の県の対応、知事の対応というのはどのようになるんでしょうか。
○知事
 それでも努力をしていくということだと思っています。仮のことをあんまり考えたくはありませんけれども、精力的に今やっているし、これからももっとやっていこうと思っている状況なので、そこをしっかりやっていくということだと思います。
○サガテレビ
 努力というと、例えば、知事が漁業者と直接会って何か対話をしたり、もしくは県の考え方を知事から直接漁業者に説明したり、そういったものというのは現時点で考えられていますか。
○知事
 そういった局面もあり得ると思っています。
○サガテレビ
 スケジュール感はお持ちではないということを常々おっしゃっていると思いますけれども、最終的に判断するときの環境だったり、そういったものというのは何か現時点でイメージというのは持たれていますか。
○知事
 さっき(朝日新聞記者)さんにも申し上げたけれども、それを今どういう状況になるのかというところで、県としては精力的に漁業者と国と向かい合っていきたいと思っていますので、その状況を踏まえて考えていきたいと思います。

○NHK
 九州新幹線の長崎ルートの関係ですけれども、あした技術評価委員会をやりますけれども、それに先立って、現在の状況としてちょっと厳しいという声も聞こえてきていたりだとか、JR九州のほうでは消極的な発言もあったりとかするわけですけれども、今の時点でフリーゲージトレインの今までの計画どおりの導入がちょっと難しそうだという空気になっていると私は理解していますけれども、それについて知事がどう感じていらっしゃるのかということと、国やJRに対してどういう姿勢でこれから臨んでほしいかということをお伺いできますか。
○知事
 まず、私の中で頭がいっぱいなのは、平成34年度の暫定開業は決まっていて、このときにどれだけ武雄や嬉野に多くの光が当たって、多くのお客さんに来ていただけるのかということで、これをしっかりやっていくことだと思っています。
 そのときには、もちろん我々としても全力でやりますけれども、地元として特にソフト対策をどうするのかということが重要だと思っていて、これをまず懸命にやっていきたいと思っています。
 国との関係においては、技術評価委員会の評価を見るということなんですが、特に14日、軌間変換技術評価委員会が開催されて、そこで一定の報告がなされると思いますので、そうした評価を注視したいと思っています。

○日経新聞
 先日、佐賀空港が訪日客の誘客支援空港に指定されましたけれども、知事も先日、空港の拡充のことをおっしゃっていたと思うんですが、既にされていること、指示されていることと、今後どういったふうに活用していきたいかという点をお聞きしたいんですが。
○知事
 九州佐賀国際空港については、今回、誘客空港の指定もいただきました。非常に高い評価を受けていると私は聞いております。右肩上がりで利用実数が上がって、昨年は熊本地震がありましたけど、それでも66万人ということになりまして、その後もソウル便がデイリーになったりとか、台湾便、プログラムチャーターが就航したりとか、私は感触的に言って、海外にプロモーションしていてもまだまだこれは行けるんじゃないかなと思いますし、まずは佐賀自身の認知度がまだまだ低いこと、そして、九州佐賀国際空港は九州全体の中心で、九州全体の周遊として活用する価値があること、それから、実際に使っていただいている方々が福岡の南部だったり、熊本の皆さんだったりとかするので、そういう認知度、特に福岡県南部の利用、本来、佐賀空港を使ったほうが利便性がある、まだ多くの皆さん方がほかの空港を使っているというデータがあるので、そういったところをしっかりとやっていく。有明海沿岸道路がどんどん今充実している中で、筑紫圏域が県境を挟んで非常にアジアの拠点として輝いていくということが私は可能だと思っています。そのことについて、県境を越えた取り組みというものがこれから充実することができれば、九州の中心といったところ、アジアの中心といった拠点といったところに対する方向性というものも私はあながち夢じゃないと思っています。
○日経新聞
 その点に関してですけど、国際線の出入り口としてはもう既に機能を始めていると思うんですけれども、ハブ的な機能として、国内線が今、成田と東京しかないと思うんですけど、そういった点の充実を図っていくという考えは。
○知事
 そこは九州佐賀国際空港が、それこそ他県からの誘客をどれだけできるのか。特に福岡県が混雑空港でぱんぱんでもあったりして、例えば、北九州空港は今度沖縄に飛んだりとかもしますし、そういったところでのお互いの役割分担みたいなものが出てくると思うんです。そういった中で、我々とすると、例えば、大阪だったり、企業誘致が最近盛んな名古屋だったり、もともと縁のある札幌だったりとか、仙台だったり、そういったいろんな可能性は視野に入れながら、これから戦略的に取り組んでいく必要があるんだろうと思っています。

○サガテレビ
 オスプレイの件で、先ほどから知事、努力をしたいと、漁業者も意見集約をするという話なんですが、その中で、漁業者として反対の意見が出るかもしれない、でも知事としては国防上は賛成の立場にあると。その中で、努力をしたいとおっしゃっていますが、漁業者に寄り添っていくという知事の中で、現時点努力をするというのはわかるんですが、選択肢として、この要請を断念すると、その可能性としてもあるのか。それともやっぱり努力していくとしか答えられないのか、その辺を最後。
○知事
 本当にこの問題が悩ましいのは、私も漁業者と話をしてみて、この2年半、漁業者の苦しみ、本当に特に後継者がなかなか育っていかないという中で、自分たちが今までやってきた生きざまということに対して、何ていうんだろう、本当にすばらしい皆さん方なのに、それが先細る、しかも、それは自分たちの言うことと関係ないところで起きているんではないかという気持ちの中で、それは痛いほどわかるわけですね。ですから、そういう気持ちをもっとしっかり国に伝えないと、私は国の皆さん方が、そこの営みをしている皆さん方の本当の苦しみだったり、将来への夢が閉ざされている状況だとか、そういったところを本当にわかっているとは思っていないんです。それを、もっとしっかりと県は県、自分のこととして、しっかり国に伝えて、それをわかった上で国は何をどう有明海に向かい合ってくれるのかといったところをやらないと、私は将来に禍根を残すと思っているので、もうここを全力で。素案を出してから、まだ時はたっていないので、私自身、全く今やり切っているという気持ちになっていない。だから、これを今からしっかり精力的にやらせてもらいたいということをきょう申し上げている。
○朝日新聞
 今のちょっとよくわからないので、もう一度、今の(サガテレビ記者)さんの質問に答えていただきたいんですけど、要請断念の可能性はあるのかどうかというのが質問されていると思うんですが、それにはどう答えるんですか。
○知事
 本当に全力でそれはやりたいという気持ちしか頭の中に今ないということ。
○サガテレビ
 受け入れに向けた調整を進めるということしか頭にないという理解でよろしいですか。
○知事
 そこに全力を今、注力していきたいというふうに思いますし、やっぱり有明海を何とかしたいという気持ちはみんな一緒なのに、こういう状況になっているというのは本当につらいので、そこに対して全力で向かい合っていきたいなという気持ちなんです。
○サガテレビ
 重ねて確認ですけれども、受け入れを前提に動いているという理解でよろしいですか。
○知事
 そこが、私は国防に協力する立場にあると、まさに今緊迫した状況の中で、やはり今、国としてやらなければいけないということについても私は理解しているので。だからといって漁業者のいろんな思いというのを大事にしなければいけないという気持ちも非常に強いので、そこに対してしっかりと答えを見つけていくということができるために全力でやっていこうと思っています。

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