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記者会見

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※会見録は、わかりやすいように一部校正しています。

平成29年8月8日 知事定例記者会見

平成29年8月8日 知事定例記者会見 質疑全文


質疑内容

○朝日新聞
 佐賀空港へのオスプレイの配備計画について伺います。
 まず、先月、県が漁業者の方々に対して意見聴取を実施しました。その意見聴取を踏まえての知事としての受けとめ、そして、国への要望の提出の時期について教えてください。
○知事
 漁業者の皆さん方に対して、副知事をトップにいたしまして、意見交換を先月下旬から5回にわたって開催したところです。そして、その各地区における意見等の概要につきましては、その都度、報告を受けていますけれども、全体を通して申し上げますと、配備計画よりも諫干の問題の解決をしてほしいという話、やはり国の公共事業、国策についての不信感といったものが多かったというふうに聞いております。
 現在、こういった意見交換会を通していただいた漁業者の声や思いをさまざまな手段で国に届けているところで、国がどのように応えられるのかといったことを踏まえて、それをまた漁業者に持ち帰ってというようなことをしっかりやっていきたいと考えています。
○朝日新聞
 もう既に国に順次渡しているということですか。それであれば、どのような手段で、いつ渡したのか教えていただきたいんですが。
○知事
 いろんな手段があって、私自身も含めていろんなところで防衛省の皆さん方とは接触して、国のほうの意見と、それから、漁業者の皆さん方の意見ということに対して、すり合わせというか、どうしたら信頼関係が構築できるのかというようなことを今やっているところなんですけれども、まだ端緒についたばかりだと思っています。これからそうした漁業者の声と、国がそれに対してどうしていくのかといったところですね。論点整理の中でも、安全対策、補償措置の確約とか、有明海再生や水産振興のための新たな施策の展開など、あらゆる手段を講じる必要があるというふうに触れさせていただいておりますけれども、そこについての調整といったところは、まだ端緒についたばかりだと思っています。
○朝日新聞
 いろんな手段というのは、どういった手段を用いて国に対して要望しているんですか。
○知事
 これは政治家同士もありますし、事務屋同士もあると思います。ただ、まだほとんど今、スタート地点から踏み出たばかりだというふうに思っています。ですので、今回は組閣、内閣改造もあって、防衛省の体制もかなり変わりました。そういったところから、今、まさに漁業者の思いと、そうやって国が何ができるのかといったところについての調整をしているという状況です。
○朝日新聞
 わかりました。次に、昨日、オーストラリアで起きた墜落事故に関して県が徹底的な原因究明を求める要請書を九州防衛局側に出したと思うんですけれども、それの回答と、知事の佐賀空港へのオスプレイの配備計画に関する受け入れ可否の判断との関係、前後について教えていただけますか。
○知事
 昨日、徹底した原因究明と情報開示、そして、説明責任をしっかりと果たすことということについては、部長名かな。
○担当部長
 そうです。
○知事
 それは返事来ていないよね。
○担当部長
 はい、来ていないです。
○知事
 という状況でありまして、昨年の12月に沖縄の問題があって、また今度ということですので、8カ月程度でまた再び大きな事故が発生したということで、今、この要請に向かい合っている佐賀県とすると、本当に県民の不安を増大させるものとして厳しく受けとめています。ですので、今、最大の1つの課題だと思います。
 それはそれとして、漁業者と国との信頼関係の構築に向けた調整というものは進めておりますけれども、それと、改めてこのオスプレイの安全の問題についてしっかり説明責任を果たしていただくと。沖縄の事故の問題と今回のオーストラリアの問題としっかり話をしていただくということと、それぞれ行われることだと思いますけれども、ただ、少なくともこの安全の問題は極めて我々にとって重要な部分なので、それがはっきりする前に受け入れの問題が進むというのは、常識的には考えられないところだというふうに今考えています。
○時事通信
 先ほどのオスプレイの事故の関係ですけれども、少なくとも認知する事故の場合、頻度というと、半年から1年で結構な事故が起きているという中で、知事自身は、このオスプレイの安全性というのに疑念は持ちませんか。その辺はいかがでしょうか。
○知事
 通常、8カ月で2回あるということで、もちろんこれは軍事上の問題なので、それなりに切迫した中で訓練をする。今回も海外メディアによると、揚陸艦に着艦するときにというふうな報道も出ているようですけれども、それなりにシビアな状況の中で訓練をしているんだなと思うところはあるわけですけれども、それにしても、これでもう2機ということですから、それはそれとして、大丈夫なんだろうかと思うのが普通の人の気持ちだと思うので、県民の皆さん方も同じ気持ちだと思うので、防衛省は、小野寺大臣も米軍に自粛要請をしていると言っておるようですから、そういったところは我々の気持ちに寄り添った形で国のほうも向き合ってもらえるんではないかと期待したいと思います。
○西日本新聞
 漁業者への説得、これまで有明海対策だとか、いろいろ要望があったことについて、お答えを出そうと今取り組んでいらっしゃいますけれども、今回の事故を踏まえて、新たに漁業者説得に向けて県として追加して取り組みたいことというのはございますか。
○知事
 沖縄のときにも、この問題は安全の問題だから横たわっているとたしかお話ししたと思いますが、極めて重要な話だと思いますので、これは漁業者もさることながら、やはり県民不安というものもありますので、しっかりと安全の問題については、まずしっかりと防衛省に頑張って説明責任を果たしていただくと。そして、米軍にしっかり向かっていただくということが大事だろうというふうに思っています。
○西日本新聞
 過去の事故について、米軍はヒューマンエラーだということを説明して、特に機体に不備はないというような見解を示してきましたけれども、漁業者に言わせると、ヒューマンエラーだろうが機体の不備だろうが、事故は事故だと。これだけ相次ぐと、やっぱり事故を前提として、飛行ルートを限定するだとか、墜落した場合の油の回収はどうするだとか、そういうダメージコントロールみたいなものを示しながら、地域対策だけじゃなくて落ちたことを前提に、どう県が動くかとか国が動くかというふうなことを示しながら、漁業者の説得──不安を和らげるじゃないですけど、落ちたときにどう動くかについて、かなりそういったことで不安を払拭する点もあろうかと思うんですけど、そのあたり、知事お考えいかがですか。
○知事
 佐賀空港にもし導入された場合に、有明海周辺でそうした訓練が行われるということは考えにくいと思いますけれども、それでも、こうやって2回事故が起きたということを考えると、論点整理のところでも掲げさせていただいたように、いわゆる補償措置の確約というところがありますけれども、そういったことというのは、もう十分にしっかりと意識しながらやっていかないと、もし有明海に着水した場合もしっかり考えながら、それに対する措置がどうなっていくんだろうかということ、その緊急措置と、それから補償措置といったことはクローズアップされるんではないかというふうに認識しています。
○佐賀新聞
 意見聴取を受けて国に要望を出されるということですが、改めてどのような項目をいつごろまでに国に出そうと思っていらっしゃるのかということを教えてください。
○知事
 基本的に、論点整理にあるような内容に、今回漁業者の皆さん方がいろいろおっしゃっていること、それから、今回の聴取だけじゃなくて、これまでも有明海の再生に向けてさまざまな要望は受けてまいりました。そういったことをどれだけ対応できるのかといったことの調整を現在やっているということです。
○佐賀新聞
 国に持っていかれるというか、要望をされる形は、知事なり副知事が上京されるような形でいつごろなのかどうかというのと、いつごろまでにそれを考えていらっしゃるのかというのをお願いします。
○知事
 これは本当に、ある部分、お互いのやりとりというか、構想というか、そういうことで、漁業者も含めて我々として求めたいことと、国のほうとして、それをやれることとやれないことがどうしてもあるわけで、そこの部分についてあまり赤裸々に、こっちがこう、こっちがこうというところについて開示しながらというか、交渉事なので。そういったことについては適時適切にお話しさせていただきたいと思いますけれども、いろんなやり方で今調整している状況でございますので、それでご理解いただきたいと思います。
○佐賀新聞
 ということは、意見聴取をやって、それは要望項目として紙に落とし込んで国に持っていかれるみたいなことはされないということですか。
○知事
 いや、それはしています。しているんだけれども、その項目というのは日々変わっている。だから、要は漁業者の皆さん方の要望というものが入ったり出たりしますから、追加されたりもしていますので、そういった中で。
○佐賀新聞
 日々されているということはよくわかるんですけど、日々されているのは今までもずっとおっしゃられていたかと思うんですけど、意見聴取をやった上で、それを漁業者に対して5回やったものを、こういう意見でしたということで一旦きちんと県としてまとめて国に要望を当てるみたいなことはされないんでしょうか。
○知事
 だから、まさに今そこの調整をしているところなんですね。ただ、スタートですけれども。それを紙にしているかしていないかというと、もうメモみたいな形でしたりしながら、お互い調整することになるんじゃないでしょうか。
○佐賀新聞
 すみません、ちょっとはっきりよくわからないですけど、要は、通常、知事とかが陳情に行かれますよね、国とかに。そういうふうな形で要望項目はこれですというものを、どこかの副大臣なり大臣なりに渡されたりとか、そういう形というのは今回とらないということになるんですか。
○知事
 そういうタイミングをつくったほうがいいとか、そういうふうにはっきりさせたほうがいいという局面があらわれたときに、そういうやり方ということも考えられると思いますけれども、お互い調整する話なので、調整する話というのは、お互いが意見を言い合ってという、まさに今折衝をこれからしようとしているところですので、それを一つ一つ、これが入った、これが出たという話は差し控えたほうがいいんじゃないのかなというふうに思っています。
○佐賀新聞
 ただそうなると、漁業者に聴き取りをされて、漁業者が何を求めているのかということが、県としてこういうふうに捉えているということがわからないと、漁業者は本当に意見を酌み取ってもらっているのかどうかがわからないと思うんですが、そこら辺は明らかにされないんですか。
○知事
 まだ今端緒についたばかりなので、漁業者の聞き取りをして、国のほうにほぼ、まだファーストタッチぐらいなので、これから今度国のほうから、今組閣でまた体制が変わりましたよね。向こうのほうの反応というか誠意ある対応が出てきた途中経過があったとしたら、それはまた漁業者の皆さん方に伝えてということを、まさにこれからやろうとしているわけなので、そこはいろんなやり方があると思いますけれども、まさにこれからだというふうに思っています。
○佐賀新聞
 はっきりわからないですが、次の質問をさせていただきます。
 有明海再生の件ですけれども、有明海再生も今回、漁業者からの声も上がっていると思うんですが、有明海の再生の事業を求められるのであれば、原因究明がセットになると思うんですけれども、漁業不振の原因究明。漁業不振の原因究明のためには、佐賀県としては開門調査を求めていらっしゃったかと思うんですが、その立場については、国に求めていかれることになるんでしょうか。
○知事
 もちろんそこも、漁業者として今回一番大きな話として、これもずっと大きな課題ですよね。ですから、それについて防衛省に対して話をさせていただくことはあると思います。ただ、本当に多くの事柄が、有明海には課題があるので、そういったことについてのうちの大きな一つの項目だと思います。
○佐賀新聞
 そうすると、開門調査を求めていかれるということでいいんでしょうか、どうなんでしょう。求めていかれるということで。
○知事
 はい。
○サガテレビ
 話は若干振り出しに戻るんですけれども、漁業者に意見聴取をしましたけれども、その当時、先月の定例会見では、統一見解を出されるというお話でしたけれども、この前の意見聴取を終えた後、組合長としては統一見解の必要はないんじゃないかと。基本的にはうちは反対ということは変わらないという、事実上統一見解のようなものを出されたんですけれども、そうなると、知事の今後の動きというのはどうなるんでしょうか。
○知事
 私の今の認識として、反対の方が強くおられるというのは十分伝わってきていますけれども、反対という統一見解を出されたという認識はありません。これからも、いろんな協議、我々との話し合いには応じていただけるものだというふうに思っていますので、そういう認識です。
○サガテレビ
 つまり、反対の統一見解が出されたと思っていないということは、この要請から3年余りたちましたけれども、少しは前進していると、漁業者の理解は進んでいるというような認識を持たれているということですか。
○知事
 いや、そこまでは持っていません。もともと今、北朝鮮情勢ですとか中国との公海の問題だとかさまざまな課題、国防上の課題がまた出てきている中で、佐賀県としても、これはもう、どこの自治体もそうだと思いますけれども、国防に関して協力する立場にあると思いますけれども、その中でどう漁業者の皆さん方にそこの部分を、ある部分受け入れていただく部分があるのかどうか。これは論点整理でもお話しさせていただいたように、地権者でもありますから。これは向かい合ってお互い話をしていくということに尽きるのかなというふうに思います。
○サガテレビ
 オーストラリアの先ほどの事故の原因究明の件で、論点整理の最大の課題だと思うというお話をされたと思うんですけれども、論点整理の中の素案で、今回、不合理な点はないという見解を県として示されていますけれども、これは安全性も含めて、機体の安全性に問題がないという防衛省の説明に対しても不合理な点はないという認識でもちろんいいですよね。
○知事
 たしか沖縄問題に関しては若宮副大臣が来佐されて改めて説明をされて、そして、あのときはアメリカからの見解が出てきても、防衛省の説明、ヒューマンエラーの8項目という話がありましたけど、それに沿ったものだという話があって、それに対して我々として不合理な点はなかったという認識を示したところなんですが、今回、改めて東オーストラリアの話が出てきて、これについてどう原因究明をされて、どう説明されるのかといったところが今重要な状況だということです。
○サガテレビ
 となると、人的要因と環境要因であれば、不合理な点はないということは恐らく変わらないことになるのかなと思うんですけれども、これがもし機体が原因で事故が起きたということの調査結果が出た場合、その場合というのは不合理な点はないという見解も見直さざるを得ないような状況になるということでよろしいですか。
○知事
 そのあたりになると、国のほうがまず考える話になると思うんですね。ですので、私とすると、今度10日かな、北海道のほうでも合同訓練、これにオスプレイがもともと参加するような形になっていたと思いますけれども、北海道さんがそれに対して自粛を要請されたということ、そして、防衛省さんも話をしているわけですから、そういったところについてもよく注視をしていきたいと思います。
○サガテレビ
 最後に、佐賀県のことは佐賀県で決めるというお話もありますので、知事として不合理な点はないかというところ、先ほどの質問に対して、知事としての考えというのを聞かせていただいていいですか。
○知事
 特に安全面ということに関しては、すぐれて技術的な問題だと私は思うんですね。ですから、これに対して私が私の知見として答えるべき話じゃないと思っています。
 ただ、しっかりと本当に技術的な知見ということで話が承れるのかどうかといったことについては、しっかりこれはチェックする必要があると思いますし、そもそもオスプレイ17機を我が国が買うわけですよね。そこについての問題、そして、それが佐賀空港に配備されるのかどうかという問題、これについては国もしっかり向き合うべきだと思いますし、その中で、これは県民の安全にかかわる問題なので、我々もしっかりそれを注視しながら佐賀県としてのチェックをしっかりやっていくという認識を新たにしたところであります。
○朝日新聞
 先ほどの話で、安全面に関しては国のほうでチェックされるべきだということ、まず確認するべきだということをおっしゃっていて、そうすると、知事として国が言っていることをそのまま受け取るという、5月の若宮副大臣のときと同じようなことがまた起きてしまって、また事故が起きるんじゃないかという不安を県民の方は抱いていると思うんですけれども、防衛省から事故原因の説明があって、県として今後、先ほど言った、しっかりチェックするというのはどのように果たしていくお考えですか。
○知事
 まず、今回のことに関して、小野寺大臣は並々ならぬ思いで自粛の要請をされているのかなと。前回は沖縄でしたけど、今回の東オーストラリアの件に関しても、今回、北海道の合同訓練がある前でも強く話をされているので、まず購入する国がその安全についてはしっかりチェックすべきだと思うし、それに対して、今回、防衛省さんがどういうお答えを我々に対してしていくのかについて、しっかりとチェックするということです。
○朝日新聞
 チェックするというのは具体的に、例えば、原子力のときのような専門部会を設けたりというのは、それは規制委員会の一定の方向性が示される前から知事はそういうことをおっしゃっていたと思いますが、今回については、そういう専門家から成るチームとか、県として独自にそういう防衛省のほうが言っていることをチェックするとか、そういうお考えはありますか。
○知事
 我々自身に知見があるというわけではありませんけれども、さまざまな見識を持っている方もおられますから、これは別に今回に限らず、いろんな皆さん方にいろんな相談をさせていただいているところですので、そういったところについても知見を有する方の意見なんかも踏まえながら考えていくことになると思います。
○朝日新聞
 具体的に委員会みたいなのを置くというような、そういうものですか。それとも相談するというようなイメージですか。
○知事
 相談するというイメージですね。あんまり委員会をつくって何とかするということにはそぐわない話だというふうに思っています。
○読売新聞
 先ほど安全の問題がはっきりするまで受け入れの判断、問題が進むということは考えられないというふうに言われましたけれども、近年のオスプレイの事故では、米側の報告まで6カ月程度かかっています。沖縄の事故については、まだ報告が出ていません。なので、知事の判断というのも、その米側の報告が出る半年程度なされないという理解でよろしいでしょうか。
○知事
 これは防衛省がどう考えられるかだと思います。まずは防衛省のご判断を待ちたいと思います。
 ただ、先ほどは片や漁業者と国との調整の話をさせていただきましたけれども、そんな簡単に話がつく話ではないと思います。まさに端緒、今スタートしたばかりの話だと思いますので、一定の時間を要するものと思っています。
○読売新聞
 漁期を念頭に判断をすることも考えるということでおっしゃっていましたけれども、漁期までの判断というのは難しくなったという認識でしょうか。
○知事
 全く見通せないという状況だと思っています。
○佐賀新聞
 事故の関連で、大臣のほうから自粛要請があったにもかかわらず、先日飛び立っているような状況があると思うんですが、要は米軍がどのような動きをするのかというのは、県民にとっても一番の関心事だと思うんですけれども、大臣の要請があったにもかかわらず飛んでしまうような状況があることを、知事としてどのように受けとめていらっしゃるんでしょうか。
○知事
 これも小野寺大臣にその辺の考え方も聞きたいなと思いますし、まずは、北海道どうなのかということを注視していきたいなと思います。

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