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記者会見

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知事記者会見の会見録や資料を掲載しています。動画もご覧いただけます。

※会見録は、わかりやすいように一部校正しています。

平成29年11月20日 知事定例記者会見

平成29年11月20日 知事定例記者会見 質疑全文


質疑内容

○西日本新聞
 幹事社から大きく2つ聞きたい。1つは、先週、農水大臣が来県しました。有明海を視察したり、漁協組合側と、有明海再生について農水大臣は、開門によらない基金の解決というのを強調しました。
 これまで開門を求めてきた県として、これからどう農相を説得に当たっていくのか、そのあたりのお考えを教えてください。
○知事
 今回、齋藤農水大臣に来ていただきまして、特に今回は、私のほうから農水省にぜひ大臣に厳しい有明海の海況を直接見ていただきたい、船に乗っていただきたいという話をさせていただきました。そのときに、まずは現場を見ることが大事だからという話をさせていただいたので、私のほうから、特に開門調査のことについてはストレートには触れないということでお話をさせていただきました。そのことから、まずは有明海が非常に厳しい状況なんだということをわかっていただこうということで、私は一緒に船に乗り、特に自民党政権になってからは初めて船に乗っていただいたので、今までのような陸から見るのとは全く違う景色を感じていただけたのかなと思いますし、同じ目線に立って有明海の厳しい状況をわかっていただいたことについては、非常によかったかなと思います。
 片や、意見交換の中でも、我々が原因調査として、やっぱり開門という問題を言ったのはそういう趣旨なんだとお話しさせていただきましたけれども、ストレートに開門調査という話や要請は今回の視察に関してはしませんでした。この有明海を改善するために、昔の宝の海を取り戻すために開門調査が必要だという我々の考えについては、いささかも変わっていないことについては、改めて申し上げておきたいと思います。

○西日本新聞
 2つ目は、ちょっと気が早いかもしれませんが、知事の任期もあと1年と2カ月、そして、この2期目について、再選を目指して出馬するかどうかのお考えについてお聞かせください。
○知事
 そうですね、非常に厳しい選挙からもう3年たったのかなと。本当に足元を見ながら、そして将来の佐賀県を見ながら頑張ってまいりましたけれども、残り1年の任期の中でやれることもまだあると思います。そして、さまざまな国政課題についても、今、鋭意取り組み中でもありますので、足元をしっかり見据えることと、さらに県民の皆さん方とさまざまな話をするということに注力するということに全力を尽くしていきたいと思っています。
○西日本新聞
 現時点では、再選を目指してどうするかというご意向については、今はお考えは示さないということでよろしいですか。ちょっと攻めるようであれですが。
○知事
 もちろん、まだまだ自分として、種を植えたことが、苗代に植えたという事業も多いものですから、それをしっかり育てなければいけないなという思いはありますが、今は目の前のさまざまな事業をしっかりと進捗させることに注力したいと思います。

○佐賀新聞
 大きく2点お尋ねします。
 まず1点目は、教育委員会のタブレット端末の配布の貸与の件なんですけれども、財政当局とも話をされた上で、今回それぞれ購入されていたものを貸与に変更されたと思うんですが、今後のICT教育も含めて、知事の思いを、このあたりの転換のことについて少しお聞かせください。
○知事
 何度も申し上げていますように、私が知事になったときにはもう導入がされておりました。その中で、行政の継続性という面からしても、これが現場にどう消化されるのかなということに対しては、私は当初から危惧をしておりましたけれども、ICTを教育に活用して授業の質を向上させようという趣旨であれば、これは極めて大事なことなので、ICT先進県として佐賀県は進めていきたいなという気持ちはありました。
 ただ、先進県であるがゆえに、しっかり現場検証しながら、本当に効率的に使われているのか、教員はそれをちゃんと消化しながら授業を進められているのか、機器トラブルはないのか、試験は鉛筆でやりますから、鉛筆はちゃんと動いているんだろうかとか、いろんな思いがある中で、今回3年がたちましたから、よく検証して、見直すべきところは見直すべきだという形での指示をしておりました。
 これは教育委員会の事業なので、我々とすると、予算面として教育委員会に対してもう一回整理をする必要がありますねという仕掛けはしておりました。その協議の中で、今回、学校現場、保護者、そして有識者などなど幅広い意見を参考にしながら、例えば学習用パソコンの仕様の見直しによります価格の低減、備品化できるんじゃないかということ、それから、ヘルプデスク運用体制の見直しによる経費の節減ですとか、全体として考えたときに、保護者負担といったものが、まさにオプションのところだけで何とか回っていけるんじゃないかという整理をさせていただいたところです。今回は、教育委員会と合意した姿ということに対しては、これからさらに11月議会にそれに関する予算案を出そうと準備しているので、議会の皆さん方、そして多くの県民の皆さん方の意見を踏まえたいと思います。これはずっと来年以降も続くので、これがベストだという気持ちにならずに、常にこの有識者の委員会もご意見を聞きながら不断の見直しをやっていくという姿勢、そして、パイオニア、ICT教育先進県としての矜持は持ちつつ頑張っていくということだと思っています。

○佐賀新聞
 オスプレイ配備計画に関して2点お尋ねいたします。
 知事かねがね、小野寺大臣と面会してというお話をされていましたけれども、国との交渉の進み具合について、お話できるところを説明してください。
○知事
 国とは鋭意検討をしてもらっている最中です。前のときに小野寺大臣と会うことも含めてというお話もさせていただいておりましたが、その後、衆議院選挙があったことで、少なくともそういった検討はとまっていたわけなんですけれども、今回11月になってまた組閣がされて、その間、そしてその後もさまざまなルートで国には検討を進めていただいておりますので、その今の状況の中で大臣とお会いするというタイミングがあるのかどうかといったことについては、その調整過程の中でしっかり考えていくということになろうかと思います。
 いずれにしましても、この漁業者の思いと国の考え方をつなぐ作業や調整に全力で取り組んでいきたいと思っております。
○佐賀新聞
 もう一件、今度の12月8日から20日までの間なんですけれども、熊本の大矢野原演習場でオスプレイを活用した日米の合同訓練があるんですけれども、この訓練に知事みずからが例えば、視察に行かれてオスプレイを視察したいとか、同乗されたりする考えがあるのか。もしくは、県の職員さんを派遣してそれを視察されたりする考えがあるのか、そのあたりの御所見をお願いいたします。
○知事
 私自身、さまざまな経験をすることは大事だと思うし、オスプレイに実際に乗ることについてもやぶさかではありません。機会があれば搭乗したいとも思っているわけなんですけれども、今の状況を考えると、国のほうに安全性の説明を要請している段階です。そういったことを考えると、トップである私自身がそこに乗り込むということが、今調整過程である中で強いメッセージ性を持つのではないのかなという判断をさせていただいておりまして、今回は副知事、部長などになる方向で今検討しているという状況であります。
○佐賀新聞
 その他はまだ決まっていないですか。
○知事
 日程は決まっているそうです。はい。
○朝日新聞
 原発とオスプレイに関して質問したいんですけど、まずオスプレイについて、最新の事故率が出ました。今まで県に説明されてきた数字よりも大幅に多い数字だったと思います。これについて知事の御所見を伺います。
○知事
 これは改めて防衛省さんからもお伺いしたいと思っているんですけれども、私が見た数字は単純に割り返したものなのかなと思いました。いずれ防衛省さんのほうからそういったことも含めてお話いただけるのかなと思いますので、それを聞いてみたいと思います。
○朝日新聞
 まだそれに対してどうこう言う段階ではないと。
○知事
 はい。

○朝日新聞
 あと、原発についてなんですけれども、使用済み核燃料の問題、来年の1月にも早ければ再稼働ということになっていると思います。使用済み核燃料処理方法については、計画から大幅におくれてまだめどが立っていない状態で、どこに置くかという問題があると思うんですけれども、これについて知事のお考えはいかがですか。
○知事
 そうですね、これはもう避けて通れないというか、国が全力をもってやっていくべき話だと思いますので、鋭意進めていただきたいと思います。
○朝日新聞
 これについて、いわゆる乾式貯蔵について、九州電力がその検討を進めているということで、それが実質的な中間貯蔵施設になってしまうということで、反対されている市民グループからの反対してくれという要請もあったと思うんですけれども、それについてはどうお考えですか。
○知事
 乾式についてはまだ九電さんのほうから説明がなされておりません。具体的な計画があるという話は承っておりませんので、もしそういったことであればしっかりとお話を承ることになると思いますし、国の定める方針に基づいて事業者さんが責任をもって対処すべき課題だと思っています。
○朝日新聞
 それについて、福井県の西川知事は中間貯蔵施設を県外につくるよう関西電力に求めていますけれども、山口知事はそれについて、事前に何か意見を表明されるということはありますか。
○知事
 私はそういった話があってからしっかり受けとめて、安全第一に検討させていただきたいと思っています。

○佐賀新聞
 諫干について聞かせてください。先ほど知事は開門調査を求める考えはいささかも変わらないとおっしゃったんですけれども、農水大臣はその後の会見で、開門によらない基金による和解が最良の方法だということを改めて強調されているんですけれども、その農相の考えの中で今後どういうふうに進めていく考えですか。
○知事
 我々は原因究明のために開門調査が必要だということは、一貫した主張であります。問題は、我々のミッションは有明海を、宝の海を取り戻すということなので、それに対してできることが何なのかということについて全体としての協議というものは、やっていくべきだろうと思っています。

○西日本新聞
 話は戻りますけれども、知事選の関係で、当初、官邸が押す候補を破って初当選で、政権とのパイプについてなんですが、かなり激しい戦いで、保守分裂という形になったわけなんですが、それから3年たち、先週は農相も来たりとかして、いろいろ官邸とのつながりが強くなっているのかなということも見てとれるんですが、そのあたり、肌感覚というか、知事としての感覚として、官邸とのパイプというのはどういうふうに感じられるのか、そのあたりを。
○知事
 私、知事になった後、そこで苦労しているという実感はほとんどありません。というのも、私自身も出馬のときに、自民党さんに推薦願を白石支部のほうから出されたわけなんですけれども、何か締め切りを過ぎているとかいう理由だったと思いますけれども、そういう中で、私も多くの与党の皆さん方とのパイプというのもありましたし、出馬の表明が極めて遅かったということの中で、さまざま混乱が生じたというふうにも聞いておりますので、その後は非常に多くの国会議員の皆さん方と非常に親しく、そして、さまざまなパイプも機能しておりますので、今、問題があるとは全く思っていません。

○読売新聞
 教育委員会の情報公開のあり方についてお尋ねしたいんですけれども、本日も県のいじめ問題対策委員会が開かれておりますけれども、この県立学校の生徒さんが亡くなられたということに関して現在調査をされているわけなんですけれども、県立の中学校であるか高校であるか、また、男子生徒であるか女子生徒であるかということも公開されないまま調査が進められています。一つの命が失われたという観点からは、もう少し丁寧に透明性を持って調査を行うべきだというふうにも思うんですけれども、それに対する知事の受けとめと、あるいは今後、総合教育会議などの場でそういったいじめによる自殺ということに対してどういうふうに公開していくべきかということについて議論をする考えというのはありますでしょうか。
○知事
 これまでもさまざまな事件が全国である中で、教育委員会が自分たちサイドだけで処理しようということの危うさというものが指摘されたんだと思っています。ですから、今回の件もそうですけれども、我々のほうに話があります。
 そうした中で、私が常に申し上げているのは、まず、絶対うそはいけないということ。そして、できる限り表に出してやっていく、公開していくという中でやっていくと。そのときに一番の問題点は、被害者の関係者の皆さん方がこういうところは避けてくれと、要はわからないようにしてほしいという気持ちも片やあるわけでありまして、そことの折り合いだと思うんですね。ですから、特定するというのはどうかなと、もちろん私も思っています。その中で、できる限り世の中にしっかりわかるような形でやれるところ、できる限り開いていくという姿勢というのは大事だと思います。その過程で、もし特段の事情があるから出さないとか、特段の事情があるからそうじゃない解釈をするということがないように、我々からもしっかりその部分についてはご指摘をさせていただくということであります。

○朝日新聞
 もう一度オスプレイと原発の話なんですけど、さっき聞けなかった、いまだに防衛省側にはオスプレイの安全性について再度説明を求めていて、いまだにオーストラリア事故の説明もまだ十分になされていないと思います。計画からのおくれが指摘される中で、佐賀県にとっても佐賀空港の将来ビジョンを描けなくなる懸念もあると思うんですけれども、いまだに安全性についての説明がないという、この計画からのおくれが指摘されている状況については、知事はどのようにお考えですか。
○知事
 安全性の説明については、私はいずれあると思っています。それはこちらから最優先課題として投げかけております。そのときには、これだけ国民、県民の関心も高い課題でありますから、できるだけわかりやすく、みんなが認識できるような形でやってもらいたいと僕らから申し上げているので、そういった観点から今整理されているのかなとも思っています。

○朝日新聞
 原発についてなんですけれども、再稼働にはいまだにさまざまなリスク、そして問題を指摘されていますけれども、知事、その再稼働のリスクについて現時点でどのようにお考えですか、改めてお伺いします。
○知事
 4月の会見で、そこまで考えに考えて、悩みに悩んで申し上げたことが全てだと思います。あのときも申し上げましたけれども、4月に判断したからそれで終わりということではなくて、この後もしっかり、1個1個に対して丁寧に安全性を追求していく、そして、国や事業所の動向、そして向こうの考え方なり行動というものをしっかりチェックしていくとお話しさせていただいたのですが、それはずっとこれからも堅持し続けると、緊張感を持って毎日を過ごしていこうと思っています。

○朝日新聞
 最後にICTについて、さっきタブレットの無償貸与の話がありました。導入から3年たって、検討委員会では、いまだに教員のほうが使いこなせていないとか、その議論自体が3年前から同じことをずっと指摘されていて変わらないじゃないかということが検討委員会でも指摘されていますけど、今回の貸与については、一番大きな要因は何なんですか。当初は、個人で買っていただくことについて理解を得るようにいろいろな説明を教育委員会もしていたと思うんですね、自宅で学習をしなきゃいけないとかですね。そういうことも保護者さんたちに説明会を開いて説得していったにもかかわらず3年で転換、そのときは知事は知事じゃなかったと思うんですけど、貸与になった大きな要因って何だったんですか。
○知事
 一律に全部個人負担して買ってもらうというスタイルをとったわけですよね。3年間やってみて、やっぱり濃淡があるわけですよ、教師によっても、学校によっても、教育内容によっても。そういったところを、一律的に個人負担で全員にということじゃなくて、しっかりその状況を踏まえながら学校側としての活用というものが考えられるようになるんではないのかなと。
 それから、貸与でも、ある程度の期間陳腐化しないということ。それと、どこまでそれに求めていくのか、機能を求めていくのかということを考えて今回整理したことによって、安価になったということ。そうしたときに、その部分の負担をとこから削っていくのかといったときには、やはり備品化して保護者負担、さまざまな意見がありましたけれども、そうした中で整備されたことです。
 具体的な中身については、教育委員会のほうから聞いていただきたい。

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