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記者会見

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知事記者会見の会見録や資料を掲載しています。動画もご覧いただけます。

※会見録は、わかりやすいように一部校正しています。

平成30年4月19日 知事定例記者会見

平成30年4月19日 知事定例記者会見 質疑全文


質疑内容

○司会
 発表項目は以上になりますけれども、知事から加えて何か発言、コメントがありましたら、お願いします。
○知事
 新幹線について、私のほうから一言だけ申し上げたいなと思います。
 いろんな報道などを見ますと、JR九州さんが与党PTで言った話の中で、割と全線フル規格というような形の報道がなされております。しかし、整備新幹線というスキームは国が勝手に決めるものじゃありません。皆さん方わかっていらっしゃると思いますけれども、佐賀県が「うん」と言わないのに、1,100億円の負担を国がとか、与党がとか、少なくとも政府や与党が「フルでやりますよ」と言って、決められるものではありません。私が自分から積極的に何かを訴えることをしないのかと聞かれたりしますけれども、それは、フル規格新幹線というものが合意されていないからで、逆に言えば、佐賀県がそのボタンに同意しなければ動かない話なのです。そこを、知事が何を言ったって国がどんどん進めてしまっていいると思われるのは、そうではありません。
 ただ問題として、県民の利益を考えながら、佐賀県がこれからどういう主張をしていくのかというのはありますけれども、少なくとも我々を無視して進める話ではないということは、これはもちろん国にも確認とっていますし、とるまでもないことなんですね。整備新幹線というのは、そもそも地元のぜひやりたいという声を受けて、その中でどういうふうにやっていくかというスキームなのです。そこのところの認識を持っていただきたいと思い、あえてですけど、話させていただきました。

○時事通信
 知事選の関係で伺いたいと思います。
 知事選の日程が12月16日に投開票と決まりました。仮に知事が出馬を表明することになるとすれば、6月議会か、あるいは9月議会での表明が予想されるところです。相撲の世界でいえば、横綱相撲という言葉がありますけれども、相手がどういう攻撃の形をとるんであれ堂々とその攻撃を受けとめて完勝するという考え方だと思いますが、知事は50代で、再選を目指すことが仮にあるとすれば、横綱相撲が求められる立場だと思います。とすると9月の出馬表明というのはちょっと遅いんではないかという指摘もあろうかと思いますが、9月議会での表明、あるいは6月議会での表明ということについて、仮にの話ですけれども、考え方をお聞かせください。
○知事
 いろいろアドバイスありがとうございます。
 私が3年前に出馬したときの経緯を考えてみても、いろいろな方々の声を受けて、そういう声を裏切ってはいけない、しっかりしなければいけないという想いで、この3年間一日一日を大切にしながら、自分なりに頑張ってこれたかなという思いがあります。12月という日取りが決まって、いよいよ、今皆さん方がいろんな声を少しずつ出されるようになりました。私とすると、謙虚に自分の県政、山口県政というのが皆さんにとってどういうものなのかなということについて声をお伺いして、そうした声を踏まえて一定の時期に自分の考え方を表明させていただきたいと思っているところです。
○時事通信
 9月は遅いと思われますか。
○知事
 そうですね、ほかの県の知事が、大体五、六カ月前が多いですね。そういったことも参考にしながら、また、県民の皆さん方からもいろいろ声を承っていますので、そういったことも参考にしながら決めていきたいと思います。

○NHK
 原発についてです。昨日のぶら下がりと若干かぶるところもあるんですけれども、今回のトラブル、慎重に安全策を講じ、点検をした上での再稼働のはずが、もうそのすぐ後に2次系であったとしても蒸気漏れのトラブルが起きました。そもそもこのトラブルについて、知事はどのように考えていらっしゃるか、そして昨日、発電を再開したわけですけれども、安全策はしっかりととられて、県としても十分にチェックできたというふうにお考えでしょうか。
○知事
 玄海原発につきましては、とにかく安全第一で、慎重にも、慎重にも慎重を尽くしてくれということが基本だと思います。玄海原発自体について、昨年の4月24日に表明させていただいたときに、原発に頼らない再生可能エネルギーを中心とした社会を実現できればすばらしいと思っているし、それを強くこれからもやっていくんだという話をさせていただきました。そういう中で、このやむを得ないという判断で、1号機は廃炉になった、そして3、4号機は再稼働ということに、真摯にずっと向かい合って、安全を第一に徹底的に注視することが私に課せられた使命だと思っています。
 その中で、今回は2次系配管ということであっても、県民の中で「もういきなりかよ」って思った方が多いです。7年とまっていたというのはみんなわかっていることで、再稼働に際して「その中がどうなっているのかチェックしようよ」って思っているはずなんです。私も思いました。ですので、放射性物質がないと言っても、そういったことを見過ごすような状況であるということにリスクがあるわけで、壊れ窓の理論と昨日申し上げましたけれども、これぐらいだからとか、放射性じゃないからとか、だって7年間もそのままだったからちょっと特別な事情だからとか、そのような自分に対する言いわけのような形でやってはいけないわけです。なので、今回は私もこれ自体が深刻な問題では必ずしもないという、皆さん方の話も聞いた上で、それでもまず専門部会に幅広く意見を聞いたほうがいいという判断をしました。そして早目に教えていただくと、我々も、いろんな意味で空振りでも準備はできるわけです。こういった危機管理というのは、特に初動は1時間、30分、10分の差が結果として大きな差になってあらわれるということを認識しなきゃいけません。私は県民感情とあわせて、県の危機管理の責任者として、念には念を入れるということと、重く受けとめなければいけないということと、九州電力にしっかり検証をという思いで今回の措置をさせていただいたところです。これでも甘いと言う方はもちろんおられます。私はしっかり重く対応したと考えています。
○NHK
 関連で、九州電力の蒸気漏れですけれども、3月30日19時に運転員が確認して、その後、20時59分に県への報告。これは2時間ぐらいあるわけですけれども、さっき情報を早くというお話とかぶると思いますけれども、そのあたりこの九電の対応はどうだったか教えてください。
○知事
 2次系配管で蒸気だったので、九州電力では多分大したことはないだろうという中で、そこのチェックをする時間だったと聞いています。
 ただ、我々は、通常と違う何かが一つの予兆だったり、きっかけになったりすることを重く考えているので、空振りでもいいから、何てことなかったでもいいから、こちらのほうに連絡してくださいと副知事から申し上げさせていただきました。それについては、九州電力さんからしっかり対応すると、お互いでフロー化するというコメントをいただきました。たしか福岡県の知事さんも何かおっしゃっていたと思うのですが、それは危機管理の責任者として当たり前だと思いますし、やっぱり前広に情報をもらって、前広に準備をしておくべきだと思いますので、ぜひ九州電力さんには、そこは守っていただきたいと思います。

○佐賀新聞
 オスプレイの配備計画についてお伺いします。
 3月末に相浦駐屯地のほうで水陸機動団が発足しています。佐賀空港の配備計画とも関連が深いんですけれども、改めてオスプレイ配備計画、目達原も含めた計画も佐賀県の向き合い方について水陸機動団の発足を受けてのことについてお願いします。
○知事
 オスプレイに関しては、防衛省さんと協議して、この2月まで地権者である漁協さんの意見をしっかりと伝えて、お互いの調整作業をしておりました。防衛省さんが、安全対策について説明に来るような調整もしていたわけですけれども、そういう過程の中で、2月5日にアパッチが神埼の民家に墜落するという事件が起きました。
 そして、小野寺防衛大臣も佐賀に来られて、説明、陳謝等いただきましたけれども、この原因説明というものが、第一の課題だというふうに防衛省さんは説明されましたし、そこの認識は我々も同じです。
 いずれ、このAH64Dの問題について、説明いただける時期が来ると思いますので、まずそこをもって、しっかりと対応していくということだと思います。

○佐賀新聞
 また違う質問なんですけれども、旧優生保護法の関係で、佐賀県内でも少なくとも86人ぐらいはいるんじゃないかという資料が出てきているかと思うんですが、今後、国の調査も始まりますけれども、そのことに関する知事の受けとめと、今後の県の対応の考え方をお伺いします。
○知事
 これは本当にあってはいけないことだと思います。当時、幾ら法律がそうなっていたからといっても、関係の皆さん方の思いを考えると、非常にいたたまれないような気持ちになります。
 佐賀県の場合、個票が残っていなという話で報告しておりますけれども、これは、国が当時したことであって、今回の対応についても、これは国が責任を持って行うべき話だと私は認識しております。それに対して、国のほうでこれからさまざまなことをやられると聞いております。そういったことに対応して、非常に厳しい思いをされた方に寄り添って、足元をしっかり据えて対応していきたいと思います。

○西日本新聞
 知事選について、知事はいつも国政課題に真摯に対応したいということをずっとおっしゃってきました。その国政課題なんですが、さっきおっしゃったように、オスプレイについては、さっきの神埼の陸自ヘリの墜落事故で、その原因究明が先ということで、随分、論議自体は先送り、少なくとも4カ月以上は、大臣に報告する期間、4カ月以上おくれることが考えられると。そうなってくると、国政課題に道筋をつけるという意味合いから、出馬表明の時期がオスプレイ待ちというか、後ずれするようなリスクがあるのか、それとも、その国政課題の行程とは別に、それはそれとして、知事選の表明は別個考えていくのか、リンクするかしないか、そのあたりをお伺いします。
○知事
 今年に入って、新幹線はちょっと別なのかもしれないけど、国政課題のそれぞれに動きがあったので、しっかりやらなければと思っています。それぞれしっかり向き合いながらやってまいりましたけれども、片や、先ほど記者さんが言うように、知事選の日程が決まるとか、そっちのほうの動きも出てきたわけですが、私は知事選などの関係と国政課題をリンクしたスケジュール感は持ってはいけないと自分を律してやっています。今、お話しいただいたように、それはそれとして、知事選のほうは県民の皆さん方のお考えなどに謙虚に耳を傾けながら決めていかなければいけないのかなと今認識しているところです。

○朝日新聞
 蒸気漏れの件についてなんですが、20日に市民団体のほうが意見を聞くように要請していた専門家の方と県の担当者の方が面会するというふうに伺っております。ただ、きのう九電は発電を再開しまして、県もそれについては容認をしているわけですが、市民からは20日の面会前に発電再開したことについて、慎重派の声を無視するのかという声も上がっています。また、専門部会についても、立ち上げ当時から人選については原発の推進派が多いんじゃないかという、問題があるんじゃないかという指摘も上がっていましたが、今回の意見聴取についても県のアリバイづくりなのではないかという厳しい指摘も飛んでいますが、そのことについてのお考えをお願いします。
○知事
 今回、専門部会の皆さん方に意見を聞こうと言ったのは、多分、専門部会の皆さんからしても寝耳に水だったと思うんですね。別に出来レースでも何でもなくて、これは私の皆さん方に今回のケースについてどうお考えなのかということを自由に聞いてくださいという指示の中で実現したことであります。再稼働の推進とか反対とかいうことではなくて、今回の2次系配管の問題について、専門家としての意見を聞いた。九州電力の対応に問題はないのか、それがどういう事態なのかと。ですから、ほかの人の意見も聞いてよという意見書が出てきたりもしておりますので、この先生という具体的に名前がある先生にも意見を聞いていきたいと思います。原発問題に関して、新たな課題があったり、新たな知見があったり、新たな技術開発があったりしたときには幅広く多くの方々にぜひ声を出して、伝えていただいて、全ての人の注視の中で玄海原子力発電所に向きあっていくことが大事だと思います。

○読売新聞
 残る国政課題の諫早湾干拓事業ですけれども、今、ちょっと膠着状態に陥っていると思いますけれども、知事としては今後どのように対応していきますでしょうか。
○知事
 諫干については、苦渋の決断を有明海漁協さんがされたと思っています。ですので、我々は福岡高裁での和解協議の継続、今回は事業の継続とポンプアップ、それから小まめな排水と要望が明確になっておりますので、そういったことに関して実現できるように、県としてもしっかりやっていきたいと思います。
 裁判の状況、国の動向を注視しつつ、有明海漁協としっかり意見交換しながら、漁協に寄り添って対応していきたいと考えております。
○読売新聞
 重ねてすみません。漁協は苦渋の決断という表現はしていませんし、開門についても、和解協議の中で検討してもらえればなという希望は述べているんですけれども、その点、県のほうが漁協に寄り添うというよりは、先に行ってしまっているような感じも受け取るんですけれども、その点はいかがでしょうか。
○知事
 私はつかさ、つかさでそれぞれ考えていただくべきだと思っているんです。もちろん県も開門すべきだという考えは変わっていないわけです。ただ、国がかたくななまでに開門をしないという判断をし、そして、裁判所の和解の方向性も開門しないということがあっての和解策というような今の状況のことを踏まえると、片や、確定判決どおりいかないのはどうかという思いを持ちながらも、僕らの目標というのは有明海の再生、これを果たしたいという強い思いであって、国や県や漁協とか、みんなでこぞって頑張らなければいけないことなので、その環境の中で県としていろいろ話をさせていただいているところはあると思います。
 ただ、その中で、やはり最終的に決める当事者というのはあるわけです。そこを無理くり県が何か引っ張ってどうしようというつもりはありません。

 さきほど新幹線について、国が勝手に決めるものではないとか、何も合意していないというふうに私が申し上げたというふうに書いてありますけれども、別に挑発しているわけではなくて、もちろん今までフリーゲージトレインのときに、私の前の知事の段階で合意していますよね。その合意について、みんなで汗をかいてやったということについては、私は尊重しようというふうに言っているわけですね。ただ、今回、新たに出てきたフルについては、何ら共通の土壌というものができたわけではないし、うちとして特に要望したものではないので、むしろこういう流れというのを当惑しているんだと申し上げたところです。

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