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記者会見

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知事記者会見の会見録や資料を掲載しています。動画もご覧いただけます。

※会見録は、わかりやすいように一部校正しています。

平成30年10月18日 知事定例記者会見

平成30年10月18日 知事定例記者会見 質疑全文


質疑内容

○NHK
 免震装置の関係で、KYBの免震制御装置の検査記録のデータが改ざんされたということに関しまして、県内でも好生館と佐大附属病院の診療棟で取りつけられているということを公表されました。これに関する受けとめと県としての今後の対応、佐賀市とどのように連携していくか、このあたりをお教えてください。
○知事
 まず、昨今の企業倫理ということに関して、本当に真っ正面からしっかり、うそをつかないようにとさんざん私も警鐘を鳴らしていた中で、特に安全・安心、特に災害時について安全を担保する装置というものに改ざんがあったということは本当に許せないこと。そこまで来てしまうと、本当に信用するレベルが、安全のためのメーカーなのにというふうな強い思いを感じます。遺憾という言葉で済まされないような、言葉が見当たらない。絶対にあってはいけないことなので、県民の安全・安心をしっかり守るべき行政機関においても、そういったところが信用できないということになると、そこの条件をクリアしているからという積み上げでもって説明責任を我々は果たしていくわけだから、そういったところを本当に重く考えて、二度とこういうことがないような形で、これは国を挙げてしっかり取り組み、そして、経済界の皆さん方もそういったところに矜持を持っていただきたい。
 我々のところでは好生館と佐賀大学附属病院の診療棟という2カ所ということでありますけれども、一定の耐性があるわけだから、今、直ちに県民の皆さん方に不安に思っていただくことはないということでありますけれども、そうはいっても、基準を満たしていないわけだから、一刻も早くしっかり企業責任で取りかえを実施していただきたいというふうに思っています。

○NHK
 もう一点、別件なんですけれども、一部報道で弘道館について、商標を持っていらっしゃるというさいたま市の女性が県に使用差し止めなどを求める訴えを東京地裁に起こしたということで、この女性の主張としては史実と無関係なものが最近の県の事業で目立つということなんですけれども、これに関して知事が把握していらっしゃる事実関係、あと、知事としての受けとめ、今後、県としてどのように対応していくか、教えてください。
○知事
 まず、弘道館というものは佐賀県と佐賀県民にとって共有する世界に誇る財産だと思っています。本当に分け隔てなく多くの皆さんに教育をして志を持たせて、さんざん議論をさせてというソフトも含めて、我々の財産だと思っています。今、維新博150年の中で、その当時のものをいかに今の佐賀の子供たちに転化して志を持っていただくのかという、まさにこれからの社会を切り開く人材の育成を目的にしているわけで、私は佐賀県のもの、特にそれを使っているということなんですけれども、そういった意味で、今回、商標権の問題で異議が挟まれているということなので、まだ訴状は私も見ていませんから、そういったものを確認してから裁判としてどういうふうに闘うのかということについては、これから検討していきたいと思います。
○NHK
 関連でこの記事の中では、この女性なり関係者の方が名称の無断使用をやめるように山口知事に直接注意したというふうにあるんですけれども、この事実関係はいかがでしょうか。
○知事
 どう。
○県民環境部長
 それはそういう感じで来て、こちらはそういう形で問題ないというお答えをしています。
○知事
 いろいろ異議が来たという話ですけれども、これを私も聞いたときに、これはしっかり正面から受けて立とうと、全体方針としては、私の方針としてあります。ただ、どういう訴えなのかがわからないので、これからそれについてはしっかり検討していくということです。

○時事通信
 1期目の4年が間もなく終わる中で、地元紙の調査では知事を評価する理由に政策への期待というのが上位に挙がらなかったという調査がありましたけれども、そういった評価に対する受けとめというのをどのように考えていらっしゃるのか。知事としては政策に随分力を入れてきたという自負はあろうかと思いますけれども、その辺の受けとめを改めてお聞きします。
○知事
 そうですね、私が今の県政を説明した相手の皆さん方はだいぶそのあたりはわかっていただいている方も多いんですけれども、やはり県内を歩いてみて、よく言われることに、「あれ、そんなに知事さんて気さくやったと」とか、「そんなに笑顔を見せると」と言われることがあって、「なしてね」と言うと、「だって、テレビを見ているといつも難しい顔をしとるもんね」と。ああ、確かに私が一番報道されることというのは、自衛隊の使用要請と、原発の再稼働の問題と、諫早湾開拓と、新幹線をどうするのかということが圧倒的に多いので、そのときには、やはり精神的にどうしても真剣に厳しい顔をしているので、何かほかの政策、例えば、ものづくり基金もそうだし、佐賀さいこう!企画もそうだし、サガプライズ!もそうだし、そういったような展開、思いをつなぐ福祉の施策だったりとか、そういったところというのがなかなか伝わる機会がないのかなというのが課題だなというふうに思いますので、そういったことも含めて、今回の選挙戦ではしっかり話をしていきたいなというふうに感じています。
○時事通信
 関連で1点なんですが、そういった中で、例えば、先日の伝承芸能祭とかがあって、真の事業の狙いというのは、地域コミュニティーの維持だったり活性化というところにあったりすると思うんですけれども、表層的にそれを捉えると、祭りが一堂に会したイベントだというふうに捉えられる可能性もあって、あるいはさがデザインみたいな、目的そのものに奥行きがあるような深い意味があるんだけど、それを一言で説明したりとかするのが難しい、概念的な話というか、物事を生み出すスキームというか、大事なもの、スキームみたいなものだと思うんですけれども、こういった深い意味がある事業というものを佐賀県が実施しているということについて、県民への伝え方について職員に指示したいこととかありますか。
○知事
 そうですね、特に職員には、時代感というか、大きな視点というものを持ってもらいたいなといつも思っていて、政策を自分でつくる立場になって物事を考えると、今の世の中で行われているさまざまなことに意識を持たなければいけないということになると思いますね。その部分が、うちの職員は非常に丁寧で、特にローカル的な部分というのはとてもきめ細やかにしっかりやっているところがあると思うので、あとは大きな視点を自己経験等を絡めてどのように持ってもらえるのかなと。何となく、私が言っている、「人を大切に、世界に誇れる佐賀づくり」って、深く考えるといろいろわかってくることがあると思うんですね。
 先ほど言っている伝承芸能祭にしてもそうですけれども、佐賀は佐賀らしく、こんなにグローバルに多くの外国人が来て、これからもっと移住者も増えるような環境の中で、佐賀が佐賀としてのアイデンティティーを持つためには、佐賀ということにこだわって、そこに誇りを持って、それがつながっていくという社会をどうつくっていくのかということだと思うんです。ですから、これからの時代の流れということも考えたときに、どうあるべきなのかということを自分の頭で自分の考え、自分の言葉でそれを発信していく、それをお互いで議論しながら、県政の方向が決まっていくという姿をさらに深めていかなければいけないなと。そこに、先ほどお話しいただいたみたいに、県民の皆さん方ももっと共有して、同じ船に乗れたらもっとすばらしいわけで、そこの一つの措置が今回の維新博だったと。共通の話題があったというふうにも考えていただきたいと思います。
○佐賀新聞
 県政運営に関して質問なんですけれども、知事がかねがねおっしゃる佐賀空港の利用者数が伸びているとか、外国人の来県者が増えているとか、必ずしも、要は県の施策だけが影響しているわけではなくて、全国的な影響で伸びているみたいなところも一方ではあるかと思うんですけれども、そういう状況も踏まえながら、この4年間を振り返ってみて、自身の県政運営の点数としては何点ぐらいで評価されるのかなというのを伺いたいと思います。
○知事
 点数をつけるのは、本当に、県民の皆さん方でと思いますけれども、自分なりに全力を出し切っている感というのはありますし、もちろん、出ている数字全てが県政の寄与だとか、それが出ているとは思っていません。それは本当に、県の力というのは県民力、県全体の県民の総合力だと思うんですね。そのときの大きな方向性を示すのが私だったりするわけですけれども、その総合力というのは、もっともっと私は佐賀県でまだまだいける、もっと大きな力がある、ポテンシャルはまだまだ、一番かがんだところにいるぐらいに思っているので、それはこれから県民の皆さんとともに対話をしながら、しっかりやっていくということで、さまざまな数字を押し上げたいというふうに思っております。
○佐賀新聞
 県民の総合力も含めて、今アリーナの建設であったりとか、飛躍の象徴として捉えられていますけれども、その辺も含めて、今後、選挙戦であえて新しく訴えていきたい、総合計画に新たに、今までの継承の中でもまた新たにこういうことをやっていきたい、維新博みたいな、そういうことというのは何かありますでしょうか。
○知事
 そうですね、幅広い分野に種をまいて、もう芽が育ってきているところもかなりあるので、もっともっと花が開くような形で、今回考えていきたいなというふうに思います。
 文化やスポーツの部分も、本当に多くの種をまいてきました。みんな非常に活気が出てきた団体もいっぱいあって、そういう人たちが大きな舞台でそれを開花できるような形にしていきたいなと思いますし、最近は、例えば商店街なんかもそうですけれども、時代は大きく変わっていて、私は商店街全体の振興というのはなかなか難しいと思っています。やはり今、外国人の皆さん方も、佐賀のまちとか唐津のまちを歩くようになってきて、それをどうつかまえていくのか、個店の魅力というか、個々の魅力としてどう新しい時代に合ったような展開をしていくのかということが求められると思うので、せんだっても商店街で頑張っているみんなと一緒に意見交換なんかもしてみたんですけれども、そういう伸びていく若い力、最近、海外にものを売っていきたいという、七人の侍なんだという、七賢人になりたいというメンバーがやってきて、俺たちはこれから海外でやるからという連中もおったし、日本酒なんかも実際頑張っているのは40代、50代の連中が中心になって頑張っていたりする、そういうこれから未来を支えるような人材育成をしっかりやっていって、ぜひ将来の発展の芽というものをもっともっと確たるものにしていくという、これから大事な4年間、5年間を迎えるというふうに思っております。

○佐賀新聞
 もう一点だけ。知事が選挙戦に出られるに当たって、幅広く県民党として支持を得たいということを常々おっしゃっているかと思うんですけれども、そうであれば、なぜ自民党に推薦願を出されたのか。ここは国策を抱える中でそういう状況がある。あとは逆になぜ野党に推薦願を出されないのか、そのあたりの整合性というか、そのあたりどのようにお考えか教えていただきたい。
○知事
 もともと私の意思として、県民皆さんの県民党だという意識でいます。それは前回の選挙のときにも、まず同じように自民党さんに推薦を出したけれども、ご案内のとおりのことになったということですね。
 今回も同じように準じた、そこも。ですので、私はもともと県政をしているときに、国政という問題というのは別ではないのかなという意思があるんですよ。皆さんからすると、国政と密接につながっているというふうに考えられるのかもしれないけれども、ひたすらに県民の幸せ、県の利益ということを考えながら仕事をしているのが県知事だと思っているので、国政課題としての賛否というのはいろいろあると思うんです。しかし、県としてどう県民の幸せを考えていくのかという観点から考えたときには、できるだけみんなが支持して、県一丸となって一つの方向に向かってやっていくのがいいかなというふうに思っています。
 そういった意味で、今回も自分の後援会には幅広く県民党でという話をさせていただきました。
 その中で、後援会の話し合いの中で順次出していこうということと、連合さんには出そうねというのはそもそもの方針でもありましたが、野党の国政政党というのは、よくわからないというか、国民民主党と立憲民主党と、それと県の組織と国会議員の関係とか、よく我々わからなかったものだから、やはり連合のほうに出そうというふうな話をしたというところです。その状況が今に至っているというふうにご理解いただきたい。
○西日本新聞
 関連してなんですけれども、順次出していこうということであると、国民民主党であったりとか、社民党さんであったりとか、その辺にも今から推薦願を出していくということになるのでしょうか。
○知事
 社民党さんはもう山口には反対という、たしか言われていたので、ないと思いますけれども、それ以外については、後援会の皆さん方とお話ししながら考えてみたいと思います。
○西日本新聞
 あと、自民党の中の一部の方は、野党であったり、野党を支援する連合さんに対して推薦願を出すことに対して一部反発の声があったように聞いているんですけれども、それに関して、それにもかかわらず知事の後援会の方は推薦願を出されたんですけれども、それに関して繰り返しになるかもしれませんけれども、もう一回その自民党が反発する中で知事が出したということは、どういうふうに理解すればよろしいのか。繰り返しになるようで恐縮ですけれども。
○知事
 これは当初からの我々の方針で、連合さんには出そうというのはあらかじめ決めてありました。それはやはり佐賀県をよくするために、これからも連合さんとはさまざまな議論をしながら一緒になってつくってきたものというのはいっぱいあるんですね。県内就職率を上げていこうとか、中小企業を応援しようとか、そういったことというのは、これからも私は佐賀県をよくするためには大切なことだと思っているので、それは当初の方針どおり我々は連合さんへ推薦願を出したということです。
○西日本新聞
 今、自民党がそういうふうにいろいろ言う、反発の声があるかもしれませんけれども、当初の方針どおりそういう考えで、当初から出すつもりで出したという理解でよろしいんですかね。
○知事
 我々のミッションは県民を幸せにすることだから、県民、本当にこの県をよくするためにはどうあるべきなのかということを真っ正面からやっていくということであります。

○朝日新聞
 オスプレイについて伺います。
 先日、防衛省との合意事項で100億円に関するところの交渉経緯を情報公開請求させていただきました。議題などは出たんですけれども、交渉内容が非開示という形で100億円、一応国の予算であっても税金ですし、知事の政治スタンスとしてもオープンということですけれども、改めて情報公開請求の一応、最終責任者としてということですが、その理由と経緯の中でも交渉中ということもありますけれども、出せないことが一切ないのかというのを改めて伺います。
○知事
 今、記者さんがお話しいただいたように山口県政は、もうできるだけ開いていくということを旨として、その中で議論していこうという県政をしています。その中で、やはりどうしても表に出せないものというのがあって、それは例えば、個人の、人の痛みに関するようなことであったりとか、佐賀県の当面の利益、佐賀県としてそれを明るみにすることによって、県民に不利益になるのではないかというふうに考えられること、そういったことだと思うんですね。今回の防衛省というか、国との交渉については、国と交渉している間にいろんなことがあります。例えば、100億円ということについても、そこに落ち着くまでにさまざまなお互いの駆け引きがあって、もちろん、国の税金とおっしゃいますけれども、私は佐賀県の知事として、あんな有明海の状況なので、できるだけ多くの額が有明海の振興のほうに使われるような努力をしようということで交渉していくわけですね。そのときの論点というのは多々あります。結果的に、あの100億円になっていますけれども、いろんな要望を我々は国のほうにしてきた中で、ああでもない、こうでもないという、お互いの交渉の中で結果的にこういうことになっているわけなんですけれども、そこの部分のやりとりというところから、ある部分国との調整になるので、国との信頼関係、国のほうとしても守らなければならないものというのがある中で、当面、我々のほうで開くことによって、国、防衛省、農水省、そういったところとの関係というものが非常に気になるというところがあります。しかも、国のほうでそれを開示するのかどうかというところも、お互い相互関係なわけですから。そこがこの交渉というものの難しさだと思います。
 ですので、例えば、領土交渉だったり、日米交渉だったり、そういったものというのは一定の年数がたって、ある程度歴史になってから開くというところもあろうかと思います。私はその中身について、開くことについてはやぶさかではないところがありますけれども、しかし、やはり今開くということは、佐賀県の当面の利害ということを考えるとマイナスに働くということで、今回は非開示にさせていただいているということです。
○朝日新聞
 先ほど努力をして締結したものだということをおっしゃっていて、開示された文書はかなり量があって、恐らく本当に努力をされたんだろうと思うんですけれども、一方で、これを実現するために条例改正なども必要で、中身がわからないがために先日の県議会でも、例えば、こういう使い方はどうかとか、そういう提案があったりとか、新たな議論を呼んでしまっている部分があると思うんですね。なので、情報開示している側としてはあれですけど、全ては無理であるかもしれないけれども、ポイントとか、なぜこういうことをしたのかというのは、ある程度開示はされないと、これから実現は難しいのではないかと個人的に思っているんですけど、このあたり、どのように。
○知事
 まさに記者さんのおっしゃるとおりで、これからいずれ有明海漁協さんと調整をすることになるわけなんですけれども、この交渉の結果ということについての趣旨というのはできる限りお示ししなければいけないと思うんですね。ですから、最初、100億円ということが着陸料ということで、どうしてなのということについても、実はそうではなくて、当面の漁業補償をするときの、当面の補償部分の貸し付けと、これは当然国がちゃんと補?するわけだけど、あとは漁業振興を図るためのお金という意味で交渉しながら、じゃ技術的にそれをどうするのかと。農林水産業の振興というスキームがない防衛省さんがそれを支出するということでのこととして、本来、よその空港だったら無償だったりする着陸料というところを使ってということで合意したとか、そういうところについては、できる限り私は説明していきたいと思うんですね。
 ですから、全部隠すというよりも、出てきた経緯としてどういうふうなものなのかということについては、できる限り話していきたいと思うんです。ただ、資料そのものというのは、あれを出して、あれを引っ込めた、あれを出したら引っ込めたというか、そういったところが赤裸々に出ているので、それはこれからまだ結果が出ているわけじゃない。今から有明海漁協さんと話をさせていただく途中なので、そういったところというのは、今は非開示にさせていただきたい。できる限り今言ったような中身の中で、結果としてどういうものなのかということとか、できる限り明らかにするものについては議会もありますし、こういった場でもそうですし、我々としては説明する努力をしていきたいというふうに御理解いただきたいと思います。

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