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臨時記者会見

○西日本新聞
 まず2点質問いたします。
 佐賀県では緊急事態宣言の対象となって休業要請を行った後に、クラスターの発生が確認されたり、武雄市や白石町で感染経路不明の事例が出てきております。今回の休業要請、休校の判断について、県内の感染状況とか近県の感染状況、これまでのゴールデンウイークまでの休業要請の取組の効果をどのように分析して反映したかを説明していただけますでしょうか。
○知事
 基本的に一つ一つ佐賀県は丹念に追っていくというやり方の中でクラスターが起きまして、それについて同時並行的に一つずつ追っていくという中で、それぞれ追跡をさせていただきました。
 やはりウイルスというのはつながっているなという実感、思わぬところで事案と事案がつながって関連しているということが分かっています。そして現在は、白石町関係のものについての連関がそれぞれで確認されているところがあるんですけれども、全体としての入り口がつながっていないというところは現在の問題意識としてあります。そういったところについては、引き続き関連については調査をさせていただきたいと思います。
 そうした意味で緊張感を持って、一つ一つ、この1日1日が何がどうなっていくのかということをつぶさに観察しなければいけないという思いもありまして、今回段階的に一つ一つやっていく、そういう形で今回対応させていただくということになりました。
○西日本新聞
 休校ですとか、休業要請の効果については、これまでの効果はどのように捉えていらっしゃるでしょうか。
○知事
 それが、だから、ちょうど2週間前なので、今日、明日、明後日、明々後日とどう出ていくのかと、実はとても大事だと思っています。休業要請からちょうど2週間たっておりまして、その効果測定が出てくるので、そこについても大きな関心を持って推移を見守っていきたいと思います。
○西日本新聞
 もう一問ですけれども、特定警戒都道府県の福岡県は休業要請を31日まで延長しております。先ほどのパチンコ店の取組で県境をまたいだ移動への対策の説明がありましたけれども、今回の休業要請のそもそもの目的も県境をまたいだり等を止めるためが目的だったと思うんですけれども、休業要請をする前までの状況と今回の休業要請を解除するまでの状況と、状況に変化があったというふうに捉えていらっしゃるんでしょうか。
○知事
 基本的には県境の問題については、相変わらず維持しなければいけないとは思っています。ですので、佐賀県民は先ほど申し上げたように県境をまたがないでほしい。仕事の場合とか別ですけれども、極力避けていただくということ。そして、当然のことながら、福岡県民の皆さん方は、特定警戒都道府県なので、県境を越えることはないという形で福岡県知事のほうから話があっていると思っています。そして、県境またぎの、例えば、先ほどのパチンコ店の問題ですけれども、そこは各県が意識しておりますけれども、佐賀県として話し合いをする中で、パチンコの遊技店組合の皆さん方が同じ思いで自分たちからコロナウイルスを出したら大変な問題だという問題意識を訴えていただいて、県外のお客さんを、県境をまたがないやり方というのを今回大分考案していただいて、先ほど言った3つのうちの1つを取り入れてもらうという話もそうですけれども、対応していただくということになったので、ぜひそうした形でこれからも県境をできるだけまたがないようなところということを注視していきたいと思います。
○共同通信
 弊社から休業要請について、細かい点を含めて二、三質問させていただきます。
 まず、接待を伴う飲食店は20日まで休業要請を行うと。ただ、名前と実態が難しいと、一致しているか難しいというところで知事もおっしゃったんですけれども、そこが対面なのか、横につくのかというのを県が、例えば、また巡回なりをして確認するというような作業を今後する必要があるのかどうかというところをお聞かせください。
○知事
 個別の店に入るのはなかなか難しいんでしょう。ただ、我々としてこうやって訴える意義はとてもあると思いますし、まず、県民の皆さん方に、この期間中にこういう類いの店には行かないでくださいねという、両面からの効果はあろうかと思います。
 何とか20日まで、ここで夜の街クラスターというのを、今まで我々は2件起きてしまいました。そういったことは県民の皆さん方も強く意識されていると思うので、こういう形で我々が休業要請を引き続きお願いするということ、それは事業者に対しても県民の皆さんに対しても十分訴求していくんではないかと思っています。
 そして、我々のほうでもナイトクラブとかパブとかいろんな名前があって、ここは議論を大分しました。本県の場合、例えば、通常のバーとかだと、洋風居酒屋のようなバーもいっぱいあるわけであって、そういったところ、それとか、カウンターの中でマスクをしていただいたらいいんじゃないかとか、非常に細かい議論をさせていただいたけれども、これで大体分かっていただけるんではないかというのが我々の感覚です。
 ですので、本当にここを絞っていく形になりますけれども、何とか20日まで、こういった形で休業要請に応じていただきたいと思っています。
○共同通信
 再開できる店がある一方で、横について接待を行う店は休業を20日まて求めると。そういう店に対しては15万円またさらに交付をされるということなんですけれども、街の飲食店など聞いてみると、進むのも地獄、引くも地獄というような状況があって、開店しても客が戻るかどうか分からないという状況で、その補償に対する不公平感みたいなものも少し出てくのかなと思うんですけれども、開けたけれども、収入というか、売上が落ちるという店についての何か対策というのは考えていらっしゃるんでしょうか。
○知事
 なかなかこれは生活様式から何から県民の意識から、全く今、変容しつつあると思うんですね。ですので、これはずっとずっと、しかもこういう形態の店が、これは15万円でとても足りるとは思えないんで、あまりこれで補償していくというよりも、これからどういう業態になっていくのかということを、これは苦しいでしょうけれども、各店舗が考えていただくということが大事なのかなと思います。
 ですので、我々とすると、先ほどおっしゃるように開店するのもなかなか大変だというのはよく分かります。その中でも、やっぱりこれから一つ一つ、一日一日、県民の皆さんとの、お客さんとの間合いを考えながら、前を向いて検討いただきたい。その状況を踏まえながら、我々としても応援をしていきたいと思っています。
○共同通信
 最後に1点、横に店員さん、ホステスさんなりがつくお店というところで、21日から再開されるということなんですけれども、これは福岡県からの流入がまた考えられるのかなと。特に福岡県ですね。ただ、パチンコ店のように入口で身分証を確認したりとかというのはなかなか難しいと思うので、改めて福岡県に対する呼びかけというのをお願いします。
○知事
 ここはなかなか難しくて、それこそ福岡の首長さんとも話す中で、やはり夜の街の皆さん方、スタッフの皆さん方が、例えば、福岡・中洲がだめになると久留米に移ってくる。久留米がだめになると、またよその街に行くというところが、これは仕方がない面もあるんだと思います。それこそ東京と京都、東京と札幌、いろんなところでそういう関係があるんだろうと思いますので、我々としてはこれは20日まで、何とか21日に措置を解除したいと思いますけれども、そうした中での状況をつぶさに見させていただいて、福岡県さんのそういった福岡市さん、久留米市さんの状況、そういったものも注視しながら今後考えていきたいと思います。
○朝日新聞
 2点あります。
 まず、5月14日と21日のそれぞれの休校と、この接客を伴う飲食店の再開の時期をなぜここに設定したのかという理由を教えてもらえますか。
○知事
 段階段階を追っていこうということです。特にさっきのカレンダーはありますか。まず、6日まで休業というお約束でしたから。我々は、もうゴールデンウイーク中にめどを立てるということで6日というふうに申し上げていたので。そして、この7日からの夜の状況も含めて、これはぜひ大人たちがしっかりしていただきたいと思います。大人がまずしっかりやって、さらに9、10日がどれくらいあって、県有施設があって、その中で、しっかりした環境の中で学校再開を迎えたいなという思いと、先ほどお話がありました休業要請をかけて2週間前からの状況をこれからぱらぱらとしっかり出てくるので、そこを踏まえた上で14日を迎えたいという思いもありました。
 県によっては、11日からというところもあるんですけれども、やはり佐賀県はびしゃっと、ゼロ件が10日も続いているという県ではないので、様々なものをしっかりと見ながら、1個1個慎重に対応していくという意味を込めて14日からということ。それから、何とか18日というところも考えられるんだけれども、木金という、今までずっと休んでいた子供たちに2日間、何とか行って、生活のリズムを取り戻していただきたいという様々な議論をした中で、14日が適当だろうということになりましたし、21日につきましては、2週間、今まで休業措置を続けてまいりましたけれども、さらにこの2週間、同じ間隔で何とか耐えていただきたいということで、今回2週間の休業要請という感じです。
○朝日新聞
 ありがとうございました。
 それともう一点、ちょっとこれまでのお話とかぶるところもあるんですが、これまで45例、県内で感染確認されていて、現時点での感染者数の増え方とか倍化速度であったりだとか、経路の不明率のあたりで全体的な評価を知事からお願いいたします。
○知事
 そうですね、本当に最初の頃は県外というのがすぐ判明したんです。やっぱりなと、県外に行かれていて発生する。そこで封じ込める。家族にもうつっていないことを確認されるということが続きながら、このクラスター──このクラスターが出たきっかけも、別に店からというわけじゃなくて、一つ持ってきた中で、突然、私が深夜に会見した日があったと思いますけれども、あの日に突然スタッフに7人でしたかね、いきなり出て、これを追っていくと、どうなるんだろうという不安の中でみんなで作業をしながら、それでも1個1個追い詰めながら嬉野医療センターから、ラッキーなことに全部陰性だったりとか、学校も陰性だったりとか、そういうこともしながら、前に進んでまいりました。
 そして、今のあまり中身をどこまで言うかですけれども、武雄のナイトクラブの事案、そして、それから杵藤地区というところがあって、そこからのつながりで、最近その4つがつながってという、県内店舗のお話というのがあって、それは必ずつながっているんじゃないかなとみんな思いながら現在作業している。ですので、今大体、武雄タクシーさんの件が1つぷらっとあって、それもいろいろつながりがある可能性もあるんだけれども、どうしてもそこの部分がまだたどりつかないという、ここのところ毎日そういう仕事をしているので、もどかしさがあります。
 これからこの部分がでなければいいのにな──でも、これは分からないですね、実際ね。だから、我々はもう向き合うしかないので、これからもどこか1件起きるということは、これはやっぱりずっとゼロというのはあり得ない気がします。県外と人が行き来をする以上、どこかでぽつっと出たときに、しっかりとそれに対して対応するという腹積もりは我々の中にできているので、もう大変な、それこそ健康福祉部の、特に現場の薬業のみんなとかも大変な毎日を過ごしていますけれども、その中でも県民の命・健康のためにこれからも全力で向き合わなければならないと、そういう覚悟です。
○読売新聞
 パチンコ店ですけれども、組合加盟でない店も複数あると思いますが、そこへの対応は同様のことを求めていくのか、もうお任せなのか、どちらでしょうか。
○知事
 今回は県職員がしっかりとそれぞれ乗り出して調整しているということで、今回も組合とのお話ができました。
 7件かな、全く加盟していないところがあるので、この7件は個別に県のチームで同じような措置ができるように交渉したいと思います。
○読売新聞
 それと、県外から来るお店というのは、パチンコ店に限らないと思うんですけれども、大きい商業施設等、今でも県外からも来られていると思います。そこでの対応というのは、このまま再開して、元のままということになるのか、そこはいかがなんでしょうか。
○知事
 これは47都道府県、県境問題で全てになると思います。今、全国的には数字は入っているんだけれども、みんな恐れているのは、ぶり返しですよね。ですので、これからの社会生活がみんな少しずつ慎重になりながらも戻っていく中で、県境の問題というものも、また出てくると思います。そうしたところを一つ一つ見ていくと、よく注視しながら次の対策を立てていくというところが必要だと思います。
 本来は、これは何度も申し上げているように、本当は、このゴールデンウイーク前に一発でだーっと、もう全ての必要以外の交通機関を全部止めるぐらい、医療関係者以外の方を、もうそのくらいやらなきゃいけないと私はずっと主張しているんだけれども、なかなか東京は数が大きいので、いくら半減したといってもかなり時間がかかる。その間にまた元に戻ったりするとということで、これは常に県境問題というのは立ち塞がっていくんだろうと思います。
 ですので、今我々にとってありがたいのは、福岡県さんが今、ここの5日間、かなり数が減ってきたということを考えると、九州が一つのモデルケースとして、感染経路の分からないやつを九州の中はゼロだよという日々を暮らしたいなと。そうすると、一個一個、個別撃破できるんですよ。なので、ぜひこれは福岡県さんと、そして、九州知事会などでお互いエールを送りながら、九州の中で個別対応ができるような環境をつくっていきたいと思います。
○読売新聞
 接客を伴う飲食店ですけれども、政府の対処方針では31日まで引き続き外出の自粛を求めるという内容だと思います。一方で、お店を21日から再開するということで、行ってよいというメッセージにもなるかと思うんですけれども、そのあたり、その兼ね合いというのはいかがでしょうか。
○知事
 基本的に、今、私もいろんな事業者の皆さんからいろんな意見を聞いたりしていますけれども、一日一日が非常にきついと。2週間でもかなり長いと思うんです。気持ちがもつかもたないかってとても大事で、最近、トンネル論が大分議論されているみたいだけれども、人は先に光が見えないと日々暮らせないようにできているような気がするんです。ですので、やっぱり2週間というところって大事で、今回もゴールデンウイークで、その途中で、5月末というのがあまりにも遠過ぎて、何か一日一日、佐賀県民はとてもみんな優しくて真面目で、一生懸命取り組んでもらっているんです。そういうのって、何か気持ちが萎えるととても駄目だというのがよく分かるので、できる限り目標を、2週間という、長いんだけれども、何とか光が遠くに見えるような、そういう距離感で今回決めさせていただきました。
○STS
 休業を今回要請しているところで、接待を伴う飲食店は15万円が今回新たに下りるということなんですが、これまで1弾から6弾まで出ていると思うんですが、そのほかのところで金額が例えば変わったりとか、変化はありますでしょうか。
○知事
 1から6については今まで出したとおりです。
 1、2については休業関係とのリンクがあって最初に先行して出させていただいて、それから後の部分につきましては、必ずしもこの休業とリンクするわけではなくて、これから先も含めて、このコロナ対策というものを乗り切っていくという意味で出させていただきました。
 これから先、V字回復に向けてというか、新しい社会に向かって、それぞれの業態が頑張っていただくという世界になってくると思います。
 例えば有田陶器市も、今までと全く違うようなビジネスが始まってそこそこ、あれ、思ったよりもいけてるなという声も聞いております。
 それから、飲食店もテイクアウトだとか、様々なデリバリーだとか、新しい形になっているというところもありますので、新たな発見が皆さん生まれていると思うので、これからの県民生活も含めて、そういうチャレンジをしていくような人たちに何か支援できるような形がないんだろうかという検討が必要と思うし、今までどちらかというと、まだ対象になっていない文化・スポーツ系、こういった皆さん方というのの励まし、彼らがずっと活動を維持して、これから県民を励ましていただくということも大事なので、そういうきめ細かいところをぜひやっていきたいなと。
 佐賀県は予算が限られているけれども、その中で少しでもみんなを勇気づけられるような、額は大きくできないんだけれども、額が大きいところは国の持続化給付金とか、雇調金とか、しっかり県もフォローして窓口の応援をするので、そういう何かエールを送れるようなところをつぶさに見ていく、そういう時期に入ってきているんだと思います。
○記者
 知事の考え方なんですけれども、感染の状況というのは休業要請される前からあんまり変わっていないという、感染リスクが依然とある中で、段階的でも日常に戻すという決断をされる背景にはどんな思いがあるんでしょうか。
○知事
 このコロナはゼロにならないと思います。ですので、どうこれからこのコロナウイルスと折り合いをつけていくのかというか、起きることを前提にして──もちろん起きないようにするんですよ。感染防止はするんだけど、起きたときにどういうふうに対応していくのかということをしっかり意識しながらやっていくということ。やはり社会経済生活というものをつくっていくためには、どうしてもそこを乗り越えていかなければいけないことだと思います。
 ですので、起きたら全力でたたく。そして、入院された方はしっかりとその治療に対して全力で応援する。
 コロナだけではないので、生活はですね。コロナ以外の病床なんかもしっかり維持しながらということでやっていかないと、全ての生活がこのコロナだけということになると、我々の社会生活が立ち行かないと思います。
 というのと、これは個人的な見解でもあるんだけれども、この地球自体がすごい警鐘を鳴らしている気がしてね、人があんまり都市に密集して、好き勝手にいろんなことをして、だから何だろう、ある程度この地球全体が物事を考え直す、経済も大事だけれども、様々なことの地球の我々人という生き物が生息していくためのシステム自体というものに対する問題提起を投げかけられているような気がして。そうした中で、佐賀県としてこんなに様々な資源を持っている県だから、我々として、どのような県として佐賀県民が生きていく土壌をつくっていくのかという、すごく大きなグランドデザインが求められているという気がして、最近は本当に身が引き締まる思いの毎日です。

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