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佐賀誓いの鐘について

○STS
 11月補正予算の中にある「佐賀誓いの鐘」という件について、3点お伺いします。
 まず、この政策の意義と目的を、改めてになりますがお話しください。
 2点目、これを最初に発案されたのは知事ご自身なのかどうかを教えてください。
 そして3点目は、こういう方法を取ったことについてです。恵楓園と佐賀県の関係は分かりますが、もっと低予算で、より直接的に、より多くの人に呼びかけられる方法もあるんじゃないかと思うんですが、なぜ今800万円近くも予算をかけて鐘を製作し、それも県庁舎に設置するという方法を取る必要があるんでしょうか、教えてください。
○知事
 まず、意義等に関してですけれども、これを発案したのは私自身です。そもそもこれはご案内のとおりと思いますけれども、恵楓園に鐘を設置ということを発案したのも私。それは私が毎年、恵楓園を訪れている中で、向こうは「希望の鐘」ですから、佐賀県も非常に差別をして、大切な県民を隔離施設に置いてしまったということを強く反省しなければいけないと思っています。その皆さん方の話を聞く中で、出られる方がたまにおられた。出所されるときに鐘が鳴った。ああ、出られることがあるのかな、あるのかもしれないなという、その鐘の音が希望だった。ただ、それはさびついて、今聞くことができないという話で、我々はやはりハンセン病に対する我々の今までの過ちということを、これは猛烈に反省して、それを県民と共有したいということで、佐賀県として「希望の鐘」の費用を支出させていただきました。
 それで、今回、新型コロナウイルスの関係で、非常に多くの小学生たちが県庁訪問をされています。今まで県外に行っていたのが県内にということで、県庁に来ていただいているんですけれども、私もいろんなところでその子供たちと話す中で、ああ、この子供たちの世代になったときに、まずハンセン病といったような差別をするような子供じゃなくて、本当にお互いがいたわれるような、そんな佐賀県を子供たちにつくってもらいたいなと思ったことと、さらに今、新型コロナウイルスで非常に誹謗中傷だったり、石を投げられたということが、本当に残念なことですけれども、県内においても起こっているということがあまりにも痛い、そういったことを考えたときに、ああ、この子供たちの県庁の見学コースのバスに乗る前に、佐賀県が今までやってきたことと、今のコロナでそういうことをしちゃいけないとか、そういったところが伝わらないかなと思いました。
 熊本の恵楓園にも浜玉の小学校だとか幾つか行ってもらっているところはありますけれども、こんなに県内の学校がここに来てくれるんだったら、子供たちにそういった歴史だとか、そして、今まさにみんなコロナでマスクをつけながらやっている。そのときに気をつけるべき人と人のなせる業って何なんだろうかということを子供の頃から分かってもらえれば、ピロリ菌じゃないけれども、将来の佐賀県に大きな布石を打てるのではないのかと思ったわけで、そういった意味からすると、これからどれだけ多くの子供たちがそれを見ることになるのかと考えたときに、決して僕は高い費用ではないと思っています。もちろん、みんなに下敷きを配ったりするようなやり方とかは今までもやったりしていたけれども、やっぱりあそこで鐘が鳴ることになるわけです、たまに。県庁でカランカランと。そのときに、改めて自分たちのやってきたこととか、これからやるべきことに対する検証、自分たちへの鐘の音だという意味で、非常に大きな導きになるのではないかと考えております。

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