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記者会見

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知事記者会見の会見録や資料を掲載しています。動画もご覧いただけます。

※会見録は、わかりやすいように一部校正しています。

令和3年11月2日 知事定例記者会見

令和3年11月2日 知事定例記者会見 質疑全文


質疑内容

○西日本新聞
 まずは10月31日に行われた衆議院選について質問します。
 10月31日に行われた衆議院選で自民党が単独で絶対安定多数を取りました。今回の衆議院選について、どんな点に注目され、結果をどのように受け止めていますか、お聞かせください。
○知事
 自民党さんが安定多数を取られたということでありまして、継続して今の政権が維持されるということになりました。特に佐賀県からも全ての方ですかね、また国会で活躍していただけるということでありますので、県民の声と思いをしっかりと負託に応える形で国政に県民の声を届けていただきたいと思います。
 それから、国の立場を伝えるだけではなくて、佐賀県の代弁者にもなっていただきたいと思います。県施策の後押しをしていただきたいと心からお願いしたいと思います。
 以上です。
○西日本新聞
 県内の2小選挙区では、立憲民主党のお二人が議席を獲得されました。一方で、投票率が過去2番目の低さで、県の選挙結果に対する受け止めと、その低投票率、政治に対する関心の低さについての見解をお聞かせください。
○知事
 私、今回の投票率で衝撃を受けたのは、地方部と都市部があまり変わらなかったことです。これまでは圧倒的に地方部が投票率は高かったわけですけれども、今、私が憲法改正も含め一番危惧しているのは、都市型の議員が増え続けることです。やはり憲法を改正して、地方の定数をしっかりと単純に人口で割り振るのではなくて、様々な国の営みというのは人だけではないので、それぞれの地方に政治家がしっかりいてこの国家があるんだということを主張するためにも投票率は大事で、我々が地方部でしっかり営みをしているというところを示したかったんですけど、我々が低くなったのか、都市部が高くなったのか、そこについては分析が必要ですけれども、特にこの佐賀県も50%台ということで低いと。逆に4割以上の人が投票に行けていないということで、極めて憂慮しております。ですので、どういう形でこの投票率を上げていけばいいのかというのは、これからの日本にとってとても大事な課題だと、特に地方部にとっては、と認識しております。
○西日本新聞
 県内2選挙区で立憲民主党が2議席を獲得したということについてはどのように受け止めていらっしゃいますか。
○知事
 そうですね。やはり健全な野党というものもしっかりあったほうがいいんじゃないのかなというふうに思いますが、私は、もちろん自民党さんが頑張っておられる、それに対して、対抗する勢力というものが、やはり国民が一定数望んでおられるだろうなと思います。そうした中で、いい形での、もともと小選挙区制というのは健全な政党が2つあって、そこが切磋琢磨するということが予定されていた制度なので、ぜひそこは佐賀県の場合は両方の候補者が大変優れていて、切磋琢磨している、極めて全国の中では誇っていいような選挙区だと思いますので、ぜひそうしたこの国の新しい形を切磋琢磨した形の中で佐賀県から出していくということもぜひ望んでいきたいと思います。

○西日本新聞
 次の質問は、諫早湾干拓問題について聞きたいと思います。
 先日、福岡高裁は10月に和解に向けた協議を打切りにしました。まず、これに対する受け止めをお願いします。
○知事
 本当にこれは残念なことでありまして、やはり私は開門調査が必要だと、原因究明のためにも調査が必要だとずっと思っているわけなんですけれども、やはりこの裁判で解決するということになると、佐賀県も確定判決をいただいて、みんな喜んでいたときもありましたけれども、これがひっくり返るという、別の判決が出るということを繰り返すリスクもあるわけで、だから、なかなか裁判所が、今回、福岡高裁が言っているように、裁判ではなかなか解決ができないから、和解によって解決しようと言っていることに私も同感で、そういう形で席に着いて、膝を突き合わせてやるべきだと思っているわけなんですけれども、国がなかなか席に着いてくれないという形で、今回、打ち切られたということについては極めて残念に思っております。
○西日本新聞
 県議会でも和解協議の実現を求める意見書が9月議会で可決されていますけれども、今後、知事自身で国に対して何か要請などのアクションを取る考えはおありでしょうか。
○知事
 もう先に国からそのつもりはないと言われていて、少なくともこの和解協議に出てきてもらって、その主張をされたらどうかなと思うんですけれども、あまりにもかたくななので、本当に、何だろう、なかなか道が見いだせないなというのが今の気持ちです。

○西日本新聞
 最後に、西九州新幹線についてお聞かせください。
 武雄温泉-長崎間の開業まで残り1年となりました。県内を見ていると、開業に向けた機運が正直高まっているようには見えません。知事は開業効果を活かさなければいけないということも発言しておりますけれども、今後どのように機運を高めて、具体的にどう生かしていこうとされているのか、考えをお聞かせください。
○知事
 今、それこそ新鳥栖-武雄温泉間については幅広い協議というものを続けているわけでありますけれども、それがどうなるかというのはまだ見えないわけですが、少なくとも今の形のままで十数年はいわゆる乗換方式というものがあるわけで。ですので、これをどう生かすのかというのはとても大事だと思っています。
 ちょうど今月は、来年行うDCキャンペーンの全国宣伝会議も行われるわけですけれども、武雄温泉駅から長崎駅間が、6割以上トンネルなんですが、直行できるというところ、しかも、短時間ではありますけれども、非常に興味深い状況になるんだと思っています。
 さらに、今回、JRさんも大村線と、あと、長崎本線を通って新たな特急を走らせるという計画も発表されましたし、そうした、今、西九州に行って、我々、長崎と佐賀の強みというのは、これまでずっと長い間培ってきた様々な伝統や歴史だったり、外国の窓口になってそれを活かしてきた、そして、それを商売にしてきた、それに関連する観光地も非常に多くあります。佐賀県の場合、先ほど説明したゲームやアニメとのコラボとか、そういったものもありますので、この西九州、伝統に裏打ちされた新しい、フレッシュな佐賀、長崎を見ていただくタイミングにぜひしたいと思いますので、これ、佐賀県だけでも、交付税措置抜いても260億円を投資しているんで、これはぜひとも回収しなければいけない。だから、佐賀県全県下回っていただく大きなきっかけにしなければいけないと思います。
 今、様々な各地域の取組を、うちの交付金で後押しもしておりますので、その気持ちをみんなこの開業に向けるように全力で取り組んでいきたいと思います。

○佐賀新聞
 坂井佐賀市長が就任して会見の際に、中核市を目指し、保健所業務もやるというふうなことをおっしゃっています。山口知事はコロナ対策の中で、保健所を佐賀県が一元化していることが強みになっていると発言されてきていますが、この発言についての所感をお願いします。
○知事
 まず、山口県政は司司でそれぞれの考え方、伸び伸びとやっていただくというのが大事です。自発の地域づくりもそうです。そういった意味で、佐賀市政、坂井市政が中核市を目指して取り組んでいきたいということに対しては支援をしていきたいと思っています。
 ただ、今お話しいただいた保健所業務ということに関して言うと、今うちの県が一つ一つ丁寧に追いながら分析しながら対策を打てているのは、全県下を県が一元化して対応できているから。まさに危機管理という局面からすると、一元的に分析、対応できるというのは、すごい佐賀県の長所なんです。例えば、東京都は23区が、あんな狭いところなのに保健所が区ごとにやっている。区ごとにやっているから、人の行き来が分析できないわけですよね。
 だから、大きな方向性として、中核市を目指していただくということに対しての支援はしていきたいと思いますけれども、これはコロナの状況にもよるけれども、少なくともコロナ禍であるときにスイッチするということについては、私はなってはいけない。私も県民の生命、身体に対して責任があるので、そのタイミングがうまくね、今から様々な検討はやっていくものの、様々な時期、スケジュールということについては意見交換をさせていただきながら、いい形になっていくことを望んでおります。

○朝日新聞
 諫早湾干拓に関する質問なんですけれども、前回の定例会見で金子農水相が来る予定ということに対する受け止めを聞いたと思うんですけれども、そのとき知事が、非開門前提で話を聞きに来られる趣旨が分からないというふうにおっしゃったと思うんですが、それを受けて、金子大臣がこれまで何人もの大臣が開門しない前提で話をしてきている、なぜ私になったらそういう話なのかよく分からないというふうな疑問を呈されているんですけれども、これの受け止めをお願いします。
○知事
 まさに前回申し上げたとおりで、あの言った趣旨は、大臣は判決による決着しかないというのを今の状況の中で発言されておりますよね。ですので、私はぜひ席に着いてもらいたいということで、そこも含めて意見交換されるということではなくて、裁判による決着しかないとはっきり発言されているわけですよね。
 ということと、さらに、それでも──私も現場主義なので現場を見ていただくということには大変意義があるので、これまでいろんな大臣に来ていただくためにみんなで努力もしてきたんだけれども、さすがに有明海のことはよく分かっていらっしゃる方なので、それについてもどうかなと思うので、別に今まで大臣が来ていたから今回もという話ではないのではないかなと。やはり漁業者の気持ちを考えると、私の発言も分かっていただけるんではないかなと思うし、金子大臣、逆に言えば、有明海のことをよく分かっていらっしゃるだけに、有明海再生の思いについては我々と全く同じだと思うんです。ですので、それに対して本当に有明海再生に向けた取組が加速するように、これはもう本当に大きな期待を持っております。ですので、ぜひそういったところについてのご努力をいただきたいと思っております。

○NHK
 佐賀県とは関係ない話なんですけど、今回の衆議院選挙の選挙戦で1つ議論になった話で伺いたいと思います。
 財務省の矢野事務次官が新型コロナウイルスの経済対策で、例えば、給付金の給付をすることなどばらまき合戦だと批判して、国家の財政が破綻する可能性があるというふうに厳しく月刊誌の中で批判をしているんですが、こういった、いわゆるばらまき合戦の論争についての知事の受け止め方、また、矢野財務事務次官の考えについてどのように知事は受け止められているのか、この辺りをお聞かせいただきたいと思います。
○知事
 今、政治主導になっているというのはみんなご案内のとおりなんです。その中で、やはりずっと経験を積み重ねてきた実務に携わってきた官僚が意見を言うということは私はあっていいと思うので、ぜひこれは官僚の意見として、様々な役所で意見表明がそれぞれの分野でなされて、あってもいいと私は常々思っておりました。
 ただ、最終的な判断は国民が選んだ政治家が下すと、責任を持って行うということさえしっかり維持されていれば。ただ、じゃ、誰がこの国の行く末を決めるのかというと、その政治家を選ぶ国民なわけです。国民の中にしっかりとそういう議論ができる材料が届けられるためには、やはり官僚が今実際に起きていることについて説明をするということはあっていいことだと思うし、確かにばらまきみたいな形になってしまうということについての憂慮は理解もします。というのは、やはり何かの政策があるためには財源があって、そのためには税収等が必要なわけです。普通の国は、例えば、アメリカとかドイツとかよその国は地方自治が民主主義の学校だと言われているぐらい、何か地方で施策をやるときには増税がついていって税とセットになっているので、その辺りの意識は強いんだけれども、日本の場合はどっちかというと、要望が先に立ったりとか、何か手厚い措置の要望が強過ぎて、それには財源と抱き合わせの議論をしなければいけないという意識が我が国はちょっと弱い。
 だから、そういったところについての意識を持ちながらやっていくということは大事なことなので、私は一つ立派な問題提起をされたんだろうと思っています。

○西日本新聞
 陸上自衛隊のオスプレイの配備計画について質問したいです。
 9月にあった議会の一般質問で、進部長がオスプレイに関する答弁で土地の価格は売買で重要な要素なので確定していなくても地権者に示すのが交渉の在り方なのではないかというふうにお答えされたと思うんですけれども、一方で、先日、漁協でオスプレイに関する協議がありまして、その協議の中で防衛省さんは公害防止協定を見直す方向性が決まらない限り、土地の価格など条件は提示できないというふうにおっしゃられていて、このままいくと、漁業者たちの意見と防衛省さんたちの考えていることが、やや平行線にずっとなっていくのかなと感じるんですが、そのことについて知事はどう思われるのか教えてください。
○知事
 それについては県が調整の労を取っていきたいと思っています。やはり漁業者の皆さんからすると、その価格というのはとても大事なことだと思うし、やはり国防も極めて重要なので、そこは今まさに漁業者の皆さん方が本当にありがたいことにノリ漁期にもかかわらず検討を進めていただいております。ですので、まさに今の問題意識、価格を大切にしながら、しっかりと協議を進めていくということについての調整について、県も労を惜しまず、しっかり対応していきたいと思います。

○共同通信
 新型コロナウイルスの関係で3つお願いします。
 ワクチンについて、3回目接種の考え方を教えていただきたいというのと、衆院選が終わりまして、これから予算が組まれていくと思うんですけれども、国に対する要望がありましたらお願いします。
○知事
 まず、3回目接種についてですけれども、国の厚生科学審議会でも、これは追加接種は必要だという意見があって、これは順次やってということで、県内でもたしか佐賀市と武雄市さんは、そのスケジュールも示されていると思います。我々も、その方向に沿って、3回目接種が順次希望される方に行くように、おおむね打ってから8か月後でしたか、大体そういうタイミングなので、そのスケジュールに合わせて、市町と意見交換をしながら、県も頑張っていきたいと思います。
 (予算については)今回、知事会も2兆円でしたかね、要望しております。佐賀県の金庫も概ね尽きておりますので、何とかコロナ対策ということに関していえば、国がしっかりと役割を果たしていただきたいと思いますし、そうした中で岸田政権で今回、さらに対策、補正予算が出されるという話もありますので、しっかり我々としても要望していきたいと思っています。

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