未来へとつながるレール。
その行先はよく見えないけれど、君たちは今、始発駅のホームに立っている。
すいすいと目的地まで一直線にひた走る列車。
各駅停車でゆっくりと景色を楽しむように進む列車。
どの列車に乗るのかを、自分で選ぶことはできないけれど、列車に乗って何をするかは、君たちの自由だ――。
「任運騰々」という言葉を知っているだろうか。
風に任せ、人の縁に任せながらも、自由に意気高く生きる、という意味だ。
まさに今、君たちは運命という名の列車に乗り込もうとしている。
どうか、この言葉を心のどこか片隅にしまっておいてほしい。
運命は変えられないけれど、
わき上がるいのちの力で、志高く前に走れば、「乗り越えられる」ものなのだから。
君たちは佐賀県に深いつながりを持っている。
そのことを大切に、そして誇りに思ってほしい。
きっと、それが大きな力になるだろう。
葉隠も言う。
何事も願いさえすれば、願い出すものなり。
それでは、出発進行!