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平成29年2月
 
平成28年度九州ブロック家族会精神保健福祉研修会佐賀大会への祝辞
『もらった恵みに気付くこと』

 平成28年度九州ブロック家族会精神保健福祉研修会が、ここ佐賀県で開催されますことにお喜び申し上げますとともに、九州各地からお集まりいただいた皆さまを心から歓迎いたします。
 皆さまにおかれましては、精神障害者の社会復帰、社会参加に向けて多大なご尽力をいただいており、あらためて敬意と感謝を申し上げます。

 昨年4月に発生した熊本地震。佐賀県では発災直後から熊本の被災地支援を開始し、緊急消防援助隊や災害派遣医療チームなどが派遣されたほか、これまでに現地にのべ三百名以上の県職員を派遣し、避難所の運営支援や住宅の被害調査などを行ってきました。
 現地に初めて職員を送り出す際、私は派遣される方々に3つの言葉をおくりました。それは、職員一人ひとりの行動が、佐賀県民の熊本に対する想いをそのまま代弁するんだということ。熊本の人びと、一人ひとりに寄り添っていただきたいということ。そして、困ったときは助け合い、みんなで力を合わせていくこと。
 その後、私も被災地を訪問させていただき、そして、避難所の子どもたちと派遣された県職員が笑顔でふれあう姿を見て、私の想いがしっかりと職員一人ひとりに届いていたことを実感できました。熊本の復興はまだ道半ばではありますが、同じ九州の仲間として、これからも復興に向けて協力していくことができれば、未来はより明るいものになると確信しています。

 「人は、誰かを支えているときには、自分のことばかり考えるけれど、実は相手からどれだけの恵みをもらっているかは、気付かないものだよ。」
 佐賀県出身で、日本の「知的障害者教育・福祉の父」と呼ばれた石井亮一の有名な言葉です。
 きっと、この大会に集まっている方々は皆、支えている相手からの恵みに気付いていらっしゃることと思います。一人ひとりが一人ひとりに寄り添い、そして困ったときは助け合う。その中で互いにかけがえのないものをおくり合っているのです。私もいち県民として、精神障害者やその家族の皆さまお一人おひとりにそっと寄り添いつつ、皆さまを支えたいという県民の想いを代弁するような行動を続けていきたいと思います。

 最後になりましたが、本大会のご成功と、九州ブロック精神保健福祉連合会の皆さまとご参集の皆さまのご健勝、ご多幸を心から祈念申し上げ、お祝いの言葉といたします。