前回の東京オリンピックが開催された1964年、
「次郎物語」というTV番組が日本中で人気を集めました。
その中に、一粒の松の種が岩の割れ目で根を伸ばし、
ついには岩を動かし、自分の生きる環境をつくりだすという話があります。
母親を亡くした主人公・次郎に、叔父はこう語ります。
「岩を割る力は幹の堅さでなくて、じりじりと自分を伸ばして行く命の力なんだ。」
今日、皆さんは、新しい学び舎に立ちました。
目には見えないけれど、これから、1日1日と力をつけていくでしょう。
人との出会い、知識との出会い、新しい価値観との出会い。
それら1つ1つが、困難を乗り越え、明日を切り拓く「命の力」となるのです。
皆さんが、今立つその場所に、そして、佐賀という地に根を広げ、
未来に向かって、たくましい幹を伸ばしていくことを、心から願っています。
入学おめでとう。