記者会見

●質疑応答:九州新幹線長崎ルートの並行在来線経営分離に関する佐賀県としての判断について(1)
次のページへ
○佐賀新聞
 まず、きょうのこの決断について、国土交通省への報告はこれからされるということでよろしいですか。本日中に。
○知事
 はい、これからいたします。午後8時に私から鉄道局長に対して回答をいたします。
○NBC
 この決断について、沿線自治体への伝達はお済みなのでしょうか。
○知事
 期成会の会長である鹿島市長に5時30分にお伝えしました。
○共同通信
 鹿島市長に伝えた際、市長はどのようなことを知事に対しておっしゃってましたでしょうか。
○知事
 正確なところは鹿島市長のお口からぜひ聞いていただきたいと思いますが、大きく言えば、今後も協議を続けていただきたいということであったと理解をしております。
○長崎放送
 今後も協議を続けたいということは、突っぱねられたということではなかったと理解してよろしいですか。
○知事
 県は県としてこのような判断をしたということは、それは私の判断として、それを市長はとめることはできないということを認めた上で、今回が終わりではないと。今回がある意味スタートだと、そういったことの確認だったと理解しております。
○佐賀新聞
 ワーキンググループ、あるいは政府与党の幹部にはこのような判断は事前に伝えてあるかとも思うのですけれど、政府与党の幹部としては予算はとっておくという形で、着工は同意を得てからということでの了解というのは得られる見通しになっていますか。
○知事
 最終的な判断は、まだ国会議員の皆さん方にはお伝えをしておりません。けさの段階では、いろんなご意見をお伺いしながら状況報告をさせていただいたところでございました。もちろんその前段階としては、久間座長を初め、いろんな方々との意見交換をしておりますので、今回の私どもの判断が政府与党のワーキンググループにおいて受け入れられるものというふうに信じております。
○共同通信
 知事は沿線の自治体の同意なくして県の同意はないといった方針を示されておりましたが、今回の結論とのこの方針との関係についてお話しください。
○知事
 新幹線は沿線市町の同意がなければ着工することができません。このことは改めて確認したいと思います。沿線の市町の同意がなければ着工しないという前提のもとで、しかしながら、随分後になって沿線市町の同意は得られたけれども、そのとき長崎ルートというものはもう既に財源の確保もできず、もう既に実施が不可能になっているという状態であっては、これは意味がないことと私どもは考えました。
 今後も沿線の市町と誠意を持って協議を続けていくということによって、その問題はクリアされていると考えています。
○NHK
 今回は、着工に関しては自治体の同意は得られなかったということになりますか。
○知事
 今回、着工についてのいろんなお願いはしてないのです。私が行ったときに、基本的には県の置かれている立場、そして、経営分離についての同意といったものについていろいろご意見、ご感想をお伺いしたということでありますので、着工ということについて意見を聞いて回ったということでは、必ずしもなかったということであります。
 繰り返しになりますが、着工というものには、沿線のすべての市町の同意が必要でありますので、それが今この段階で得られるとは私自身は思っておりません。努力はいたしましたけれども、最後にはそれはなかなか難しいだろうと思いました。
○西日本新聞
 政府の方から、今回の長崎ルートの着工についての知事としての同意というのは求められなかったわけですか。知事として着工に同意するのかどうかですか。
○知事
 着工に同意ということは基本的にありません。地元の同意というものは、並行在来線区間と呼ばれているもののJRからの経営分離について同意するかどうかということが求められることになります。
○朝日新聞
 そうなってくると、今後沿線の個別の自治体に着工の同意というものを求めていくのですか。
○知事
 着工の同意ではなくて、経営分離の同意です。
○朝日新聞
 今後、着工するために、また協議を継続されていくと思うのですが、今後は県としてはどのような方法で同意を得ていくのか、具体的な方法などについては検討はされているのでしょうか。
○知事
 先ほど会長である桑原市長とも話をさせていただいて、これからどういうやり方、どういう方法でやっていくのかについても、またそのこと自体を協議していこうという話をさせていただいております。どういう市町を対象にしていくのかということもありますし、やり方の問題もありますし、それはこれから検討していきたいと考えています。
○西日本新聞
 知事はかねがね期限を切らずに協議を続けていくということをおっしゃっていましたが、今回のいわゆる経営分離への同意ですね、これはやはり期限を切らずに協議をしていこうというお考えですか。
○知事
 これについても先ほど会長との協議の中で、この協議について期限を設けるのかというお尋ねがありましたので、それについて期限は設けないということを回答しております。
○西日本新聞
 ただ、一応予算は確保されると思うのですが、そんなに何年も同意が得られないまま確保され続けるのかということについてはどうですか。
○知事
 基本的には、今回借り入れで対応するという話になっていますので、私どもとしてはこのようにして同意をした以上は、精力的に協議を進めていかなければならないと考えております。しかし、そういう理解が得られない状況になった場合には、借入金でやっている予算をいわば借り入れをしないということで流していくという格好になるのだろうと思っております。
○佐賀新聞
 久間さんとか、あるいは与党幹部あたりから期限についていつごろまでとか、そういう発言はあったのでしょうか。あるいは知事の方から、例えば、1年とかそういう期限の目処についてはおっしゃったのでしょうか。
○知事
 いや、それについては議論はなかったと理解をしています。少なくとも私どもの方でそういう具体的な数字を言ったこともありませんし、何年以内にこうしてくれといったこともなかったと理解をしております。
○佐賀新聞
 知事としては、同意を得る目処というのはどれくらいと考えておられますか。
○知事
 きょうからまた新しいスタートラインに立っていますので、今の時点でいつまでにとか、そういうことは考えずに、まずはどういう形で協議をしていくかということから始めていきたいと思っています。
○長崎新聞
 よくわからないので、確認したいのですが、古川知事は経営分離には合意はやむを得ないということですよね。
○知事
 そうです。
○長崎新聞
 先ほど言われた、着工に向けた認可には沿線自治体の同意が必要と言われていますけど、これは何か法的なものとか、そういうものがあるわけですか。
○知事
 法的なものは全くございません。それから、これまでの例と、いわば政府与党の申し合わせの中でそのようにしていくということが、いわば例となっていると理解をしています。
○長崎新聞
 政府与党の申し合わせというのは、沿線地方公共団体の同意が必要という、平成12年の申し合わせのことですか。
○知事
 はい、そうです。
○長崎新聞
 あれは都道府県という意味じゃなくて、市町村というように、解釈されているということですか。
○知事
 いや、もちろん都道府県もそうですけれども、市町村も含めてであります。
○長崎新聞
 それは過去の例でそうなっているということですか。
○知事
 私もそのように理解をしておりますし、本日、久間座長も含むところの我が県選出、長崎県選出の国会議員さんとも朝いろいろやりとりをさせていただきましたけれども、そこはそのことが前提になっていると理解をしております。
○長崎新聞
 沿線自治体の同意というのは、これは着工への同意、それとも経営分離への同意ですか。
○知事
 その経営分離への同意をするということが、着工認可の前提条件になっているということであります。
○長崎新聞
 では、市町村も経営分離への同意が必要ということですか。
○知事
 はい。
○朝日新聞
 今まで議論の中で、やはり沿線の同意なくしてはというところで、だいぶ地元の反発の強いところがあったかと思うのですけれども、今まで知事は県民協働という視点から、城原川ダム問題については、住民説明会などを開いて決断を先送りされたりとか、そういう過程があったと思います。今回、そういう問題に比べると、今までの議論の積み重ねということがなかなか一般の県民には見えなかったのではないのかなと思うのですけれども、その辺のことについてはいかがでしょうか。
○知事
 今回は、とにかく限られた時間の中で、何とかバスに乗るという表現はおかしいですが、バスに乗るというよりは、今日も話が出ていたのですけれども、バスの切符を買うというところが求められてきたということだと思います。
 先ほど来申し上げておりますように、これから議論をしていきます。これからの議論は、まさに県民に対していろんな情報を提供していき、ご意見を聞きながら、そして、さらに私どもとして考えるところの理解活動をしていった上で、どういう結論、どういう施策が望ましいのかということを判断していきたいと考えています。

次のページへ
記者会見トップへ 平成16年12月9日記事トップへ

トップページへ

Copyright 2004 Saga Prefecture. All rights reserved.
このサイト内の文章や画像を無断転載することを禁じます。