記者会見

●質疑応答:九州新幹線長崎ルートの並行在来線経営分離に関する佐賀県としての判断について(3)
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○共同通信
 方向づけはもう既に決まってしまったのではないかということなのですが。
○知事
 いや、でもですね、では、地元の同意なしにどうやってやっていくのでしょうか。着工認可の際にどうやってやっていくのでしょうか。
○共同通信
 その際にそこをクリア、絶対に地元同意のクリアが必要ということですか。
○知事
 私はそうだと思っています。
○長崎新聞
 今、古川知事は「私はそう思っている」とおっしゃられましたけれども、国もそう思っているのですか。そういう打ち合わせの話はしていないのですか。
○知事
 国というのは国土交通省という意味ですか。
○長崎新聞
 政府与党です。
○知事
 少なくとも国会議員の人たちはそのように思っていると理解しています。
○長崎新聞
 要するに今質問に出ていましたが、沿線自治体の同意が必要と言われるのはわかるのですけれども、予算がついて、確保されている中で、例えば、鹿島市や江北町が全然同意しない中で、2年も3年も経過するということがあり得るのかということが疑問なのですけれども。
○知事
 そこは、私どもが予算が流れる心配をするということではなくて、まずは私どもはこういう立場に立ったわけでありますから、とにかく誠意を持って協議をしていきたい。それでもって、私どもとしては、同意をお願いしたいと思っているわけです。ただ、あまりに拙速に急げば、それだけで反発を受けると思います。だからといって、じっと待っていればいいということにはなりません。それはそうやって予算の枠を確保していただいているのであれば、それに対して誠意を持って応えていく、私たちはそういう義務も持っていると思っています。
 だから、そうやって、地元の同意を求めていく努力をしていく中で、あまり焦ってやってもいけないし、だからといってゆっくりやるわけにもいかない。とにかく相手方の理解を得ながら協議を進めていきたい、そういうことであります。
○長崎新聞
 では、可能性としては、来年度の予算がついても着工できないということもあるということですか。
○知事
 それは相手のある話ですから。
○長崎新聞
 いや、可能性としてです。
○知事
 その可能性としてあるかどうかという意味でいけば、今はまだ協議を始めておりませんので、協議を始めていない段階で、相手方に同意が得られるかどうかということを今この場で言うのは避けたいと思っています。
○長崎新聞
 相手の同意が得られる、得られないの可能性ではなくて、システムとしてそういうことがあるのかということです。
○知事
 予算がつくかどうかのシステムについては、ぜひともそれは国とか政府与党の方にお聞きいただけないかと思います。
○長崎文化放送
 長崎県知事の答弁にあった佐賀県負担分のいわゆる肩がわりの発言が、今日の知事の決
断にどのくらいの重みがあったのか。もしあれがなかったら、今日の決断はなかったのかをお尋ねします。
○知事
 それは非常に重いものがございます。それはおよそこの手の県をまたぐ事業において、このような申し出というのは、私の記憶には全くないことであります。これは長崎県民を代表されてということであると思いますけれども、ぜひともこの長崎ルートを実現したいという強い気持ちのあらわれであると思っておりまして、それは今回の判断の要素となったことは事実であります。
○朝日新聞
 先ほど限られた時間の中で、バスに乗るというよりは、バスの切符を買ったというお話もあったかと思うのですけれども、知事自身は今回の決断に至るまでに、県民の皆さんに対して説明責任というものが果たせたと思いますか。
○知事
 説明責任はこれから果たしていきます。なぜ県がこのような判断をしたのか、それによってどうなっていくのかということをこれから果たしていきたいと思います。
○西日本新聞
 地域振興の協議の場をつくりたいというお話があったと思うのですが、それは具体的にはどういうイメージをお考えですか。
○知事
 それはまだ具体的なイメージまで至っておりません。まずは地元との協議の形がどうなっていくのかを見据えた上で具体的に考えていきたいと思っております。
○西日本新聞
 基本的には沿線1市6町の首長さんとつくるような形になりますか。
○知事
 正直言って、そこまではまだ具体化されるものはありませんが、沿線市町を回っていく中で、条件闘争というのではないけれども、県の我が県南西部に対する施策のイメージが見えないというご指摘もいただいたものですから、そういったものが目に見える形にするということも必要だなと思って、今日このように発言をさせていただいたという次第です。
○西日本新聞
 この件は、現在反対している鹿島市長を始め、幾つかの町長さんがいらっしゃると思うのですけど、その方には伝えていらっしゃるのですか。
○知事
 まだ伝えておりません。
○西日本新聞
 全くまだですか。
○知事
 はい。
○共同通信
 先ほど太良町長との協議の中で、知事は例として、その振興策、一つは道路の建設、そういう振興も話し合ってもいいのではないかという趣旨をおっしゃっていたと思うのですが、やはり新たな、例えば有明海沿岸道路は、あの地域からは長い間熱望があると思うのですけど、そういったものの建設も想定に置いた振興策を話し合っていくことになるのでしょうか。
○知事
 これからということでありますので、「これは入っています」、「これは入っていません」ということではないわけですが、確かに有明海沿岸道路については、非常に地域の方からいつも強く早期の完成と、整備区間への格上げなどを要望されているところですので、当然のことでありますけれども、そういったものも議論の対象にはなっていくものであろうと思っております。
○佐賀新聞
 県民の意向の問題ですが、世論調査の中で新幹線は不要だというのが推進を上回っていました。先ほど知事は、これから説明責任は果たしていくと言われましたけれど、今日の判断というものが果たして県民の理解を得られるかということについてはどうお思いですか。
○知事
 私は得られると思っています。あの新聞の調査がなされたのは、確か9月ではなかったかと思います。その9月以降大きな変化がさまざま出てきています。県民の中には、佐賀県にとって費用対効果が少ないという意見をお持ちの方も随分いらっしゃいます。それに対しては、費用対効果がより高いという長崎県の方からも、「では、そういった部分を負担してもいいですよ」という提案もいただいています。また、もともとの案では、JRは肥前山口から諫早までは関与しないという言い方であったものが、一定区間までではありますけれども、実質的にはJRによる経営が存続していくというような提案までなされているわけであります。そういったことでありますとか、また、この長崎ルートがもたらす新しい可能性、そういったものについてきちんと説明をしていけば、私は必ず多数の県民の理解は得られるものと考えています。
○テレビ長崎
 明日、ワーキンググループの会合がありますが、知事は明日はもろもろの関係機関とお会いになるご予定がありますか。それと、沿線の鹿島市などの首長さんあたりとは、実際直接お会いするのは次はいつぐらいにしたいとお考えでしょうか。
○知事
 それについても、今、実は会長と協議をしているところであります。私どもとしては、期成会のすべての方、またはその中で希望される方になるのかわかりませんけれども、できるだけ早く今回の判断の内容、そして、今後の進め方について、そういう協議の場を持ちたいと思っておりますので、ぜひともそういう機会をできるだけ早くつくっていただければということを会長である鹿島市長にお願いをしたいと思います。
 明日は、私自身は新幹線の関係でどこかに行って動くという予定は、今のところはございません。
○FM佐賀
 新幹線の賛成、反対について県全体で住民投票をして賛否を問うということもあり得るのですか。
○知事
 住民投票は考えていません。いろんな声を聞いて、それは、例えば、議会の場でもこれからさまざまな議論が出てくると思います。そういった声を聞き、またいろんな方々がアンケートもされるでしょう。そういったことなどももちろん参考にしていきたいと思っていますけれども、トータルな判断となっていくのだと思います。
○FM佐賀
 集会とかそういったことはしないのですか。
○知事
 いろんな県民から声を聞く、意見を聞くという、広聴というやり方はいろいろやってきていましたので、そういった中でも積極的に出していって、ご意見を伺うことをやっていきたいと思っています。

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