記者会見

●質疑応答:報道機関との質疑応答(2)
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○共同通信
 話はまた変わりますが、諫早湾干拓の中・長期開門調査の件です。以前、国の方から直接川上副知事の方に中・長期開門調査は難しいという趣旨の説明があったと思いますが、改めてそういった説明、一部報道ではこの連休明けにもそろそろ亀井農水大臣が最終決断を下すのではないかという話もあっていますように、中・長期開門調査をめぐる状況が厳しくなってきているのですが、それに関して知事はどのようにお考えになられるかということを教えてください。
○知事
 先日、農水省の人が副知事のところに来て説明したときにも、「どうしてそのような考え方になるのか、きちんと理由を聞かせてほしい」ということを県としてはお話ししました。そして、それがまだ終わっておりませんので、まず、例えば、難しいというからには「どこが何故に難しいのか」、費用がかかるというのであれば「何にどれくらいの費用がかかると見込んでおられるのか」、そのような個々具体的な内容を聞かせていただかないといけないだろうと思っておりまして、具体的な日程を農水省と詰めているところであります。農水省から佐賀県の方に来ていただいて、できればもう来週中にでも来て説明をしていただきたいと考えております。
 私ども県としては、これまでも中・長期開門調査について実施を国に対して強く要請してきたわけでありますけれども、その背景にありますのは、有明海で生活をしておられる漁民の方々が肌で感じておられる有明海における海況の変化、これがなぜこうなったのかということについて、あらゆる手だてを講じて原因究明をしてほしいという心からであります。
 今なお有明漁連を初め、多くの有明海で暮らす漁民の方々がこの中・長期開門調査というものを求めておられる以上、我々も一緒になって求めていきたいと、このスタンスは今も変わっておりません。
○朝日新聞
 情報公開の話に戻しますけれども、食糧費等調査委員会、これは何をどういう目的で調べる委員会なのでしょうか。改めて教えてください。
○知事
 食糧費については、過去に一時期、問題というか、いろんな情報公開の請求なんかがあったときに、きちんと総括をしていないと、私は思っております。例えば、コピー代問題というのがかつてありました。あのときにはちゃんと内部で状況を調べて、それなりの報告書が出て、それに基づいていろんな対応がなされていったわけでありますけれども、この食糧費のことについては、ほかの県でいろいろな反省や流れがあった中で、佐賀県としてはまだけりをつけていない問題だと思っております。今回、裁判が確定しましたので、この機をとらえて、ちょっと昔のことになるので、どこまで調べられるかということはありますけれども、この際、きちんとけりつけておきたいと思ったからであります。
 実際に今回、関係者 1,300人ぐらいの名前が上がっておりまして、その方たちにこういうことで情報公開しますので、お名前が出ますということの連絡をいたしました。その中でもやっぱり数人からは、私の知り合いも含めてなんですけれども、覚えがないということを言っている方がいらっしゃるわけですね。そういう事実関係を調べていくということは、やはり必要なんだなということを改めて感じた次第です。
○朝日新聞
 その調査の目的なんですけれども、言ってみれば、いわゆる官官接待というものがどのようなものであったのかという観点からのことでしょうか、それとも例えば、カラ支出があったという指摘も一部であるわけですが、その点についてチェックするという意味での調査なんでしょうか。
○知事
 基本的には事実関係の調査と思っておりますので、例えば、当時はその官官接待というものについては、そうやって飲食をともにしながら、いろんな意見交換をする、情報交換をするということ自体は社会通念上認められていたと思っております。よっぽどおかしいことがあれば別でありますけれども、一般的にはそれは認められると思います。ただ、今お話があったような、実は実態がないのに支出がされているとか、また、全然違う人、例えば、本当は官官接待というのは、官と官でなくてはいけませんから、例えば、国の役人と意見交換をするというようなことは理解できるわけでありますけれども、実は中でやっていたとか、そういったものがあるとすれば、それは食糧費というものの支出にふさわしくないということになりますので、そういう、今回わかった食糧費の支出に関する事実関係の確定をすることによって、それが果たして食糧費として支出されてよかったのかどうかということにつなげていきたいと思っております。
○朝日新聞
 最終的には適切な支出であったかどうかということを調査するという意味ですか。
○知事
 はい。
○FBS
 ということは、支出はすべて適正に書類に書いてあるとおりの支出であったと、今の段階で自信を持って言うことはできないということになるんでしょうか。
○知事
 そうですね。今の段階で 100%間違いないですと言う自信はありません。現に自分は覚えがないというふうな話なんかも、私のところに来ておりますので、そのようなことを思えば、とにかくこれはやっぱり事実関係をきちんと調べられるだけ調べるということは必要があり、いわゆる価値があると思っております。
○毎日新聞
 事実関係を調べて、不適切だったということになれば、返還ということも考えているんでしょうか。
○知事
 おかしなもの、食糧費として支出するにふさわしくないということがはっきりわかれば、それは返還してもらう必要があるだろうと思います。
○朝日新聞
 適切と判断する基準といいますか、当時も当然その支出基準等はあったと思うんですよ。それに沿ってやっていたものが官官接待として批判されたという面もあるんですけれども、適切かどうかの判断については、そのあたりはどういうふうに判断されますか。
○知事
 そのために、私どもがやると、また中でやったということにもなると思って、どの程度までが限度というか、適正な基準なのかということもあると思うので、今回はすべて県の外部の人にお願いをして、この委員会を立ち上げていただこうと思っております。弁護士や公認会計士の方など、そういう県とは一歩距離を置いた方に見ていただいて、社会通念的にどうかという判断をお願いしたいと思っています。
○朝日新聞
 いつごろまでにというメドはありますか。
○知事
 立ち上げるのは今月中に立ち上げたいと思っているんですけれども、メドについて今どれぐらいかかるのか、正直言って見当がつかない状況でありますので、ちょっといつごろ終わるかということは、今、私の中には具体的にはないですね。結構前のことなので、どこまでわかるかというのが不安になってはいるんですけど。ほかの県の状況ももちろん調べておりまして、ほかの県でこの問題が大きく取り上げられたのは、平成8年とか、9年とか、そのくらいのことが多いんですけれども、そのころには去年のことだとか、おと年のことで聞き取りをしているもんですから、相当事実関係が明らかになっているんですね。今回やりますのは、相当昔の平成5年度の食糧費なものですから、今から10年前ということで、その辺がどこまで調べられるのかとか、どれだけ時間がかかるのかということが今の段階では見当がつかないというふうに思っています。
○FBS
 難しい調査だと思うんですが、情報公開請求があった、判決が出た分以外に範囲をもっと広くやるような考えというのはないのでしょうか。
○知事
 残っているものがあれば、探せという指示はしてあります。財務関係の書類自体は5年間で廃棄されておりますので、理論的には残っていないと思うんですけれども、ただ、逆に言えば廃棄し忘れということもあるかもしれないと思いますので、そういったものがあれば、とにかく出してほしいということはお願いをしています。
 先ほどの羽田から佐賀便の時間でございますが、22時50分羽田発で佐賀着が0時40分でございました。
○毎日新聞
 これはもう決定ですか。
○知事
 決定ということでいいと思います。
○読売新聞
 これは旅客を乗せるように要請されて、うまくいったら7月から乗れるようになるということもあり得るんですか。
○知事
 いや、それは恐らく向こうの人員配置の問題とかあると思うんです。そこは向こうとしてはまだ、こちらが正式にお願いするのは初めてなものですから、それまでもずっといろんな事務レベルでの話はしていっていますが、正式なお願いをしてみて、その反応次第だろうと思っております。恐らくはお客様がどれくらいいらっしゃるかということがありましょうし、簡単ではないかもしれませんけれども、言う価値はあると思っております。
○日本経済新聞
 事務レベルでのお話はされているということですけれども、その事務レベルのお話では全日空側の反応というのはどういう感じなんですか。
○知事
 「お客様がおられるかどうか」、まずはそこの議論ですね。私どもはそれは十分あるのではないかと思っていますし、深夜に着いたとしても、別に佐賀だけじゃなく、久留米方面、福岡方面、それぞれバスを出せば1時間かからないで着くぐらいのものでありますから、少なくとも今の20時10分という最終便の時間はあまりにも早いということは申し上げています。それは貨物の需要と同じぐらい九州各地からの需要があるんではないかということは申し上げておりますけれども、そこはまだこれから分析をされるのではないかなと思います。
○日本経済新聞
 要するに、全日空側としてはそういう時間に旅客便を運行しても需要が見込めないと言っているわけではないんですね。
○知事
 そうではないです。
○佐賀新聞
 逆の便は今のところ考えてないんでしょうか。
○知事
 はい、今は考えておりません。なぜ考えてないかと言われると困ってしまうんですけれども、自分たちがよく使っていて、本当、あの時間がネックになって帰ってこれないということを自分自身も非常に不便に感じていましたし、同じような気持ちは実は福岡のビジネスマンの方などからも結構耳にすることもあったものですから、これは自分だけのことでないなと思っているところではございます
 乗員の方そのものは、来た飛行機にそのまま乗って帰っていただくというようなことをすれば、東京でお休みいただくことはできることになるんですけれども、例えば、その辺のローテーションがあって、一度勤務で乗って、そして、そのまままた乗って帰られるようなことができるのかどうかとか、そういった労働環境上の話なんかもあるとは伺っております。いずれにしても、今回、まずは話をしてみて、それから検討をお願いしたいと思っております。

○幹事社(読売新聞)
 ありがとうございました。

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