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記者会見
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発表項目:当面の地方分権改革について
 4月の定例会見を始めます。
 私の方からは、本日は発表事項一つであります。当面の地方分権改革の進め方についてです。
 今、6月の(政府が閣議決定する)骨太方針に向けて地方分権、そしてまた、国の財政再建、そうしたものが議論をされています。私自身、6月が一つの山だと認識をしておりますが、ちょっと残念に思っていることがあります。それは、国と地方が何かけんかをしているような、そういう感じになってしまっているということです。鰻重を食べているという話だとか、いやいや、麦飯だという、そういう鰻重・麦飯論というのもあります。ただ、国と地方というのは、もともと誰かが実施をしなくてはいけない公共サービスを分けて実施しているということであって、国民、県民から見たときに、国か地方かということが本当にそんなに大きな議論になっているんだろうかという気もしています。
 私たち地方の方も、もちろんこれまでのままでいいとは思っておりません。別添1(過去10年間の国と地方の歳出総額(決算額)の推移)の資料につけましたように、過去10年間、国と地方の歳出総額を見ていただいただけでも、地方の歳出が減っているということを見てとれます。国が歳出が増えているのは、例えば、一つには、社会保障関係経費が非常に増えているということがあります。私たちはこれを増えているからけしからんと言うつもりはありません。国は国なりの事情があるでしょう。でも、地方も地方として精いっぱい努力をしています。それをあたかも片一方は善で、片一方が悪であるような言い方を、今の時期にするということを非常に残念に思っています。
 別添2(七歩詩(しちほのし)  曹植(そうち))のところに、昔の三国志の時代の漢詩でありますけれども、『七歩詩(しちほのし)』というものを今回掲げました。これは、曹操(そうそう)の三男である曹植(そうち)という詩人が作ったものであります。そのお兄さんの曹丕(そうひ)というのが後を継いで、いわば権力者になりました。この兄と弟の間でいろんな争いがあり、兄が弟を迫害、加害しようということで、「七歩歩む間に詩を作れ。作らなければ罰する」というふうなことを言ったときに、曹植が作った詩がこの詩であります。
 豆を煮て、豆の箕(まめがら)を燃(た)く。──箕というのは、豆のつるのことであります──豆は釜の中で泣いている。もとは、同じ根から生まれた者同士なのに、どうしてこんなにまで煮て、ひどく苦しめるのか、こういう詩であります。豆も箕も、国と地方だと考えれば、もともとは同根のものだと思います。それがののしり合う、否定し合うのではなくて、どうすれば一緒になって住民、そして国民に対していいサービスを提供できるのか、こういった観点での議論の深まりを心から期待したいと思います。
 私からは、本日は以上であります。



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