○佐賀新聞
　この時期になると、来年度の予算編成の作業を進められていると思うんですけれども、選挙があるので、骨格予算にはなると思うんですが、公共事業の総額調整ルールというのを今後も設けていくのかどうかの考えは、現時点でいかがでしょうか。
○知事
　これについても、どうしようかなと私は考えているところであります。財政状況そのものは、今のような財政状況が今後数年続いていくとすると、やはりこのままいけば基金の枯渇を招くことになると、そういう状況だと思っております。ですから、何らかの措置を講じていかなければいけません。社会資本形成も、その対象から外すというわけにはいかないだろうと思っております。
　一方で、今景気がこういう状態になっています。私は、今回の任期の後半については、財政健全化を第一命題とするというところから方針を変えて、まず足元の景気、そして、雇用について積極的に予算編成や事業執行をやっていくという方向にやや修正をしています。現在、なおその状況が大きく変わっているというふうには思っておりませんので、そう考えると、2期目のマニフェストで総額調整ルールを行い、毎年5%ずつカットをしていくということを表明したように、機械的にカットしていくのがいいのかどうかということについては、もう少し考えていかなければいけないなと思っております。ただ、事業をやっていこうにも財源をどうするのかということや、県債残高の推移をどう考えるのかといったこともありますので、景気対策が必要だからといって、ほいほいとふやしていくというわけにはいかないと思いますけれども、そうしたこともあって、4年前と違って、現在はその景気に与える影響なども含めていろいろと考えを巡らせているところでございまして、現時点では、総額調整ルールを次にもやるかどうかということについてはまだ決めておりません。