○毎日新聞
　中国関係のことでお尋ねします。
　午前中も総領事が見えられて若干ご発言がありましたが、改めてお願いしたいんですけれども、１つは、春秋航空が片道１円で販売するというようなキャンペーン、かなり思い切ったものだと思うんですけれども、これの受けとめと、あと相互に利用促進策をやっていくというお話だったと思うので、県として、何か具体的な、また何か取り組みを考えていらっしゃればお願いしたいということと、もう１つは、昨日から今日にかけて報道のあっています上海での邦人が殴られたという事件ですね。どのように受けとめていらっしゃるか。知事が行かれて安全宣言された直後なので、ちょっとその辺のことを聞かせてください。
○知事
　まず１点目でございますが、春秋航空の今回の１円キャンペーン、１円キャンペーンといいますけど、正確に言えば燃油サーチャージが5,900円掛ける２で、プラス二千数百円の空港使用料がかかりますので、それだけでは、それを込みで、込みでというか、それはプラスにはなりますけれども、やはり思い切ったことをされたなという印象です。それだけ、１つにはこの路線に何とかたくさんの人に乗っていただきたいという春秋側の強い、熱い思いを感じました。
　佐賀路線がスタートになって、次には高松線でも同じようなキャンペーンを始められたようですけれども、やはり佐賀路線を何とかしたいという思いからこうしたものが始まったんだろうと私は思っておりますし、先日、私が上海に出かけていっていろんなやりとりをさせていただきましたけれども、そういう中で、春秋航空としても何とか新味のあるキャンペーンをやりたいということで、今回のことが出てきたのだろうと思っております。春秋航空のこの路線の維持、発展にかける熱い思いを感じます。
　では一方で、じゃ佐賀県はどうしていくのかといえば、今回、この１円という思い切ったキャンペーンを初めとして、いろんな春秋航空の席を盛り込んだ旅行商品などもございますので、私どもとしては、佐賀県内だけでなくて、福岡県をはじめとしていろんなところにこうしたものがありますよといったことを、いわば広報して回るということが我々にとっての義務ではないかと思っています。
　先日、この１円キャンペーンということで、かなり大々的に報じられましたので、それによって、佐賀−上海線があるんだということを初めて知ったという方も多かったようでして、この報道がなされた後に、佐賀−上海線のホームページはかなりアクセスが増えたというふうにも聞いております。そういったことからしても、この思い切った価格設定をしたおかげで、多くの人々にこの路線の認知をしていただいたという効果はあったのではなかろうかと思っております。
　私どもとしては、あくまでも限られた期間内でございますので、せっかくそれだけのものを準備していただいているわけですから、多くの人々に使っていただけるように、いろんな意味でのご案内をしていきたいと思っております。これが１点です。
　それと、もう１つは、昨日公表されました上海における日本人が暴行を受けたとされるトラブルについてでございます。
　私自身が行って、いろんな話を聞いて帰ってきた直後でございましたので、大変びっくりもし、また被害を受けられた方々にはお見舞いを申し上げたいと思いますし、残念に思っているところでございます。
　これについて、どのように理解をしたらよいのかということについて、きょうも李天然（リ　テンネン）総領事からお話がありましたけれども、総領事からは、この事件があったということをもって上海が危ないとかそういうことではないんだと。上海は安全なところですと、大丈夫ですというふうな強いお話をいただきました。私も安心したところでございます。
　また、上海の総領事館の情報でも、今回の事件は、いわば偶発的なものというか、そういうものであって、現時点において、今は注意喚起レベルのものが出ておりますけれども、それを変える予定はないというふうに伺っているところでございまして、今回のトラブルをもって上海全部が危ないとか、上海に行くことが危険だということにはならないのだろうと私も判断をしているところでございます。もちろん、海外でございますので、時々いろんなトラブルが起こることはございます。ですから、旅行の際には安全に気をつけながら旅行を楽しんでいただくということが必要になるだろうと思っているところでございますが、私としては、私が感じた一般的な情勢としての上海の平穏さというのは、今もなお変わるところがないのではないかと思っているところでございます。