○日経新聞
日経ですけれども、衆議院の解散と引きかえのような形で、「0増5減」が決まったことについて受けとめを教えてください。
○知事
「0増5減」は、憲法上の要請を満たすためには結果的にはやむを得なかったことなんだろうなと、そこは理解をいたします。とにかく1人1票という原則を考えたときに、1対2以上のものが認められないということであれば、それは人口が減っている以上はやむを得ないと思っているところでございます。
ただ思いますのは、本当に国会議員の数が少なけりゃ少ないほどいいのかなというのは私は疑問であります。政党の中には、国会議員の定数をとにかく減らしていくということを目標にされているところもあるわけでございますけれども、そういう定数削減というものが大幅に行われたときに、一番影響を受けるのは人口の少ない地方であります。都会は、例えば20人出しているところが15人になるとか10人になるということかもしれませんけれども、我が県は、この「0増5減」を実現しても、選挙区が2つになり、そして、最悪の場合には2人しか国会議員が出ないということにもなるわけでございまして、そうしたことを考えると、それできちんと地方の声を国政に届け、あるいは反映させるということが可能なんだろうかと思います。
私は、国会議員は数で見るのではなく、どういう働きをしていただいているのか、また、選挙のときに約束したことを、きちんとそのとおり行動してもらっているのかということを見ていただくべきであって、いたずらに数を減らすことだけを目的にするというのはどうかと思っているところでございますが、今回の「0増5減」については、やむを得ないものだと考えております。