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質疑応答:原発関連 その3、大阪維新の会関連
○佐賀新聞
 先ほどの原発の中で、ゼロになる可能性、明言される可能性がありましたけども、そうなったときに、核燃サイクル自体の意味がなくなってくれば、青森県が今ある使用済み核燃料を各電力会社に戻すということも言われています。
 今後の使用済み核燃料の問題についてはどう知事は考えられているのかというのが1点と、もう1つ大阪維新の会が、維新八策を先日示しましたけども、その中で、地方交付税を廃止して消費税で地方の財源というようなことを書かれていましたが、そのあたりはどう見られているかというのを教えてください。
○知事
 まず、これからのエネルギー政策に関連して、もう原発ゼロにするというのであれば使用済み核燃料も要らないわけだから、今一時的に青森県が保管しているものはそれぞれの電力会社に返すとおっしゃっているということについては、これはまだ政府の方針が決まったわけではございませんけれども、そうなればそういうことも考えられるのではないかという、青森県の知事さんとしては、これまで核燃料サイクル政策に協力をし、その関係自治体としていろんな意味で協力をしてきたということがゼロになるのであれば、そのようにしたいというお気持ちのあらわれかなと思っているところでございます。気持ちとしてはわかるところもございます。
 ただ、このエネルギー政策のあり方は、こうした使用済み核燃料の問題も含めてどうしていくのかということを全体としてパッケージで示されることになるだろうと思っておりますし、そうでなければならないだろうと思っております。とにかく、依存割合だけをいつまでにこうするということを決めて、あとは知らないよということではなく、政府では既にさまざまな課題があり、それをどうクリアするということで検討をされていると思っておりますので、その意味では、こうした青森県の声なども耳に入れていただきながら、政府としてより詰めた内容で議論をしていただきたいと思います。
 それと、大阪維新の会のさまざまな政策の柱のうち、消費税を地方税にする。そして交付税を廃止するということについては、私どもは道州制になったときには消費税は地方税にというふうなところを出しておりますので、その消費税そのものを地方税にするということについての大きな違和感というものがあるわけではございませんが、現行の都道府県制度のもとで、しかもさらに言えば、地方交付税をなくして消費税だけにすると、それでも一番1人当たり消費税収の多い東京都と、一番1人当たり消費税収の少ない、たしか奈良県だったと思いますけれども、その間には2倍の収入の格差が出てくることになります。これを全く調整せずにそのままでやっていくということについては、かなり議論があるのではないかと思っております。
 ただ、橋下市長のお話を私もすべて聞いているわけではございませんけども、私の耳に入ったところによれば、そういったところについては地方税の一部をいわば拠出して、交付税とは言わないけれども、そういうお互いのやりとりをしていけばいいのではないかというふうなこともおっしゃっているようでありまして、だとすると、それ名前は交付税じゃないとしても、極めて交付税によく似たものになるのではないかなという気もしております。私は交付税という名前にこだわるものでは全くありませんが、その交付税が果たしている機能というものは何らかの形で残していかなければならないだろうと思っております。
 昨日でしたか、本日でしたか、佐賀新聞の社説にも出ておりましたけども、その維新八策、非常に画期的で大胆なものもございますけれども、私の見ているところ、できる限り小さな政府にしていって効率を高めるということによって、日本全体が効率化されるということを一方で希求しているような気がいたしております。それは、かつて小泉構造改革などにおいて触れられてきた方向ではなかったかと思いますし、竹中教授をまた閣僚に推薦したいというふうなことをおっしゃっておられるというふうなところからすると、方向としてはそっちの方向なのかなと思っております。あの当時は、我が国の必要な方策として、こうした小さな政府というものを希求するということはあったかもしれませんが、私はただ政府は小さければいいとは思っておりません。国民の暮らしや市民の暮らしというものをしっかり守っていく、そのためには一定の税収が必要であり、そして、その税収というか、税はきちんとした使い道でなければならないというふうに思っているところでございまして、そこの小さければ小さいほど政府はそっちのほうがいいという考え方とは私はちょっと違うなと思っているところでございます。
○佐賀新聞
 今の橋下市長が大阪維新の会の国政政党を立ち上げたときに、党首も首長として兼ねるということを言われていますけども、そのことについてはいかがですか。
○知事
 うん、どうなんだろうと思って一生懸命考えています。前にいろんな地方自治の制度を自分自身で考えていたときに、そういったのがあるかなとか、単純に言えばどういうことかというと、二院制改革の1つのあり方として、私がというわけではありませんけども、各県の知事が参議院的なところに入っていって、そこで国会議員として議論をするという制度はどうだろうかという話を議論したことがあるんですね。ドイツにおける連邦参議院というものをイメージしながらそういったことがあるのかなと思って議論をしたんですけども、そうすると、県議会をやっているときに国会もやっている。県議会にしても国会にしても、できるだけ審議の時間とか通年という形で長くなっていくという状況のもとで、その両方にフルに出席をし、それぞれ期待されているということをやることが可能なのかなということをちょっと疑問に思いました。ですから、逆にその二院制の一院をそういう地方代表のまま入れていくとしたら、そっちのほうは軽くならないといけないということになるんですね。空いた時間でやる。余り長い時間やらない院というものを想定しなくてはいけなくて、ということで現実的ではないかなと思ったことがございました。
 そういったものなしに、党首ですから国会に出ていかれるわけではないので違うのかもしれませんけれども、その辺のところをどのようにお考えなんだろうかという気はします。たまたまテレビのフリップだけ見たら、余暇を削ると書いてありましたけど、余暇の間に党首をやるという性格のものでもないだろうと思います。各種のアンケートを見れば、この今立ち上げようとしている維新の会に対する国民の期待も高いわけでありますから、その政党をどうしていくのかというのは大変な仕事だろうと思っておりまして、その余暇の合間でできるのかなといったところを思ったりしているところでございます。

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