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記者会見
古川前知事の記者会見の会見録や資料を掲載しています。動画もご覧いただけます。
 
※政治活動についての発言部分は、除いています。
※会見録は、わかりやすいように一部校正しています。

質疑応答:国際リニアコライダー(ILC)関連 その1

○時事通信
 あと、ILCのことに関してなんですけれども、先月25日にJ−PARCのほうで加速器事故があったと思うんですけれども、一般の県民からすると、やっぱり同じ加速器というもので、ILCに対して本当に安全なのだろうかと不安に思う方もいらっしゃると思うんですけれども、知事として、この事故があってから何か確認をされたり、担当課に指示したとこなどがあったら教えていただけますか。
○知事
 このJ−PARCでの事故が報道をされたその直後から、まずはこの事故についての状況の確認と、何ゆえにそういったものがわかってきたかということが確認できた後からは、県内にある粒子線の関係の施設、例えばシンクロトロン光も使いますし、そういう加速器関係の施設、あるいはそこを所管しているところ、そしてILCの所管部局に対して、今回起きた事故が、それぞれの施設において起きる可能性があるのか、あるいは起きないとすれば、どういう措置をとっているのかということについて確認をさせました。その結果、私どもとしては、今回起きた事故は、加速器施設に共通のものということではなくて、今回は特に、このJ−PARCの施設というものが持つ特性によるものだと。ここは陽子を使った加速器なんですけれども、実際に標的である金に陽子ビームを当てて、それで素粒子を発生させるという実験が行われていたわけでありますけれども、この陽子が標的に照射された場合には、強い相互作用で放射性物質が発生するということがあるけれども、例えば、ILCは電子と陽電子なのでありますけれども、この場合、強い相互作用を起こすことはないので放射性物質が生成されるケースはないということなどを確認しております。(全くないということはなくて、ゼロではないということであります。)
 いずれにしてもILCは、これからの設計になっていくわけでございまして、このような事故が起きないような安全をしっかり踏まえた設計をしていただきたい思っております。
 また、今回のJ−PARCは地上で実験が行われていたと理解をしておりますけれども、ILCはそもそも地下トンネルに設置をされるということもありまして、場所的に見ても、地上に漏えいしていって付近に何かそれが広がっていくということは一般的にはないんだろうと思っているところでございます。
 また、CERN(セルン)においても、陽子の加速器があります。CERN(セルン)の陽子加速器では、運転停止した後に数時間経過しないと加速器トンネルには入室できないということになっているんですけれども、電子の加速器では、運転がとまったらすぐに入室することができるということになっています。これは陽子と電子というものでやっぱり持っている性質が違うからということでございまして、こうしたことから見ていただいても、そもそも今回、J−PARCで起きたものとILCとはいろんな意味で原理が違うということは言えようかと思います。
○時事通信
 すみません、あと1点、誘致に関することなんですが、宮城県の村井知事が27日の定例記者会見で、国際リニアコライダーの一本化なんですが、科学的、客観的に東北のほうがいいと誰もが思っているのに、政治的な理由で九州に決まったとなれば納得いかないということになるという発言をされているそうなんですけれども、これがCERN(セルン)に古川知事や小川知事が行かれたことを念頭に置いたもので、この発言について、知事として受けとめをお願いしたいんですけれども。
○知事
 そもそも私どもが思うところ、CERN(セルン)でもサイトの決定は極めて科学的かつテクノロジカルに行われなければならないということをおっしゃっておられます。私どももそれを確認しておりますし、またそうあるべきだと思っています。恐らくこの思いは村井知事も一緒だし、岩手県の達増知事も同じではないかと思います。どう違うかというと、お互いに、小川知事や私は科学的かつ客観的にやっていただければ脊振になるだろうと思っている、村井知事や達増知事は科学的かつ客観的にやっていただければ北上になるだろうというふうに思っておられるというところの違いだけではないかなと思っています。
 7月の末ぐらいまでには、日本人の研究者グループが両サイトのうちどちらのほうがより適しているのかということについて講評をされると伺っておりますので、私はその結果がどういう結果であろうとも、それはしっかり受けとめなければいけないと思っています。脊振になれば大変うれしいですし、北上になったらなったで、それは残念なことではありますけれども、それでも日本代表としてしっかり頑張って、日本の中にこうした研究所ができるということになることは私は望ましいと思っていますので、そこのところはお互いに頑張るだけ頑張るけれども、あとは審査員の判定に委ねてということだろうと思っています。村井知事が我々が行ったことについて何かおっしゃっているということではないと思いますし、行っている回数だけでいえば多分北上のほうが多いので、だから、そういう何回来たからとか、誰が来たからこっちのほうにしようとかいう決め方を、それは我が国の研究者グループであれ、そしてCERN(セルン)を初めとする国際的な素粒子物理学のコミュニティーの科学者の人たちやディレクターの人たちもそのような観点では物事は決められないだろうと思っています。

>>国際リニアコライダー(ILC)関連 その2

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