○朝日新聞
　先日、防災会議があって、その中で福祉施設とか病院に関して、避難計画がなかなかでき上がっていない状況の中で、一応、一定のめどとして６月末までにつくってもらうようにするという話が出たんですけれども、この６月末までにというのは、どういう意図で６月末というのは、何かあるんですか。
○知事
　意図があって６月末にしたということではないと思います。
　まず、医療施設、福祉施設に限らずなんですけれども、いろんな風水害、あるいは原子力災害が起きたときに、必要な時間内に逃げられるだけの手だてというのは、今既に講じられているというのが私たちの基本的な認識です。ですけれども、さらにそれを充実させていくために、もっと細かな施設ごとの計画をつくっていきましょうということを呼びかけているという状況で、それが最初は、じゃ、今年度中にできないかというところからいろいろ関係の団体に話をしていたんですけれども、今年度中は無理だという話になって、この間、３月の下旬ぐらいにそういったところとも何かいろいろ話し合いをしたんだと思います。それで、何月ぐらいだったらできるかということで話をした結果が、施設の種類によって違っていたと思いますけど、５月末までにできますとか、６月までにはできますということのご返事をいただいたということだと思っておりまして、県のほうから６月までに何とかしてくださいとか、そういったことで話をしたのではないと思っております。
○朝日新聞
　仮に、できない場合、６月末に間に合わなかった場合というのは、何かあるんですか。
○知事
　いや、特にはありません。もともとは３月末までにできればしたいと思っていたもので、じゃ、できなかったら災害が起きて困るのかといえば、今の県の地域防災計画の中でも、そういう仮に原子力災害が起きた場合には、じゃ、このエリアの人は何時間、あるいは何十時間以内に避難しましょうとか。そうするためには、じゃ、この辺から車を持ってきましょうとか、そういったところというのは決められています。それはワークするだろうと思っておりまして、現段階で、できていないということではないということはぜひご理解いただきたいと思います。ただ、それをさらに、じゃ、ある施設はどの施設から車を持ってきてもらうのかとか、そういったことを具体的に決めましょうという話に今なっているわけですね。ですから、それはそれでやったほうがいいので、じゃ、それはぜひやりましょうよということをやっていて、それがもともとは３月末が望ましかったんですけれども、なかなか進まずに、今５月末とか６月になっているということでございます。
　もういつもこの場でも申し上げていますけれども、原子力発電所というのは、そこに使用済みの核燃料とかもあるわけでありまして、今、再稼働というか、稼働しているしていないにかかわらず、一定の危険性というのは存在しています。ですから、何が起きるかはわからない状況ですから、稼働するしないにかかわらず、こうした万全の体制というのはできるだけ早く講じたほうがいいということが前提としてあるわけであります。
○朝日新聞
　あと、避難のシミュレーションですね。まだできたという話は聞かないんですけれども、現状どういう状況なんですか。
○知事
　避難のシミュレーションは、思ったより時間がかかっていまして、というのは、福岡県、長崎県と一緒になって今やっています。それで、３県で一緒にやっていくときに、どういうシミュレーションを立てたらいいのかということについて、私が事務方から聞いているのは、福岡県や長崎県からいろいろ意見があって、それをまとめた上でシミュレーションにかけているので、時間がかかっているということで伺っています。それは、その関係の県の了解とか理解を得ながらやっていくほうが望ましいので、僕は少々遅れてもいいから、きちんとしたものをやってほしいということを申し上げています。でも、もう大体話し合いはできて、そのシミュレーションをやるのは、どこかの民間の事業者の方に委託をしてお願いすることになると思いますが、そこの手続きにもう入っていると聞いていますので、そんなに時間かからずに出てくるのではないかと思っています。
○朝日新聞
　民間のほうに委託をするのは今からなんですか。またしていないですか。
○知事
　もう既に、委託をしております。

>>避難計画関連　その２