○佐賀新聞
　ちょっと時間が押しているみたいなので、発表事項以外のことで申しわけないんですけれども、先日、閣議決定されましたエネルギー基本計画の件ですけれども、まずもって、原発をベースロード電源と位置づけたこのエネルギー基本計画全体に対しての知事の受けとめと、その中で、官房長官発言だったかと思うんですが、再稼働については総理含めて政治判断はしないと、自治体と調整しながら決めていくというような発言があったかと思うんですけれども、それに対して知事の考え、受けとめをお願いします。
○知事
　まず１点目、政府がこのたびまとめたエネルギー基本計画についてでございますけれども、世の中的にいうと、原子力発電の位置づけをベースロード電源として位置づけたというところが大きく取り上げられているようでございますけれども、私ども全体として眺めたときには、そういうベースロード電源という位置づけをしながらも、再生可能エネルギーについて３年間導入を最大限に加速といったことに見られるように、大きなエネルギー源の流れというものについてはしっかりと記載されているし、そこのところは我々としても非常に大きく評価できるのではないかと思っておりまして、全体として見たときには、非常に現実的な、かつ意欲的なエネルギー計画になったのではないかと思っているところでございます。
　原子力発電についても、重要なベースロード電源となったということについては、まさに今、この原子力発電が全く動かなくなって、ＬＮＧを初めとする化石燃料を海外から輸入しなければならない状態になっている我が国の今の現実的なエネルギーの状況を考えれば、それをそのままでいいというわけにはいかず、原子力発電をそういうベースロード電源として位置づけるということについても理解できるものだと思っておりますし、何よりもそこのところには安全性を全てに優先させるということも明確に述べてありました。これは原子力発電を活用していくという考え方の前提として、非常に納得できるものだと考えているところでございます。
　それともう１つ、これに対する官房長官の発言で、政治判断をしないとおっしゃっていることについては、改めて場をつくって４大臣会合的なもので改めて確認をするということはしないという意味でおっしゃっているんだろうと思います。そのこと自体は、これまでも経済産業省の政務３役なども同じような発言をされておりますので、そのこと自体がびっくりするような内容ではないと思っているところでございますが、前にもこの場で申し上げたと思いますけれども、自治体と調整をしていくということをおっしゃっておられますけれども、具体的にどういうことをやろうとされるのか、そういったことについて、こんなふうなことを考えていますという話がそろそろ見えてきてもいいんではなかろうかと思っております。立地自治体で構成する会議では、そのプロセスをより明確にするようにずっと求めてきておりますし、政府における改めての政治判断というものはないにしても、政府がどのようにして自治体と調整をしようとされているのか、そうしたことについて、できるだけ早く、明確にしていただければなと思っているところでございます。
　以上であります。
○佐賀新聞
　もう１点、原発絡みなんですけれども、先日、これも函館市が大間原発の建設に対して差し止めの訴訟を起こしたんですけれども、自治体がこういう形で提訴するということについての受けとめをお願いします。
○知事
　いや、もうそれはあり得ることといいますか、函館市は函館市としての市民を代表してそういう気持ちを裁判という手段に訴えられたんだろうと思いますので、それについて、いいですよねとか、それは変ですよねということではないだろうと思っています。今後の裁判の状況に注視をしていきたいと思っています。

>>原発関連　その２