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記者会見
古川前知事の記者会見の会見録や資料を掲載しています。動画もご覧いただけます。
 
※政治活動についての発言部分は、除いています。
※会見録は、わかりやすいように一部校正しています。

質疑応答:集団的自衛権関連 その2

○朝日新聞
 先ほど参議院の話の中でも憲法の話が出ましたけど、集団的自衛権について憲法解釈ですね、憲法について時代とともに解釈を変えていくということについてはどう考えているのか。憲法改正が必要だと考えている人もいるわけですけど。
○知事
 私、あまり優秀ではなかったですけど、法律を学んだ学徒として、憲法の変遷という言葉を学びました。小林直樹先生という先生は、基本的なお立場は、自衛隊は違憲だというお考えの持ち主だったんですけれども、あるときに、本を新しく変えられたときに、最初に日本国憲法ができたときには自衛のための戦力も持たないということを規定していたはずで、その意味では、自衛隊は違憲ではないかというご主張をされていたんですね。だけれども、その長い間かかっていろんな判例が出てきて、そして、いろんな憲法解釈というものが出てき、しかも、そのことを憲法の制定権者というのは国民でありますから、国民がそういう判断をした最高裁の判事などについても、それを変えるべきだということをせずに、一定の国民的な受け入れというものがなされている現状を思うと、それは憲法の内容が時代によって変わっていったんだということを認めざるを得ないというお話をされたという記憶があります。
 小林先生は、そのことをいいとか悪いとかおっしゃっていたのではありません。それは一人の憲法学者として、憲法の内容というものが時代によって変わるということをおっしゃっていたんだろうと思っております。だから、その意味でいくと、憲法を明文で改正するという作業とは別に、憲法の内容が国民生活の中に位置づけられればられるほど、時代によって内容が変わっていくということは私はあるだろうと思っています。
 私の思うところ、今回の集団的自衛権の話も確かに大きな話だと思うんですけれども、吉田茂元首相が日本国憲法ができたときの総理だと思いますけれども、そのときに、自衛のための戦力も憲法は予定していないということを答弁されているんですよね。それが当時の日本国政府の考え方だったんだろうと思うんです。それが10年後ぐらいには自衛のための最小限の戦力というのは憲法違反に当たらないというふうに変わっていっているんですね。だから、これらも解釈によって日本国憲法の内容が変わっていった一つの例だろうと思っているところでありまして、だから、何を言いたいかというと、憲法の内容がそのときに応じて変わっていくということは、否定するもしないも、そういったことが起きているということだと思います。
 ただ、それを今回は、法制懇だとか、いろんな場を通じて議論を起こし、国会で、あるいは政党の中で、与党の協議の中でそういった議論を起こしていって、どういうふうにするのかについて話をしていきましょうという場をつくろうということなので、私はそれはいいことだと思います。集団的自衛権についてどう考えるのかということについては、私はこの場では答えを持ち合わせておりませんけれども、そうやって今起きている事態に対処するために、現行憲法のもとで何ができるのか、あるいはできないのか、そうしたことについてしっかりと議論をすることが、憲法をいつの時代も生きたものであり続けるものにしていくための取り組みとしては、私は理解できると思っています。

>>集団的自衛権関連 その1

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