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こちら知事室です
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一年を振り返って

○佐賀新聞
 知事は今年1月に知事に就任されて丸1年たちましたけれども、この1年をざくっと統括してもらいながら、今年の漢字1文字といいますか、清水寺では「安保」の「安」か知りませんが、今年の佐賀を振り返るとしたら、漢字1文字で表現するとしたらどういう文字があてはまって、それに込めた思いみたいなのがありましたらお願いします。
○知事
 そうですね、本当にまさに清水寺から飛び下りるところから私の今年はスタートしたわけですけれども、1年たってみて、多くの県民の皆さん方といろんな対話があって、本当に皆さんさまざまなご意見をお持ちで、そうした中で、それを県政にいかに生かそうかということを考える1年だったかなと思いますし、余りにもスタートで鳥インフルエンザの対応に追われた、しかも県内の事情ですとか、県庁職員のことを把握する間もない段階で、みずから現場に行って、できる対応をするということ、それと、本当によかった面はいっぱいあったんですね、今年の佐賀県は。それこそ三重津の世界遺産の登録ですとか、ラムサールですとか、五郎丸君だとか、濱田真由さんだとか、いろいろいいことがいっぱいあって、その中で、やはり知事としてつらかったのががん対策の問題と交通事故対策ということで、それが私は改善の方向に必ずしも向かったといまだ思えていない状況で、私自身も50歳になって胃がんになって、それも公表させていただいて、やはり検診の必要性というのを身をもって説明させていただいたことになったんですけれども、そういった意味で、全般的に考えていくと、本当に命というか、そういうものの大切さということをいっぱい考えた1年だったなと思います。
 そして、佐賀県にはすばらしい地域資源ですとか、本当にすばらしい人材があって、そういった命というものをこれから本当に大切にしながら、花開かせていくということが大事なのかなと思った1年でした。
○佐賀新聞
 いろんな意味での「命」という部分が、1文字で仮にあらわすとしたら……。
○知事
 何かすごく手前味噌のような気もするんですけどね。ですけど、例えば、原発の再稼働の問題ですとか、オスプレイの佐賀空港配備ですとか、新幹線の問題だとか、諫干だとか、こういったものをみんな、もちろん命、私は安全第一と申し上げてきましたけれども、それは有明海再生の願いも含めていろんなところの命をしっかりともう一回よみがえらせるだとか、そういったことを第一義に考えてきたので、そういったことも含めて、これからも私の1年目がこういうことがあったということをしっかりと肝に銘じて、2年目に向かわなければいけないと思っています。
○佐賀新聞
 それと、実際知事になられて、佐賀に住まわれて1年経過したわけですけれども、これまで48年とか、外から見てきた佐賀県というのと、実際住んでみた佐賀県って、どういうところがイメージと違っていて、こういうところはやっぱりいいなとか、こういったところをもうちょっと伸ばすべきじゃないかとかいうのがありましたら、実際住んでみての感想を。
○知事
 私はやっぱり佐賀に対する憧れだったり、佐賀はすばらしいなって。自分が佐賀県人であることをとても誇りに思っていたので、実際住んでみて、本当に外から来たほぼ100%の人が、佐賀県はすばらしいと。すべてのものが自分の近くでおいしいものもあって、すばらしい人情味あふれる人々がそこに住んでいて、交通の便もいいし、海もあって、山もあってという、本当に私がいつも言う、ないものは都市型の市街地だけだという話でありまして、そういう佐賀だったと思って、佐賀に住んでいること自体が非常に私自身はうれしくて思っているんです。
 問題は、1つはやっぱり安定した職、しっかりある程度生活に安定感があれば、佐賀というところに住むことを生かせるんだけれども、そういう雇用の問題だとか、低所得の問題だとか、そういったところをしっかりと下支えをすることによって、もっと佐賀が生かされてくるのではないかということと合わせて、これはこれから来年1年もう一回しっかりやっていきたいと思うのは、やはり佐賀に住んでいる方々が若干佐賀人であることに誇りを持てなかったり、都市部で佐賀のものを見るとちょっと恥ずかしかったりとか、そういういろんな意見もあったので、おれは絶対そんなことはないぞということを、私が佐賀の外に住んでいた人間のほうが佐賀のすばらしさに気づいている。にもかかわらず、佐賀に住んでいる人間が中から内部崩壊的に、「佐賀は何もなか」とかそういう発信をやっていくということは非常に損をしていることだと思うので、いろいろ七賢人、八賢人の話だとか、いろんな話もしてきましたけれども、我々自身がもっと佐賀の先達たちのすばらしい偉業だとか、今、頑張っているみんなのことをよく知って、これは報道機関の皆さん方に協力いただいて、そうすることによって、連鎖反応が負ではなくて、豊かさに向かった連鎖反応が私は出てくるんではないのかなと思っています。それをしっかり来年はやっていきたいと思います。

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