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平成28年度当初予算案

○西日本新聞
 今回の予算は知事が就任されて初めて当初から組む本格的な予算かと思うんですけれども、知事の思いがどの程度反映されたか教えていただけませんか。
○知事
 去年のときは2割程度という話をしたような気がするんですけれども、大体半分ちょっとぐらいはいった気がします。何で、半分なんだよって言われる方もおられると思いますけれども、やはり県民とともに歩みたいと思う中で、先ほどの、例えば、何もなか佐賀、佐賀を誇りに思うというのも、今大分、県民が盛り上がってきている感じはするんですけれども、その県民のいろんなお考えとか、それから盛り上がりとか、そういったものに合わせながら政策って組んでいきたいなと思うところもあるもんですから、大体それでも自分なりに1年やってきた思いの中で、これは佐賀県のためによかろうと思うものについては網羅させていただいた、そんな感じです。
○佐賀新聞
 今の質問に関連してですけれども、今回の予算で就任1年目と異なる点があればご説明いただきたいというのが1点と、昨年6月の補正の際は、たしか会見の中で達成度合いについてまだ限りなく低いとおっしゃられて、今、半分程度とおっしゃいましたけれども、いわゆる今回の予算に関しては、達成度合いを満点を100点とすると50点程度とご自身で評価なさっているんでしょうか。
○知事
 点数ということではなくて、自分としていずれやりたいことというのは幾つかあって、まだそれをやる段階ではないのかなと思ったりしているんですね。私は佐賀県にはもっともっと多くの人たちがやってきて、もっと芽が出てくると信じているので、もう少し育った環境で打つ施策というのもあるもんですから。
 ただ、私は1年間、県民と寄り添ってやっていく中で、手応えというか、本当にすばらしい県民だし、生き生きとされてきているし、自発の芽というのについても賛同いただいて、地域、地域でいろんな方々が頑張っておられるので、このまま進めていく、そして、心の中に誇りが添加されるのであれば、これはいけるのではないかなと思っているので、今回、そういったところでチャレンジも含めながら予算を編成して、そして、そうは言っても、佐賀県は依存財源が非常に多いもんですから、無茶はできない。やっぱりきつめの財政計画を組みながら予算編成していかなければいけないので、その中でできる部分について編成したといった形です。
○朝日新聞
 今の質問にちょっと関連して、きつめの財政計画とおっしゃったかと思うんですけど、県債残高が今年も7,000億円突破しているかと思うんですけれども、その中で、子育てし大県だとか、人材創造だとかというところには力を入れていらっしゃって、そういうきつい財政の中で、どういう基準でお金をどこに重点配分されたのかという基準についてちょっと一言お伺いできますか。
○知事
 そうですね、今、そこそこ経済的には持ち直し基調ではあるので、本当に苦しいときに苦しいところで手を打つということは必要だと思うんですけれども、今の状況の中では、例えば、子育ての部分というのは、これから若い人たちの芽を出すというのは佐賀県についての命綱だと思うので、これは後手に回ってはいけないと思うんですね。ですから、今どうしても手を入れなければいけないところというのを重点的に入れたつもりですし、ある程度バッファ的に、本当に佐賀県が苦しい局面になったときに、経済対策なり財政政策なりできる余地は残しておきたいなという中で編成させていただきました。
○朝日新聞
 個別の事業になるんですけれども、先ほどの説明の中で、ハンセン病患者に寄り添って差別をなくすということで、希望の鐘の復元事業をされるということなんですけれども、これは知事が先日、熊本のほうに行かれたときに実際にごらんになって、何とか復元できないかというのがやっぱりきっかけとなって予算化されたものという理解でよろしいんでしょうか。
○知事
 まさにそのとおりでして、私はあそこに行く前は、その鐘のことも恥ずかしながら知らなくて、本当に一番心に刺さったのが、来る方が結構いいところに住んでいらっしゃるんですねとか言われるけれども、自分たちのこれまでの生きざまを知っておられるんだろうかという話も承って、それは我々、やはり佐賀県人も今まで非常に厳しいことをしてきたということについてもしっかり真摯に向かい合わなければいけないし、そのために何ができるだろうかと思ったときに、むしろこれからそういうことが起きてはいけないんだというための取り組みを何かしなければいけないと思う中で、希望の鐘ということをしっかり佐賀県の子供たちに知らせていきたいなと、その象徴にしたいなと思い立ったわけです。
 ですから、もしこれを議会がお認めいただけるんであれば、それを今度また熊本に持って行って、それを鳴らして、皆さん方といろんな話をして、それをまた佐賀県に持ち帰って、子供たちにまた教えてということをしっかりやって、ハンセン病に限らず、全ての偏見といったものをなくす、本当に人権意識をしっかり持った県にしていきたいなという一助にしたいと思っております。
○読売新聞
 予算の件で、地域再生の分野についてお伺いしたいんですけれども、知事はかねがね佐賀を元気にしたいということで、今回の予算の中でも、さがすき推進事業であるとか、さが未来スイッチ交付金などがそれに当たると思うんですけれども、一方で、人口が減って税収が減るというのは全国的な課題で、どの県もそのことについては同様の施策は打ってきていると思うんですけれども、その中で佐賀をPRするために、今後、今回の予算を踏まえてどのように具体的に佐賀を活性化するとか、すばらしいものにしていきたいのかというところを教えていただきたいんですけれども。
○知事
 私は自分が右肩上がりの時代に、私は昭和40年生まれじゃないですか。平成元年に社会人になって、就職するときはバブルだったし、社会人になってバブルが突然はじけた。その過程で何をやってきたかというと、ずっと東京偏重主義だったりとか、もちろん戦後の復興をずっと生きてきたので、さまざまなハード重視だったりとか、それから、公務員の世界でいうと国に従うとか、そういう世界で生きてきて、今、時代は変わって、こんなに地域創生ということで、むしろ地域が自分たちでまちづくりをしなければいけない。そして、それこそ右肩上がりのときにいなかった中国や韓国が台頭してきて、こんなにグローバルな時代になった。そういうふうにがらっと変わる中で、私は前から言っている佐賀県の人づくりや物づくりというものというのはすごく生きてくるし、アジアの中でも非常にグローバルな位置にいるし、有田焼の歴史もそうだし、江戸時代に戻りつつある気もするんですね。江戸時代というのは、もちろん幕府があったけれども、それぞれの各藩体制があって、地域が競ってきた時代ですよね。今も、各県が競って地域再生をやっているわけですよ。そうすると、私は佐賀県は一度成功体験もあるし、しっかりとみんなでそれを考えながら、もう一回前を向いて走り出せばいけると思っている。その中で、特に大事なのが誇りの部分だし、子供の部分。佐賀県は、毎度言いますけれども、沖縄県、滋賀県に次いで3番目に子供の多い県なので、その子供たちがいかに佐賀県を誇りに思うのか、そして、しっかりと育てていくのか、そして、いずれ佐賀県に起業しに帰ってくるのかとか、そういうことをぜひ考えていただきたいなと思うので、例のピロリ菌の事業も本当にこんなにも君たちは大事なんだよとメッセージを一生懸命訴えたいなと。そういうことをずっとやっていくことによって、よその県とはまた差別化もされていくのではないのかなと思っています。
○読売新聞
 子供の話が出たので、1点追加で。子供の件でいうと、実際、出生率かとも全国平均に比べて高いんですけれども、佐賀の場合は高校生が卒業した後に就職口とか大学の受け皿がないということで他県に出ていくという構造的な課題がありますけれども、その辺については今回の予算を踏まえてどのような解決というか、その循環をどうにかして変えるような考えを持たれていますでしょうか。
○知事
 佐賀県の一番の流出県は福岡県ですけれども、福岡県には行かないでくれって私は言いたいんですよね。ここから通ってくれよって、福岡に行くのであればね。こんなにすばらしいところはないので。逆に言えば、流入県も福岡県が一番多いので、そこをもっと促進していきたいなって、一つの鍵だと思っているんですね。ですから、そのあたりをやっていきたいなと。
 それで、私もう1つ、1年住んで気づいたことは、前から関西でいえば佐賀県は滋賀県だし、関東圏でいえば神奈川県だと思うんですけれども、そこに比べて民間投資が少ないんですよね。ですから、こんなにいい場所であってすばらしい地域で都市圏にも近くて九州のへそにあるのに、もっと民間投資を呼び込んでもいいんじゃないのかなと思うんですね。それに関係する施策をこれからしっかりやっていかないと。そしてこの屋上から見ていただくと、佐賀平野はすごく広がって、筑紫平野。こういったところがもっともっと私はこれからの時代輝く、発展する基盤はしっかりあると思うので、そして今はグローバルの時代なので、いろんな方々に佐賀を知っていただいて、投資もいただいて育てていくというようなことを考えたいと思っています。

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