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有明海再生関連その2

○NHK
 諫干の問題に戻るんですけれども、先ほどの答弁の確認なんですが、そもそも基金の中でポンプの増設について検討していきたいという農水省からの案に対してはいかがなものかとおっしゃっていたのは、佐賀県としては、それ以外の、それを前提としない形でポンプの増設は求めていきたい。しかし、国としては和解の基金の中でやっていくと言っているので、協議の中ですり合わせをして、どこかで一致点を見いだしていきたいということですか。
○知事
 まず漁業者の皆さん方に我々は寄り添おうと思っているので、漁業者の皆さん方がどうお考えになるかということがまず第一義にあると思います。そして、私は先ほど申し上げたように、ポンプについて農水省さんが言及をされたことについては、私が評価するというのも立場でもないのかもしれませんが、しっかり聞く耳を持っていただいたという意味では、ありがたいなというふうに思います。ただ、100億円のうちでという話が、素直にポンプの必要性を国で考えると言っていただいたほうが、我々にとってみると素直に聞ける話かなとは思っているわけであります。
○NHK
 11月の議会でも、知事、排水門の大量排水について、国や長崎県と協議をしていきたいと。ポンプの増設についてもしっかり協議していきたいというふうにおっしゃったと思いますが、その後の進捗というのは、先ほどとちょっと一部重なると思いますけれども、具体的に何か進捗があって、今後どういうふうにしていきたいというふうに思っていらっしゃるんでしょうか。
○知事
 これは事務方のほうにも指示して、今、国と長崎県で協議を始めたところであります。ポンプについては、農水省さんから一つの提案がなされたと、きのう聞いたので、これからまた調整がなされていくんだろうと思います。
 小まめな排水門、これも前に申し上げたように、ルール化と言ったのは、これまで我々は国や長崎県にずっと小まめな排水をお願いしてきて、急に今回の800万トンが出てきたので、ちょっと、えっ、というところがあったからであり、ルール化することが本意ではない。お互いがいろんなやり方で相手のことを考えながらやっていくことだと思うんですよ。ですから、防災とかのためにどうしても排水しなければいけないという事情もよくわかるので、おのずとお互いに対する意識、思いやりがなされればいいなと思っていることなんですね。
 先ほど言ったように、新しい仕掛け、土日や夜間も教えてくれるとか、これは国と、そして、それを実施していただける長崎県には感謝しなければいけないと思います。お互いエールの送り合いというか、こういった錯綜した事案については必要なのではないのかなと思いますので、これからいい形で話し合いができるような環境になるように私も提案していきたいと思います。
○読売新聞
 今、開門に対する姿勢を改めて確認したいんですけれども、先ほどお答えの中で、開門調査の実施は厳しい状況になっているのではないかという認識を示されましたけれども、知事のこれまでの姿勢も含めて、事実上、開門は旗をおろさないと言いながらも、あきらめているのではないかというような印象も受けます。その点、改めて知事の認識をお聞かせいただけますか。
○知事
 僕はあきらめているわけでは決してなくて、私は今でも確定判決に従ってもらいたい、開門調査をすることによって豊かな有明海を取り戻してもらいたい。きれいな水が、フレッシュな水が有明海になって、本来、そういう人工物によって遮蔽するようなことというのはどうかなという思いは強くあるわけです。その訴えというものについての思いはあるものの、これだけ今、膠着した状況の中で、有明海を再生したいということが第一の目的だということも片や忘れてはいけないと思いますね。ですから、もちろん開門することが必要なんだという訴えはしつつも、片や、昨年の4月に、国があそこまではっきり開門しないと、かたくなに話をしています。ですから、そこをどうかという議論をしながらも、そうやっているうちに有明海の海況が悪化していくということになってはいけないので、それに対してしっかり手を入れておくことも現実的にやっていかなければいけない。ここにこの問題の難しさがある。だから、理想的にやらなければいけない、これを訴えなければいけない、本来あるべき姿があるはずだということと、そうは言いながらも、今の海を取り戻さなければいけないという作戦を同時遂行しなければいけないところについてのご理解をいただきたいと思います。

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