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平成30年度 当初予算その1

○佐賀新聞
 当初予算関連で幾つかご質問させていただきます。
 まず、今回、知事の1期目の任期最終年の予算ということで組まれていますけれども、全体を俯瞰してみて自己評価をお願いいたします。できれば点数までつけていただくと。
○知事
 今年で任期があと1年ということ。そして、この計画の最終年を迎えるということでありますので、しっかりと成果が出るような形で事業立てを考えた部分と、先ほどから、今発射台という話もさせていただきましたけれども、これから50年、100年を見据えて、佐賀という地域がアジアの中でのハブになるような形でどういう展開をしていけばいいのかなという中長期的な構想の中で予算立てをさせていただきました。あくまで予算なので、それがどのような形で結実していくのかで、後世の評価も含めて点数というのはつけられるものだと思いますけれども、私としては、発射台の骨格とすると一定の満足をさせていただいているところです。
○佐賀新聞
 あと、就任して今年4年目に入られるわけですけれども、総合計画も進捗していく中で、ご自分として当初からの思いは今回の予算で一定レベルで実現できるのかどうか、そのあたりの感触をお願いいたします。
○知事
 今基本的にはさまざまな数値ですね。もちろん景気自体も緩やかに回復基調だという話もありますし、例えば、空港や港湾、そして入り込み、それから移入の話とか、数字的にはプラスの方向に向いています。そして今若い人や、女性の皆さん方が新たな付加価値の創出に向かっていろんなところで元気を出しておられるなと思うので、いい流れが来ているのかなと思いますが、ただ、油断してならないのは、こういう流れというのは1つ逆のベクトルを向くと、全てが今度は悪い方向に向くということもあるので、常に県政として風を送り続けると。大事なのは、県は当事者であるべき部分と風を送る部分というのは別なので、ついつい県が主役になってみずからやってしまいがちなところがあるんですけれども、私は佐賀県民と、そして佐賀に住む事業者たちの力を信じているので、そこにどうやって風を送りながらこの加速化された動きをとめないのかというところが大事なんだろうと思っています。
 そうした中で、この4年目もしっかりと県政の風を送るというところに配慮して、皆さんが主役になって前に向けるような予算立てをさせていただいたと思っています。
○佐賀新聞
 その中で、今回の予算の柱というか、メインとするテーマとして「さが佐賀の誇りと志の醸成」というのを掲げられていますけれども、知事の中で、これを掲げられる問題意識というのはどのようなところにあるんですか。
○知事
 まず、さまざまな佐賀をこれから浮かび上がらせる大きな力は交流だと思っています。人と人が行き交うようなところに、もちろん観光交流という直接なところもありますけれども、例えば、産業をするにしても、何をやるにしても、よその人から見た目、そしてアドバイスだったり、そういったところをしっかり意識しながら、佐賀の人たちが自分たちの力で、場合によっては移住者も入れて前に進んでいくところがどうしても必要だというふうに思っていますので。
○佐賀新聞
 要は、知事がこのテーマを掲げられた問題意識というのがどこにあるのかわからない。現状として佐賀の出てくる問題意識として何かがあった上でそのテーマを掲げられていると思うので。
○知事
 交流をするというのはとても大事なことなんです。そして、それが世界に誇れるように、世界の皆さん方と交流をしていくというところがポイントだと思うんです。私が着任したときに思ったのが、どうしても、何もなかとか、特に自分たちがすばらしいものとわかった人であってさえ謙遜するところがありました。世界基準的に考えると、ちゃんと自己主張をしないと尊敬されない地域になってしまう。こんなにすばらしい地域なのに残念だなというのがやっぱり原点でもあるし、みずからの地域を誇れない、やっぱりだめだよね、やってもだめさって、何かさっきの後ろ向きのベクトルがある地域というのは、なかなかいい成果を得られなかった体験もあったので、私が知事をやらせていただいた原点でもあるんですけれども、佐賀が本来の佐賀としての魅力や特性を発揮するためにも、どうしても佐賀が飛躍する発射台として、この誇りという部分というものがなくてはならないものであったわけです。これ私の感覚かもしれませんけれども、どーんと増えたわけではないけれども、確実に、あっ、何かやっぱり佐賀は明るいねとか、佐賀誇りに思うねという人たちがぱらぱら増えてきたのかなという気はいたします。これはぜひ皆さん方の判断にお任せしたいと思いますけれども、そういった流れというのをこれから大事にしていくと。全てのベースにというのが今回の予算です。
○佐賀新聞
 最後に、知事は現場の福祉関係者の人とかと話をして、いろんな施策を今回打っていらっしゃると思うんですが、それでもまだ先ほど届いてないものがあるというふうにおっしゃっていたかと思うんですけど、それよりも、この誇りの事業みたいなものが優先される理由というか、そのあたりというのはどのように捉えればいいのでしょうか。
○知事
 ちょっと意味が。
○佐賀新聞
 要は、やらなければならない事業というのは多分いっぱいあるというふうにご認識されていると思うんですけれども、それもある中で、今回、維新博なりなんなり、要は地域を誇るという事業をやられる理由というのは、どちらかというと、そういう福祉とかそっちのほうが優先されるべきなんじゃないのかなというふうにちょっと感じたりするんですけれども、それよりもそちらの誇りみたいなものを醸成することが大事だというところには、どういうところが知事の思いの中にあられるのかというところなんです。
○知事
 知事をやらせていただいて改めて感じるところなんですけれども、全てのことを満足させるというのはとても難しい仕事だと思うんです。よくコンクリートと人の問題なんていうのが議論されたりした時代もありましたけれども、やらなければいけないことが幾つもあって、特に福祉に対応しようとすると、とんでもない予算が必要です。もちろん、できる限り多くの皆さん方に行政の公的な支援というものが行き届くような方向で努力をしたいとは思うんですけれども。全ての分野に光が当たっていく予算構成をするという中で、この佐賀という土地だから、佐賀に生まれたのだからという部分の、今まで本来享受すべき誇りの部分が私はどうだったのかなと思っています。
 そして、ちょうどこの明治維新150年が来た。もう鹿児島とか、きのうは高知の人も佐賀に来てもらっていて意見交換しましたけど、やっぱり自分たちの地域に対する思いとか誇りが並々ならぬものがあるわけですよね。全く遜色ない、むしろそれ以上に佐賀というのは誇れるものがある地域ですよね。例えば、きのうのビジネスの会でも申し上げたんですけれども、今、大河ドラマやっているじゃないですか。反射炉は鹿児島だという雰囲気ですよね。西洋近代化の祖は鹿児島にあったんだ、そこに斉彬様がいたんだという構成なんですけれども、あの斉彬さんが「西洋人も人なり、佐賀人も人なり」と、鹿児島の人に向かって、佐賀人だって人間なんだからあんただって反射炉つくれるやろうと言ったというぐらい佐賀はすごかったことが、全く喧伝されていないということ一つをとってみても、我々の力不足でもあるんだろうけれども、そういったところをまず埋めていきたい。佐賀が本来の発射台というところの分をつくっていくというのは、すごく投資効率のいいことではないのかなと。これ別の県が、例えば鳥取藩とか、八幡藩だとか、宇和島さんとか、あそこも頑張ったんだけれども、そこがやる以上に佐賀藩というのは、やったことの成果がすぽっと落ちるというところがあるので、私は今回の博覧会を、みんながいろんなことを考えるきっかけとして、まだこれからスタートですけれども、やってよかったと言っていただけるように我々も頑張らなければいけないと思っています。

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