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新幹線西九州(長崎)ルート関連

○NBC
 概算要求段階ではアセスの予算が見送られましたが、それについて改めて受けとめをお願いいたします。
○知事
 私が情報収集している限りでは、それこそ年内いろんな可能性も含めて、柔軟に対応するとおっしゃられていたので、それだけをもって何かコメントする状況じゃないかなと、予断を許さない状況なのだろうというふうに思います。
○記者
 4者協議を進めてくださいというような話でしたけど、それは佐賀県も含めてということのようですが、ここら辺の受けとめはいかがでしょうか。
○知事
 それは、前から話していた、例のスライドがありますか。
 基本的に我々は、前からいろんな新幹線整備について、特に新鳥栖・武雄温泉間につきましてはいろんな議論があるところですよね。その中で、今リレー方式というふうなことで、6者合意で、フリーゲージが間に合わないからということで合議されたこの6者合意が平成28年にありました。とりあえずこれで暫定開業するということになっております。もともと平成4年に地元合意をして、そもそもスーパー特急でつないでいくということでした。ですので、これも当時は在来線を通っていくことになります。そうこうしているうちに、国のほうがフリーゲージトレインという話がありましたので、それでもよかろうということで、佐賀県もこれに合意して、在来線を通って行くんだなということでこれも合意したわけですね。
 ですから、いずれにしても佐賀県はこれについては合意しているわけです。ですから、もしスーパー特急で武雄乗り換えを回避したいと言うなら、我々はこれについては合意しているわけですから、何ら異議は挟まないわけです。フリーゲージを待つということについても、もともとフリーゲージでやるということでありましたから、それについても我々は意見を挟む状況にはないわけでありますから、そして、このリレー方式でとりあえず状況を見守るという判断も我々としては合意しております。
 これについては、我々がいろんな皆さん方と協議しながら、かんかんがくがく議論しながら折り合ってきた。九州全体の発展のために、そして佐賀県として今の制度の中でできることについて合意をしてきたわけですけれども、ちなみに、この右に並んでいる2つについては何らそういった議論を我々はしたことがない。全くゼロからの問題なのでありまして、もしこっちのことについて議論をするということであれば、ゼロからしっかりと我々県も、そして県民も、そして県議会も議論する必要があって、県の中で意見交換をしっかりした上で関係者と交渉していくというプロセスが当然こっちでやってきたように、この2つに関しても必要だと思います。
 ですので、我々からすると、全体としていろんな議論をしていくということについては、もうずっとかねてから申し上げているようにやぶさかではないんですけれども、決め打ちでフルという、決め打ちで、さまざまな選択肢がある中で、そして、それを前提としたような協議というのは、我々としてはあり得ないというふうに申し上げているわけです。だからそういった協議にのせていただくわけには、その前提として、ここだけって。それはいつも申し上げているように、整備新幹線というのは地元の意思というものがとても大きいからです。ですから、これまでも長崎県とも向かい合ってきました。ですから、最近、長崎県さんから、一部の政治家からいろんな揶揄するような言葉があるにとどまらず、さまざまな工作が佐賀県内のいろんな方々になされているということに関して、私は大変これは失礼なことではないかと思っています。
 そして、そういったことに関して、本当に困ったもんだと言われる県民の方もおられますので、もう少し隣人に対する、これまで、そして我々はずっといろんなことに対して協議申し上げてきたわけですから、そういったことに対する配慮というか、佐賀県民の気持ちということを、そして、佐賀県としても真摯に向かい合ってきたのでということをお考えいただきたいなというふうに思います。
○記者
 その工作というのはどういったことが行われているんですか。工作、佐賀県内の方々に。
○知事
 佐賀県のいろんな団体のリーダーに迫ってくるというか、それはつぶさには申し上げられませんけれども、ということを多く聞いております。
○記者
 今の知事のお考えを聞いていると、9月議会でどのぐらい新幹線が議論されるのかとか、そういったのを1回見守ってから4者協議のほうに出ていくかというのを考えたいということでしょうか。
○知事
 ですから、私は議論にのらないと言っているわけではなくて、しっかりとその議論をする上での手順というか、いろんな考え方があるんじゃないかと思うんです。私は、フル新幹線というのは佐賀県に対して非常に今課題が多いと思います。ただ、これからいろんな幅広いことに関しまして議論をしていくということに対しては、避けているわけではないので、そういう姿勢でこの9月県議会に向き合いたいと思いますし、その中で、議員の皆さん方がどういうお考えなのかということの意見交換をなされると思いますので、いずれにしても、年内に何か決着をつけようとか、そういうふうな決め打ちのような形での工作とか、そういったことというのは本当にやめていただきたいなと思います。
○記者
 今、知事の発言の中で、決め打ちというのはあり得ないと。きのう与党PTの中では、フル新幹線、フル複線だということが報告されているわけなんですけれども、となると、その時点で既に決め打ちということになってしまうのではないか。すなわち、議論が進まないというか、そのフルというのを取り消すというか、方向を改めないと知事としては議論にのれないという理解でよろしいんでしょうか。
○知事
 私も与党PTと、今度、国が4者協議でやるのかわかりませんけれども、そこの関係もよくわからない。私ももともと申し上げているように、PTというのはもともと手を挙げている人たちで、新幹線をやりたい人たちの中でどういうふうに調整していくのかという会なのかなと私は認識していたので、我々は少なくとも新鳥栖-武雄温泉間について、フル規格に手を挙げたこともないし、手を挙げてもいないので、そこで扱われているということも不思議な感じがするんですけれども、いずれ、国がその調整をするということの意味というのもしっかり聞いてみたいなというふうに思いますし、我々はこれまで与党PTに3回出席して、佐賀県としての主張はさせていただきました。それに対して、それをどう考えたのかということについてのお答えをいただいておりません。ミニ新幹線の話はなかったよねというのが書いてあったような気がするんですけれども、我々が主張してきたことに対して、それに対しての受けとめだとか、例えば、フリーゲージトレインというのは国ができないというふうに言ったわけですけれども、それについて、それがどうしてなのかという総括的な話というのはまだ聞いたこともないので、ますますこれ手順がおかしいんじゃないのかなと、真摯に対応して、事実関係に基づいてやっていくということが大事だと思いますし、そして、長崎県知事がよく会ってくれないとか、断るとかいう話が出ていましたけど、もともと長崎県知事との間でこれは事務的な整理をするという話になったので、そういうふうに、じゃ事務的にいろんな問題点、課題を整理してねという話をしておって、断ったという話も、そういうふうな話になったから、うちの事務が断ったわけで、そんな話じゃないよねと。だから、私はよく知らないんですけど。だから、そういったこともあるし、もし仮に中村知事が私と会うというなら、私に直接連絡をくれればいい、ただそのときは、今まではフルの意義とフルをお願いしますということしかなかった。やっぱりトップ同士が会うときには、今回はこういう内容で新しい提案をしますからということであれば、例えばね、会うんだけれども、時間をとって会ってお願い、時間をとってお願いということであれば、本当にトップ同士が会うという意味も、会うことは全く私もずっと協議はいいしと申し上げているので、その真意が何でわかってくれんのかなと。
○記者
 要するに、知事が言いたいことは、仕切り直しをするという議論であればやってもいいということじゃないですか。例えば、平成4年に実質的な長崎ルートの話がスタートして、スーパー特急でスタートして、それから、フリーゲージトレインになって、一貫して在来線活用じゃないですか。
○知事
 そうです。
○記者
 だから、フルになると次元が違うので、そうするのであれば何らか仕切り直しが必要じゃないか。例えば、新しいスキームを考えるとかですね。だから、その話をしますから乗ってくださいよということであれば乗るということですか。
○知事
 私は今のフルに乗るということ自体が、今、フルだけと決まっているわけですから、そうすると、佐賀県が同意したと思われるというのは非常に問題だと思っています。そうすると、やはりこれまでいろんな国と地方との関係ってあるんですけれども、地方が一旦オーケーしたものに対して、後からいろんな議論がなされることは間々ありますけれども、今回、我々は一度も合意していない。これまで、今お話を受けたように、ずっと在来線活用型でということで了解をした。それは長崎県さんの思いも踏まえてということなので、一旦そこを了解したという流れになると、もうそうした形で次から次へと来て、あとは負担金の請求書が来るという形になってしまうので、これはどうしても避けなければいけないと思いますし、私は特に、県財政ということはとても大事だと思っています。いろんなところでいろんなことをやってもらいたいと求めている県民がある中で、それにできる限り応えていきたいと思います。そして、国スポというのを今ターゲットにしているので、今非常に財政的には何とか頑張って健全なところを維持しているが、これから悪化していきます。そんなに悪化しないところでとめて、何とか未来の佐賀県の子供たちにもっともっと明るい佐賀県を準備しておきたいなと思う中で、この問題で常に負担金で毎年拘束されるというのが、財政計画からみると、もう火を見るよりも明らかなので、ましてや在来線はとても大事なところで、例えば、佐賀駅から新鳥栖駅まで12分ですよ。渋谷-品川間、しかも、新鳥栖はもう大阪とつながっているんです。
 そういういろんなことを議論しながら、じゃ、どうすればいいのかということを議論するということになると、少なくともそんな短期間で決まるような話じゃないというのが私の認識です。
○記者
 新幹線がフルになった場合の負担の重さというのは、知事、重々、よく言われていることですけれども、例えば、きょうみたいな災害のときとかそうですけれども、災害に強いとか、フル規格のメリットについての評価というのは知事はどう考えていらっしゃいますか。
○知事
 佐賀県にとってのメリット。どうでしょうね。少なくとも、私は今の課題がとても大きいと思っているので、小さいことはいろいろあるのかもしれません。小さいというか、課題の大きさを意識してしまうと、それを何か口にする気持ちになかなかなれない。
○記者
 メリットに対して、デメリットが大き過ぎるという評価ということになりますかね。
○知事
 そうですね。特に、在来線がどうなっていくのか、これもいろんなところの研究を我々はしているので、これからどういう流れになっていくのか。今のJR九州の経営の方向性も含めてですね。
 それから、佐賀県をこれから運営していく中で、佐賀県って非常に新しい独自の世界に誇れるものをつくるために、いろんな種をまいていきたいなと思っていて、あまり経常的な経費に激しく取られるというのは非常に抵抗があるということと、ルートの問題もそうなんです。じゃ、フルフルと言って、県内で、もちろんフルがいいと言う方もおられますよ、そこだけつながないのは何かどうか。つないであげればいいじゃないかという方も私も聞いています。ただ、その方も、やっぱり山を通す。貨物をうちでという方がおったりとか、やっぱり佐賀駅だという方もおられれば、佐賀空港をむしろ、これからハブ空港にするためにも、南に来るべきじゃないかという方もおられます。
 そんな状況の中で、これを前に進めることが佐賀県民にとって幸せな未来が待っているこれ、大変県内で割れて、いろんな議論があります。それで地域振興の問題もあります。私はいつも言いますけど、唐津線や筑肥線をもっと高速化するとか、ICカードを佐賀駅から武雄、佐世保まで入れていくとか、複線化をどうしても山口から武雄間も、何か反故にされましたけれどもやりたいとか、いろんな、あと、ダイヤをもうちょっとしっかりと地元の子供たちのために設定してあげたいとか、そういういろんな思いがありますけれども、そんなことを全部トータルで考えたときに、とても今の環境の中で将来に責任を持つ知事の立場として、安易にここで話に乗るというふうには思えない。
 そして、それこそどうなんでしょうか、こういう環境下で、例えば、国防とかいうところであれば、ある程度国が責任を持ってというところがあって、我々としてさまざまなチェックをしながらも協力しなければいけないこともあるんだと思うんだけれども、この地域振興的な、しかも、自分たちの多額の負担を伴うものに対して、仕事の進め方としてどうなのかなというふうに私は思いますけれども。
 私も県内、いろんな方々から声をかけられたり、自分から意見交換しますけれども、もう要らんよと言う方がかなり多いというのが実感であります。

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