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新型コロナウイルス感染症に対する佐賀県の対応(経過報告)

 皆さんおはようございます。
 まず新型コロナウイルス対策でございますけれども、本当に今県民の皆さん方それぞれの立場で苦しい状況だと思います。そして、お一人お一人がそれぞれの立場で頑張っておられると思います。そうした県民の皆様方の様々な取組に心から感謝申し上げたいと思います。
 そして、市町の皆さん方もそうですし、医療従事者、保育所、保健所、そして、放課後児童クラブなどなど、こういう厳しい中で社会を支えていただいている全ての皆さん方にも感謝したいと思います。これからが正念場だと思っています。こういう皆さんがそれぞれ制約を受けて苦しい中で慈しみ合う佐賀県でありたいと思いますし、そうしたことがこのコロナウイルスのトンネルを抜けた後の佐賀県をつくっていくものだと信じて皆さんとともに頑張っていきたいと思います。
 それでは、まず今日の発表事項についてでございますが、新型コロナウイルス感染症に対する佐賀県の対応について、改めて経過報告をさせていただきたいと思います。
 これは皆さん方、報道などテレビなどでもご案内のとおり世界に蔓延して、国内でも感染者が急増している状況だということです。なかなか日本全国という意味では、都市部を中心にクラスター、それから、最近は院内感染といったものも発生しておりまして、特に課題は感染経路が特定できない感染者が増えているということであるので、それ自体を支えている社会インフラ的なものについても大分今侵食が起きている状況かなと思います。特に7都府県に緊急事態宣言が出されて、その他の地域でもそうした宣言を出されているところもあると認識しています。
 特に九州・沖縄の状況を見ていただきますと、これから注意すべきことは、各都道府県が外からの流入に対するチェックをしっかりしていくことと、やはりこの緊急事態宣言を出された福岡県にどれだけ外から入り込みがあるのかというところが要警戒ポイントだと認識しています。それは昨日、福岡県の小川知事にも私が電話で直接お伝えしたところです。
 そして、佐賀県はどうだったのかということですけれども、我々は先手先手で取り組んできたと思っております。特に県内発生前から情報連絡室を設置して、1例目のPCRを検査することになったところで対策本部、準備体制に移行しまして、様々な協議をしてまいりました。そして、1例目、約一月前になりますけれども、大学生の事案がありましたけれども、そのときに即座に私トップの対策本部を設置しました。今思えば最初の事案のときに5人で旅行されて、そのほか23人の関係者がおったときに、深夜までかけて一人一人を追いきったということも、もしあれが追いきれていなかったら、県内の中でさらに感染というものもあった可能性もあるわけだから、1発目というのは初動としては囲い込みが1発目でできたことは大きいのかなと思っています。その後も一つ一つの事例、今まで13事例ありましたが、それぞれに対応して全て私も全部一緒にその一つ一つの関係者の追い込みということについて参画して、会議を繰り返して頑張って追及して、追ってまいりました。そういったことで、それぞれ感染元の推定、そして、濃厚接触者の特定ができて、関係者に行動自粛要請を行うなどして、徹底して封じ込めようという努力をしてまいりました。今まではいろんな努力で何とか一つ一つ丹念にやれましたけれども、これがこれからの正念場で数が増えてくるとどこまでやれるのかというところに不安を感じざるを得ません。という状況が今です。
 これから起きる最悪のシナリオといったものも想定しながら、プロジェクトMとプロジェクトEをあらかじめ備えておこうということで、ベッド体制の強化、それから、関係者のネットワーク化のプロジェクトMだとか、もうオンライン教育というものにこれからできるだけ早く、全ての家庭の中でも逆に発展的な教育ができるようなプログラムを開発しようというプロジェクトEというものも発足させております。
 これまでの県内13例ですけれども、先ほど申し上げたように一つ一つですね、この3月13日というのが、3月31日以降に起きることよりも、大分間が空いております。18日間空いておりますけれども、この1つ目の対応というのが我々に大きなことを学ばせてくれたし、これをきっかけに様々な対応が取られたということも大きかったと思います。
 そして、3月31日に2件目、それから、1、0、2、1、2、0、3、0、1、0、1と、そして、0、0と今来ております。
 我々はコロナウイルスを封じ込めているなんて当然思っていません。この見出しで勘違いされる方が多いですけれども、我々が封じ込めているというのは、一件一件についての事例に、その後のフォローアップを封じ込めているという趣旨ですので、ぜひ報道機関の皆さん方も分かっていただきたいんですが。例えば、この事例でありますと、Aが感染しますと、濃厚接触者をしっかりと追いきって、もしこれ、BさんとCさんが陽性になりますと、この行動経過をさらに追っていって、全てがマイナスになるまで、陰性になるまで潰していこうというのが我々の作戦です。
 そういったことを全てにおいて今までやってきたということなんですけれども、なかなか本当に丹念な作業が必要なので、ここまで数が、事例が、件数が多くなると追い切れないので、こういったことがどこまでやっていけるのか、非常に今不安に感じているということです。
 そして、プロジェクトMについて改めて申し上げますけれども、我々はもともと24床が感染症指定医療機関ということでベッドを用意していたわけですけれども、現在は13例あって、1人退院されたから13引く1の12人が今、ベッドにおられるという状況です。これから増えていくことは想定しなければいけないので、佐大の協力、それから追加可能病床などをしっかり調整して、50床にめど──この50床にめどというのは、今急に50出てきても対応できるということです。今かっちりベッドになっている、機器も全て備わったものという意味ではないんだけれども、おきてすぐに50ができるというところのめどが立ったということですが、これからはさらに、これトリアージをしていかなければいけないと思っています。重症の程度に応じて対応が変わってまいります。呼吸器だったり、アビガンだったり、いろんな投与があったりとか、そういったところの対処療法にも違いがあるので、数が増えたときには徐々にトリアージをしていくという形が必要なので、今この休眠病棟を活用したこちらの軽いチームというものも設けながら、徐々に入院先、転院先というものを調整していきたいと思っております。
 プロジェクトEについては、ご案内のとおり、これまでも説明しましたけれども、佐賀県は全国に先駆けて高校生1人1台、今もう実現していますので、それを利用してオンライン授業ができるような形で、遠隔教育の展開も今から目指していこうということです。いわゆるタブレットとの親和性というのは、大分先生も慣れてきておりますので、あとはいかにオンラインとして有効な授業がそこで保てるかどうか、できれば双方向でお互い様々な意見交換ができる形での授業が展開できれば、さらに時代の先をいけるんではないのかなとも考えながら、今からコンテンツなども含めた試行錯誤をやっていきたいと思います。
 本日は校内での検証ということで、致遠館高校の2年6組やったかな、クラスの皆さん方にも協力いただきながら、4時半から実施して、18日には学校と自宅をいよいよ結んで検証してみたいと思っています。それの検証結果で、これを高校全体に、横展開できるかどうかといったところをやっていきたいと思います。
 こういった危機のときにもしっかりと教育ができるようなチャレンジもしていきたいと思います。
 ということ、そして、様々な対策を進めています。ウイルス検査の体制整備も行って、できる限り多くの事例をチェックできるような体制、それから、感染防止・相談体制の整備ということで、様々な資機材の整備支援などなども対応できるようにしておりますし、外国語対応の専用ダイヤルの設置、それから、企業の休業等による影響、これは非常に大きなものがありますので、個人向け緊急セーフティネット貸付、それから事業活動・就職活動の縮小への対応ということで、このような、この後説明します利子補給の話ですとか、Web合同企業説明会、そして観光需要緊急対策といったこと、それぞれについて必要な対応を講じていきたいと思います。
 特に、今本当に多くの事業者の皆様方がお困りになっております。7都府県の事業者が大分クローズアップされておりますけれども、やっぱり佐賀県の県民の皆さん方は非常に協力していただいている方が多いということもあって、あまり外を出歩かれていないという状況の中で、これは事業者の立場からしてみると非常に厳しい状況ということになるわけですけれども、佐賀県としては資金繰りのほうでも新コロナウイルス感染症資金繰り対策資金ということで、運転資金貸付利率年1.3%を県が3年間は利子全額を補給するという特徴的な制度を入れています。保証料率は県が全額負担です。こういったことで様々な経営環境の悪化に対応していただきたい。それから、借換えにも柔軟に対応しますので、ぜひご活用いただきたいと思いますし、現在も大分、今人気があるようでありまして、ご活用いただきたいと思います。
 それから、雇用調整助成金ですけれども、労働者が一時休業等を行う、雇用を維持するためにした場合に、最大で9割程度助成されるという制度でありますので、こちらも大分人気があるようですけれども、できる限り簡略化して、できる限り早目に交付ができるような形で、今全力で取り組んでおりますので、こういったことに関して、さらに国のほうの制度が200万円、100万円の話がありますけれども、まだ制度設計がよく分からないようですけれども、今後そういったところについても情報提供させていただきたいと思います。
 最後に改めてお願いです。皆さん一人一人の心がけと行動が重要です。佐賀県が今までのように一つ一つ丹念に追っていくやり方が維持できるためにも、1つは、この3密のこの部分、ここを発生させない。それから、もううちは13件全てが県外型の持ち込み型だということがほぼ推定されています。首都圏、関西、それから福岡、こういったところにはできる限り行かないでいただきたいと思います。そして、やむなく行く場合は最大限の警戒をしていただきたいと思いますし、もし仮にちょっと熱が出てきた感じがする、咳がする、臭いがしない、味がしない、そういう現象が起きた場合にはすぐに自ら自宅で部屋を分けるとか、そういう自分が行うことがとても助かります。誰でも陽性になる可能性があります。ただ、陽性になったときに周りに感染しない体制が取れていたということが我々にとってみると非常に大きい。そして、県民の皆さん方に感染させない。感染防止の観点からとても大きいので、ここ、感染の疑いある場合の皆さん方の最初の処置ということ、これぜひよろしくお願いしたいと思います。
 それから、さらに感染された方に心ない声は絶対にしないでいただきたいということです。佐賀県は特にコミュニティの進んだところです。我々の出した情報で特定されやすいという面があると思います。そこを責めるのではなくて、ぜひ慰める。そういった寛容な気持ちも大事だと思いますし、それでいじめなどはもってのほかでありますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 それから、今この社会を支えているのは、医療関係者、そしてそのご家族というものが非常に大きいです。そういう関係だからといって、そこに対して何かをするということは厳に慎んでいただきたいと心から申し上げたいと思います。
 症状が疑われる場合やご不安なことがありましたら、ためらわずにご相談いただきたいと思います。こちらのほうに5つの事務所の連絡先が書いてありますので、ぜひよろしくお願いします。
 そして、いわゆる一般的な相談についてはこちらの一般電話相談窓口、コールセンターのほうにお願いしたいと思います。こちら(帰国者・接触者相談センター)のほうは症状がある方を優先的に取り扱いたいので、一般的なご要望、ご相談はコールセンターにお願いしたいと思います。
 外国語対応専用ダイヤルもあります。
 佐賀県は慈しみ合う県です。佐賀らしく声を掛け合って、力を合わせて乗り切っていきたいと考えています。

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