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令和2年度2月補正予算案

○佐賀新聞
 国は3次補正と21年度予算を15か月予算みたいな一体的な編成を考えてやっているようですが、佐賀県の2月補正もそうした考えに基づくものだというふうな理解でよろしいでしょうか。
○知事
 はい、よろしいです。とてもじゃないですけど、これは予算が成立してから今年度で行えるものではないので、繰越しをしっかりして、新年度の当初予算と相まって、一体として、しっかり事業を進捗していきたいと考えています。
○佐賀新聞
 今回の2月補正の財源というのは、国の経済対策であるとか、または交付金関係だと思うんですけれども、県の配分限度額みたいなものがもし分かれば教えてほしいのと、その額に関する知事の所感を教えてください。
○知事
 様々な交付金をどう活用するのかということもとても大事なことでありますし、今年度どのタイミングで、どういった皆さん方に、どう支援していくのかをずっと議論してきたわけです。そのときに、やはり最悪の事態なんかも含めながら準備をしてきたわけですけれども、佐賀県は皆さんの努力もあって、いわゆるステージ4みたいな事態には至らなかったという状況があります。こういう状況の中で、今我々が持っている、例えば、コロナ関係でいえば、地方創生臨時交付金も含めて、どう活用すべきなのかというところを考えた中で、そうはいっても、新年度にこの臨時交付金をどれだけ留保していくのかということもあります。
 今回、臨時交付金の新たな3次補正としての配分というものもあり、これまで我々が留保していたものもあります。そうしたものの活用方法を改めて我々として考えました。ですので、先ほど未来に向けてもと申し上げたのは、今このタイミングで将来に向けても頑張っていただきたいということも込めてといった部分もあるんです。
 今回、3次で地方創生臨時交付金は65億円、佐賀県に交付されることになりました。ですので、それの一部も今回の財源になっておりますし、そのうちの一部は新年度に留保しておいて、今後、ちょっとまだ先のことがこれは分からないのがコロナ対策でありますので、随時、めり張りのついた対策が打てるように知恵を絞ったという形でございます。
○佐賀新聞
 先ほども知事がおっしゃいましたが、常々、将来への布石、未来への布石というような言葉を使われるんですけれども、コロナ後を見据えた施策に関しては、国会でもそうですし、昨年末の佐賀県議会でもそうでしたが、緊急性、緊急度という意味から様々な意見が寄せられることもあります。知事はそういう未来への布石みたいな予算に関する今回の編成について、特にお考えになったことがあれば聞かせてください。
○知事
 どうしても今、例えば、今一番苦しんでいるのは、私は医療の現場だと思っています。本当に毎日毎日、様々なリスクを負いながら、そして、いろんなところで誹謗中傷のリスクも受けながら、本当に頭が下がります。ですので、本当にそういった皆さん方をメインに考えて今回の予算編成もさせていただきましたけれども、私は知事として、佐賀県の今に対して責任を負っておりますけれども、子どもたちの将来についても、何ができるだろうかといったところも考える県でありたいなと思っています。ですので、そういったところの配分、今と、そして、もちろん事業者の皆さん方も厳しい状況にあるわけであります。そして、子どもたちもこのままでいいんだろうかと、自分たちの将来、不安だと思うんです。そういったところに布石が打たれている、苦しい中でも今を生きている我々が将来に向かって、一部の財源ではあるんだけれども、しっかりと対応してくれていたというのは、将来の佐賀県にとっては大きな財産になると私は信じています。
 ですので、そういった全体のバランスといったところにも気を配りながら、めり張りのある予算編成ができるように、しかも、これは2月補正だけでなくて、当初予算も含めた全体としてメッセージが届くように工夫したと思っております。
○共同通信
 知事は九州であったり、全国的にも先駆けたような予算を今回、考えられたということですけれども、改めてこのような──例えば、幅広く、直接的に苦しい思いをされている医療従事者以外にも、保育士さんであったりとか児童クラブの職員さんだったり、そういった方々にも支援を行うということで、どのようなエールを送りたいか、改めて教えてください。
○知事
 もちろん、お金じゃないんだけれども、お金が全てじゃないんだけれども、本当に保育関係の皆さん方だとか、それから放課後児童クラブは意外と気がつかないんだけれども、やっぱりどうしても預ける場所は必要で、昨年のときを思い出していただければ分かると思いますけれども、学校は止まっているのに何で保育園は平常どおりなの、それでもみんな頑張って、あのときも頑張ってくれたし、ずっとずっと保育園はすごく厳しい状況の中でみんな頑張って、保育園の先生、幼稚園の先生はやっていただいたりしたので、ここは何とかメッセージを届けたいなと。
 何か佐賀県として報いたいなと思ったので、今回「6」という数字にいろいろ物語があるわけですけれども、これで何とか前を向いて頑張っていただきたいなという気持ちがこもっています。ですので、お金だけじゃないんだけれども、佐賀県は「子育てし大県」として、あなた方がいないと佐賀県は前に進んでいかないので、ありがとう、これからもよろしくお願いしますという気持ちが含まれていると思っていただきたいと思います。
○朝日新聞
 まず2点質問があります。  この予算に関しては、議会のほうにもう説明はされたのでしょうか。
○知事
 今しているぐらいですか。
○朝日新聞
 知事のほうからは、その前に説明をされていないということなんでしょうか。
○知事
 通常、私からすることはないと思います。
○朝日新聞
 「くすかぜ広場」に関しての質問なんですけど、これは予算は、財源は何を使うのでしょうか。
○知事
 これは1億円程度は地方創生拠点整備交付金という交付金がありまして、それを充てる予定です。残余については、補正予算債というのが─ ─補正予算になると、特別な地方債がありまして、この場合は、通常50%が公債費方式といって、毎年返す元利償還金の半分を交付税で措置されるという制度になっているので、かなりの部分、財源をうまく活用しながらできるものだというふうに思っております。
○朝日新聞
 12月に鐘の件で、コロナに苦しんでいるときにあえて交付する必要があるのかということで取りやめになった経緯があると思うんですけれども、あえてこの時期に公園を3.5億円かけて整備する理由というのを改めてお願いします。
○知事
 これは我々として、本来やらなければいけない仕事というのがあって、それが2月補正なんですね。誓いの鐘のことに関していえば、財源問題も含めて、私はもちろん、今でも私自身は必要な予算だったと思っているんです、800万円の予算はですね。本当にあれからさらに誹謗中傷というものが議論されるようになって、どうすればいいんだろうか、全国的な問題です。その中で、佐賀県としてはこういう今だからこそ、こんなに誹謗中傷で苦しんでいる今だからこそ、強いメッセージになるんじゃないか、そして我々にとっては、熊本の恵楓園の鐘がありましたので、単に何もなく鐘を造るわけではないという思いは今でもあるものの、それはああいう県議会の議論の中で否決されたので、それはやむを得ないと思っているんですけれども、それには敬意を表したわけですけれども──という思いがあります。
 それと、ほかにこの「くすかぜ広場」については、ずっとこれはこれで県民の大事な財産なので、しかも、すごく大事なところに場所もあるので、このままデッドゾーンにしておくのはどうかというのはずっと我々の中で議論されていたので、今回──これはコロナの臨時交付金ではなくて、地方創生の拠点となる地方創生拠点整備交付金と補正予算債で整備するというタイミングが、今回は国の財源も利用させていただきながら、地方創生に生かせるタイミングだと認識しました。
○西日本新聞
 今回、医療従事者とか保育士のほうに6万円という数字が出ていますけれども、6万円という数字の根拠というか、どんなお金というふうに捉えたらよろしいでしょうか。
○知事
 難しいですね。通常、いろんな県がやるときには大体5万円が多いみたいです、いろんなパターンでですね。我々とすると、様々な財源、活用できる財源などを調整して編成する中で、少しでもというところで、何とか6万円までは財政運営上いけるんじゃないかということで調整を行ったということです。
 ちなみに、ですから、先ほどの医療従事者の6万円も、実際、細かいところでいうと、コロナの患者さんを対応しているところには積算がちょっとプラスがあったりとか、今日はちょっとはしょっていますけど、そういったところもできるだけ財源が、少しでもメッセージが伝わるようにという工夫はしてきたと思っています。
 ただ、これ難しいのは、先ほどの事業者もそうだけれども、どうしてもこういう短期間の中で支援を行うというのは、ある程度は大ざっぱにならざるを得ないところがあって、15万円、20万円も個人と法人で結構荒っぽいんだけれども、もうそこで今回は対応させていただきたいという、メッセージを伝えるために気を遣う部分と、ある程度事業が円滑に、しかも即効性というか、早く皆さん方に支援が届くというところのバランスの中で大変苦労したという状況で6万円です。
○西日本新聞
 いずれも追加の支援という形になると思うんですけれども、これは珍しいかどうか分からないですけれども、追加で支援するとなった理由というのを説明していただけますか。
○知事
 やはり、特に看護師さんとか、そういった皆さん方,それから介護の皆さん方、こういう皆さん方に昨年、国の包括支援交付金を使って一律的な措置で配られているわけですけれども、それで十分なのかなと、一番大切だと思っていた皆さん方だから。だから、ここについてはもう一回しっかり報いたいなとは思っていたんですけれども、ちょうどこのタイミングで、佐賀県としては何とか支援ができるという制度設計ができたので、今回はこんなことができたということで。
 これから先も、どういうコロナの感染の状況になるのかということと、我々の財源というところとの両方をにらみながらということになるので、今回はある程度、佐賀県としては将来へのエールも含めてちょっと思い切って予算を組ませていただいたというのが実感です。
○NHK
 鐘ではないんですが、今回の中では、そういった誹謗中傷の対策、何かそういった鐘のようなシンボルめいたものだったり、例えば条例的なものであったり、そういう誹謗中傷対策の予算は入っているんでしょうか。
○知事
 入っておりませんが、これは本当に大きな課題だと思っています。
 先だっていろいろ、県内でもいろんなティッシュを配ったりとか、いろんな活動をされていますけれども、どうやったら届くのかということだと思うんですね。私はもう、こんなに鐘のことについては大きな議論になったので、ぜひみんなが考える大きなきっかけになってもらいたいな、まさにこれもそこに設置予定場所はありますけど、そのままになっておりますけれども、あれをみんなが見て、気づいてくれたらなと思います。
 ですので、どんなやり方がいいのか、あのとき申し上げましたけれども、いろんなチラシを配ったりとか、テレビ、ラジオで訴えたりとか、下敷きを配ったりとか、そういうことで簡単になくならない、すごく大きな潜在的な、人と人との関係に対する意識だから。だから、そういったことを未来に向けてなくす努力を県民こぞってやれることというのは永遠の課題なので、これから先も、ぜひみんなで議論しながら考えていきたいと思います。
○NHK
 今回入らなかった理由というのはありますか。例えば、それは別のタイミングでは考えておりますみたいなことは。
○知事
 私、あの事業はとても純粋な事業として、特に菊池恵楓園の皆さん方とのやり取りの中で考えた事業だったので、私としては、非常に佐賀県が他県に先んじてそういった鐘があって、こんなにみんなが苦しんだ、このコロナ禍のときにあれがあって、それがこれから100年以上設置されるということがとても尊いことだって私は思ったんです。なので、やはり今回こういうふうに、この鐘の問題が取り扱われてしまったということがとても無念でなりません。なので、そうしたものをまた再度出して、この鐘自体に対してやゆされることが私には我慢なりませんので、純粋な気持ちで、私のあのときの演告というか、提案理由説明を読んでいただいた方は大分分かっていただきましたので、ぜひそうした佐賀県の思い、誹謗中傷に対する思い、差別に対する思いという気持ちを大切にするためにも、これは今後ともみんなで議論をする課題だということで、その議論を待ちたいと思います。
○読売新聞
 2点あるんですけど、先ほどNHKさんが質問されたのは、多分、知事が前回の議会の後に今後も誹謗中傷対策は課題として考えていきたいと話をされていたから、今回は、だからそういうのはなかったんですかということで、入らなかったんですかということだと思うんですけど、その点はいかがなんでしょうか。
○知事
 なかなかアイデアが思いつかない。あの鐘の事業は、非常に自分としてはみんなの心に響いてくれんじゃないかと。しっかりと、これは医療関係者とか学校の子供たちとか、みんなでいろんな文案を考えてつくっていこうと思って、佐賀らしい事業に仕立てようと思ったんですけれども、どうも、だからほかに誹謗中傷対策でやっているものというと、先ほど言ったようにビラを作ったりとか、本を作ったりとか、下敷きを作ったりとか、いわゆるそういう誹謗中傷はやめようということのメッセージになっているので、私的には、そういった予算を上げるということがどこまで実効性があるのかなと思っているので、自分なりに職員たちと議論して、これだったらみんなに響くかなって思うときがあったときに、そういったことは対応させていただきたいと思います。
○読売新聞
 もう一点、以前の質問とかぶるかもしれないんですけれども、年末ぐらいと思うんですけれども、飲食業務の人たちが支援してくださいというときに、知事は直接的な支援はまだすぐに出すのかどうかというのはちょっと悩ましいところがあるというふうなお話をされたと思うんですけれども、今回は、特にエッセンシャルワーカーとか、医療従事者の方に直接的な支援をされるということで、そういうふうに直接的な支援にはちょっと一歩どうだろうと考えた中で、今回こういうふうにされるという、一段階上がったというふうに感じたんですけれども、その辺はどういうふうにお考えが変わられたんでしょうか。
○知事
 これはバランスの問題なんだけれども、私が一番大事に思っているのは、感染症対策をしっかりやっていく。本当に大切な命を、守れる命を守りたいという強い気持ちなんです。ですので、みんな、今厳しいんです。普通に暮らしている皆さんだって、マスクをしながら、通常の生活ができないで困っている。みんなが苦しい中で、みんなの気持ちの中にそういう日頃に対する閉塞感だったり不満だったりある中で、どうすれば一番この佐賀県の社会を回す中でうまくいくのかという中で、一番大事にしなければいけないのは、僕はやっぱり医療機関・従事者。何としても、今佐賀県民で普段の生活では気づかないかもしれない。だけど、いざ自分が倒れたときに、救急車で運ばれてしっかり対応していただけるという、こんなすばらしい環境はないんだと思うんです。だから、ここは県民の皆さん方と共有して、そこに手当てを一番していく、予算の面でも。というのはしっかりやっているつもりだし、その上で、このエッセンシャルワーカーとずっと言ってきましたけれども、今回は保育園の皆さん方とか、そちらを頑張っていっている皆さん方。
 今回悩んだのは、小学生や中学生の先生もすごい頑張っているんです。だけど、ここは限られた財源の中で、やはりマスクを取ったりする小さい子は、難しいから、そこにしっかりと(施策を)打たせていただくということで、学校の先生ごめんね、でも、みんな頑張っているよということも考えながら、今度は事業者の皆さん方からすると、やはりなかなか実際はコロナで人が通っていないというのもよく分かるところもあるので、実際、ここは直接支援というのは考えてはいなかったんだけれども、福岡がああいう状況になって、あのタイミングで、我々も病床が逼迫した、このタイミングで先手で時短措置をするということ自体が、むしろ事業者の皆さん方にエールになるんじゃないかと思ったわけです。もちろん、何で閉めるんだという話もありますけれども、それでも、いろんな声の中で、これが一番バランスの取れた政策かな、その中で、今度はやっぱり飲食店以外の皆さん方も苦しんでいるので、そこにどういうふうにエールを送るのかって考えたのが、先ほどの半分落ちたところに対する20万円、15万円の支援なわけです。
 ですので、もちろん我々も金庫がいっぱいなわけではないので、しかも将来に備えておかなければ、本当に佐賀県がいわゆる緊急という言葉を使わなければいけないことも考えて、そのときに実効性のある対策が打てるようにということも、縦・横・斜め、そして、過去・未来と、そういう立体的なところで予算はつくられると思っていただけると助かります。

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