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佐賀生まれ、佐賀育ちの佐賀牛を一気通貫で佐賀から世界へ

 ではまず、1項目めです。
 佐賀生まれ、佐賀育ちの佐賀牛を引き続き佐賀から世界へというお話です。
 佐賀牛というのは世界に誇れる最高級の国産黒毛和牛なわけでありまして、肉質等級が5及び4の中でBMS(脂肪交雑(さし)のキメ細やかさの程度)が7以上というものを指しまして、こういう厳しい基準をクリアした佐賀の黒毛和牛だけが佐賀牛というブランドとなるわけでありまして、高く評価されているところなんですけれども、これも再三問題点についてはここでも話をさせていただいておりますが、肥育素牛ですね。子牛の県内自給率が低い。佐賀県の得意技は牛の後半生を育てるところであるので、前半、子牛をつくるまでの間は、結構他県に依存しているというのが問題点であったということ。
 もう一点は、食肉処理をするときに、今の施設が輸出対応をしていないので、輸出する佐賀牛については、他県に頼っている現状があったということで、そこで、いろいろな取組をしているわけですが、まず、この生産現場で、全国有数のブリーディングステーション(佐賀牛いろはファーム)を唐津の肥前町に整備するということで、我々は「牛の産婦人科」と言っておりますけれども、来年度から稼働予定ですが、この施設ができますと肥育素牛の生産拠点となります。繁殖雌牛を250頭も飼養が可能になりますので、安定的に佐賀産の牛ができるようになるということです。だから、他県から買ってこなくても、県内自給率ですか、子牛が佐賀で生まれてくる率が高まるということで、安定化するということです。ほかにこのステーションでは、いわゆる不妊牛の治療であったり、優秀な血統の受精卵の供給ということも取り組んでいきたいと思いますし、さらに、繁殖農家の皆さん方の管理技術の研修や新規就農に向けた支援といったことをトータルでやれる有数な施設としたいと思っています。
 さらに、キャトルステーション、今度は「牛の保育園」ですね。もうちょっと育った子牛たちの支援ですが、こちらは、ずっと受入れ数が伸びております。繁殖農家から一括管理して育成、さらに肥育農家にお渡しするということです。子牛の世話というのは非常に手間がかかりますので、そういったところをキャトルステーションに預けることによって、繁殖農家の労働が軽減されるということで、最近は1,200頭ぐらい受け入れ、非常に好調ということで評価が高い子牛たちが育っています。
 さらに、もう一つの問題点、食肉処理の在り方ですが、佐賀県は高性能食肉センター「KAKEHASHI(仮称)」を今整備しております。もう近々、牛の専用施設については新設、10月15日に落成式予定でして、佐賀牛は海外で高い評価を受けているので、特にEUや米国をターゲットにした輸出対応型の牛処理施設なんです。今は、牛も豚も同じところでやっているので、なかなかそれが輸出できないという問題点があったけど、今回、(現在の施設写真を指して)これは今の姿ですけど、牛専用ということです。
 そして、結露対策の一つとして、空気の流れを制御する装置が導入されているということと。あとは牛同士、お互いが交差汚染することを防止するために放血方法を従来の「寝かせ方式」、牛を寝かせて処理するやり方じゃなくて、ぶらさげる「懸垂方式」に変更することで、牛同士の血の交わりを防止する。こういうことによって輸出対応ができます。
 非常に期待も大きい、佐賀と世界がつながる、そして、畜産農家と消費者を結ぶ“架け橋”になるということで「KAKEHASHI(仮称)」と命名させていただいておりますが、いよいよ11月から稼働になります。
 佐賀の畜産は新時代を迎えます。佐賀牛の生まれるところから繁殖、そして肥育、さらに海外に輸出できるような施設等、全部「一気通貫」です。タイアップしながら佐賀牛の価値を上げていきたいと思っております。

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