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平成28年度 当初予算案

 本日は平成28年度の当初予算の主要事業について説明させていただきたいと思います。子育てし大県が表紙になっておりますね。
 コンセプトは「生き・生かし・生み出す予算2016」で、県民が安心して生きる、人や地域の本物を生かし、世界に誇れる県を生み出すということで、佐賀県にお住まいの人や中山間地などを含めた地域の本物を生かして、世界に誇れる佐賀県を目指していく、そんな予算を編成させていただいております。
 予算の総額は4,311億7,700万円で、前年度の肉づけ後の予算と比較しますと、1%の減となりますが、近年、経済対策の規模の差によって大きく予算案の規模というものが左右するわけですが、国の経済対策を除いた通常分で考えますと、対前年で0.4%の増という予算になっております。
 今回の当初予算はごらんのとおり、8つの大きな項目に分けて、それぞれの政策を大きく打ち出そうという予算になっています。がん・交通事故の部分、それから誇り、愛着、強みを生かして子育てし大県“さが”、そして、“自発”の地域づくり、文化・スポーツ、そして、本物やデザイン、そして、ものづくり人財、人を大切に、心躍る「夢」を生み出すということで、1年間私がいろいろ随所随所で力を入れてきたものが、今まで芽をつくったものが開花するような形になっていけばいいなという意味でございます。
 まず、一番最初に、県民が安心して健康に生きるため、がん・交通事故対策で、特にがん対策と交通事故対策には私が知事である限りこだわっていきたいと思っています。特にこの佐賀の子どもたちの将来へのプレゼントという事業は、今までと着眼点が違う、今の佐賀の子供たちが将来佐賀県で育ってよかったなと思っていただけるような事業じゃないかと思っているところであります。私も昨年、胃がんで入院していたときにいろんなお医者さんと話している中でも、このピロリ菌の勉強をさせていただきまして、生活環境が非常に大きな影響を及ぼすわけですけれども、最近の子供たちは多分ピロリ菌の保持者は10%もいないだろうということでありましたので、そうであるならば、中学生のうちに全員、もしご同意がいただけるのであれば、通常やっている尿検査の尿を活用させていただいて、ピロリ菌の検査をやって、さらに次の診断が必要だということになりますと、個別に病院に行っていただいて、全部ピロリ菌を退治する治療のところまでやってしまおうということであります。この事業が成立いたしますと、かなりの確率で佐賀県の胃がんの発生率はいずれ減るわけでありますが、いずれにしても、その効果があらわれるのが30年後だったり40年後だったりするわけであります。私自身が生きているかどうかもわからないような状況でありますが、ただ、そういうことも含めて、佐賀県の子供たちにいかに我々が佐賀の子供を大事にしているのかということのメッセージにしたいなということも含めて考えさせていただいた事業であります。あまり他県はやっていないかな、これ。ある意味画期的なのかなと思っておりますけれども、できるだけ県民の皆さん方にぜひご同意をいただいて、この事業に載っていただきたいなと。大体中学校3年生の時期にということを考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
 続きまして、もう1つの柱、交通事故発生対策でありまして、先ほど調べてきたところ、今年は2月14日現在で約900件の事故が発生しております。対前年比ですとマイナス126件で、ちょっとずつ効果は出ているのかなとは思いながらも、今、平成24年から4年連続全国ワーストワンの発生件数なんですが、このままでは、脱却できるかどうか、まだまだ予断を許さない状況であります。人命のほうは今1人の方が尊い命を失われたということでありまして、去年が11人でありましたから、それが1人ということであります。県と県警が協力いたしまして、事故原因別の対策に取り組みたいと思っております。さまざまな要因、ハードもソフトもモラルもいろんな要因がありますので、それぞれに対してしっかりと手を打っていきたいと思います。特に追突事故は若い20代が非常に多いという分析結果が出ていますので、そういったところに無事故無違反コンテストをやるとか、それから特に高齢者の出会い頭の事故も非常に多いので、運転免許センターに看護師を配置することにいたしまして、運転適性相談をやっていきたいと思っています。そのほか、県警本部が取り締まりを特に強化をするということでありますので、そういったこともあわせて、一日も早く交通事故ワーストワンからの脱却を目指していきたいと思っています。
 続きまして、2番目の誇りと愛着のさがすきプロジェクトですが、これは毎回、これから佐賀県をよくしていく、振興していくために、私が申し上げていることですが、やはり佐賀県民が謙譲のせいなのか、どうしても自分のところのことをPRできない。佐賀は何もなかもんねというようなところが佐賀県のこれからの浮上に対して非常に大きなデメリットになっているので、知っておられる方も多いんですが、ぜひ83万3,000人の県民の皆さん方に本当の佐賀の魅力を、もっともっと知っていただいて、佐賀県に生まれてよかった、佐賀県すばらしかよということをもうちょっと発信していただけないかということをこれからさらに伸長していくプロジェクトを拡充していきたいなと思っています。
 実際、本当に何もないのであれば別ですが、非常にすばらしいところがいっぱいありますので、そういったところについての、まず、県民総運動的な形で佐賀のよさをみんなで発信できるようにしていきたいと思っております。
 続きまして、明治維新150年記念事業でありますが、これも私がこだわっている事業で、明治維新に至るまでの過程で、佐賀藩はものづくりと人づくりで一世を風靡しておりました。ものづくりのところであれば、それこそ1867年のパリ万博に、最初に日本で出たのは佐賀藩と薩摩藩だった話ですとか、反射炉の話もそうですけれども、そしてその後、明治維新の最初の時期は、佐賀藩から多くの人たちが維新政府の中で参与の形で入っていた話ですとか、さまざまな形であります。今、薩長土肥4県の知事で一生懸命キャンペーンもやっているところでありますけれども、ちょうど再来年、明治維新150年に当たります。佐賀の県人魅力発信事業をやっていくとともに、再来年何ができるんだろうかということについて、もう少し煮詰めて考えていきたいと思っています。さまざまな、これは県民の意見も伺いながら、ちょうど鍋島尚正侯の像も来年の恐らく1月から3月あたりにと思いますので、七賢人も含めてどういったことが県内で繰り広げられるのか。そして、明治維新に唐津藩はどういう動きをしていたのかなんてことも含めて、全県的にいろんな検討をしていきたいと思っている事業であります。
 続きまして、3番目は子育てし大県“さが”プロジェクトでありまして、これは事業費が書いてありますけれども、かなり増額しております。これは子育てしたいと皆さんに思っていただくための事業なので、その額がどうだというのは全く関係ありませんが、それでもいろいろこれからやっていこうということに関して重点化しております。特に、この病児・病後児保育施設設置促進事業というのは、県内を回っていく中で、特に子供を抱えている女性方から一番厳しかったのはこの病中・病後に預けるところがなかったというようなお話でありましたので、これにつきましてはハード整備のほかに運営費にも上乗せ補助で、安定的な運営ができるようにしたいと思いますし、佐賀県の特徴であります放課後児童を大事にするというところ、さらに、夏休みに臨時開設するところについて支援をするとか、強みをさらに生かしていく政策を打っていきたいと思っています。
 そして、一人ひとりに応じた子育て支援では、不登校対策、一人一人の状況や程度に応じた段階的な支援をやっていくという事業。それから不妊治療の支援事業についても、充実強化をしていきたいと思っています。
 そして、地域で取り組む子育て支援は、また後で出てくると思いますが、「骨太な子供に育てるtaikenプログラム」ということをやっていきたいと思います。都会でやっている、体験型の「キッザニア」ってご存じですかね。一つの建物の中にいろんな職業体験ができるようなところがあるんですけれども、佐賀県の場合は箱物の中じゃなくていろんな自然の中で、県土全体でそんなこともできるような県なので、体験型のプログラムも佐賀県全体でやっていきたいなと。
 それから、エンジョイパーク吉野ヶ里と書いてありますけど、吉野ヶ里遺跡は皆さん行かれたことがあると思いますけれども、この西方のゾーンに実は大きな広場があって、そこにトランポリンみたいな、ふわふわドームとか結構人気があって、ついつい遺跡にばかり目が向いていますが、子育てし大県のフィールドとしてはすごくすばらしい場所があるので、そういったところにみんなに集まってもらって、子育てし大県という無料で入場できるプログラムを用意したりして、これは福岡県に対しても役立てていきたいなと思っている事業であります。
 それから、子どもの医療費の助成についても、これもGM21で議論をさせていただいたところでありますけれども、いわゆる現物給付化についてずっと県は前に進めてこなかったところもあるんですが、ペナルティーの問題とかいろいろあってですね。今、調整中でありまして、市町が現物給付に乗り出すところについてはそれに対応するように医師会等々と今調整を進めておりますので、29年度からの実施に向けてこれ進めていきたいと思っているところであります。
 今説明しました「骨太な子どもに育てtaikenプログラム」はこの骨太な子どもに育てようということであります。ややもするとわんぱくな子どもになかなか育ちにくいという最近の風潮もあるとも言われておりますけれども、佐賀県に来ていただけると、骨太に、やる気や自信、考える力、伝える力、そして夢が持てる、そういったような子供に育てたいと思っておりますので、スポーツ体験、自然体験、仕事体験、コミュニケーション体験、さまざまな体験事業を盛りだくさんにしております。ちなみに、NPOの誘致で来ていただいたダイアログ・イン・ザ・ダーク、これについても私も体験させていただきましたが、視覚障害者の皆さん方に手を引いて案内いただけるんですけれども、むしろ、今度は佐賀県の視覚障害者の皆さん方にそういうノウハウを身につけていただくということも含めて、佐賀県で4カ所程度、合計20日間程度、むしろ佐賀県バージョンとしてこういったダイアログ・イン・ザ・ダークといったものの暗闇体験ができる。さまざまな人たちにそういう障害の皆さん方との、本当にフィフティー・フィフティーで、同じような立場で心の交流ができるんだということだとか、佐賀県の障害者ご自身にもっともっと前を向いて生きていただきたいなという願いを込めて考えたところであります。そういった体験型のものをそれぞれ散りばめて、子育てし大県の一翼を担ってもらいたいと思っています。
 続きまして、4番目の“自発”ですけれども、これについては、佐賀段階チャレンジ交付金というのを就任早々やらせていただきました。その中で、その後どうしようかということで、特に新年度は中山間地対策にしっかり乗り出していきたいと思っています。その中で、私が常々思っていたのが、今、過疎地域という指定を受けると過疎債というのが使えて、それは今はハードだけじゃなくソフト事業についても7割国から交付税措置があって、元利償還金の7割が交付税措置されるという非常に有利な制度なんですね。ところが、過疎か過疎でないかによって、その有利な制度が受けられるか受けられないかというのは、佐賀の場合は割れているわけなんですね。ですから、過疎の指定を受けているところであれば、例えば佐賀市であれば富士とかは、旧富士町のときの過疎の指定を受けているので、その制度が使える。でも、ほかは使えないとか、大和は使えないとかそのようなこともあるので、過疎、非過疎とかに関係なく全20市町主体の地域づくりを支援する交付金というのを創設してみたいなと思ったわけであります。補助率は今回2分の1でありますけれども、市町の皆さん方の意欲をさらにかき立てるように、そして、自発のまちづくりができるような形で、さが未来スイッチ交付金事業というものを用意させていただいております。
 続きまして、公共交通ネットワークICカード導入促進事業では、実際この交通機関のICカードはまだ本県の場合導入されておりませんで、今利用できるのは2つだけという状況であります。このICカードが使えるようになりますと、高齢者や障害者、さまざまな人のバス利用者の利便性が向上するわけでありまして、タッチするだけで済むわけですから、毎回毎回幾らだろうかということを考える必要もないということもありますし、それから、できれば全国と共通するようなカードにしていれば、よそから来ていただいたお客さんがその同じカード、PASMOであったりとか、nimocaであったりとかいうカードが使えますので、今のところ西鉄さんのnimocaの共通仕様みたいな形で導入できないかということを考えております。
 いずれ福岡県との県境をなくすというか、福岡対策をやっている佐賀県でありますので、できる限り福岡の皆さんが佐賀に来ていただきやすいような形での支援をしていきたいなと思いますし、いずれはバスや鉄道など相互で利用できるようにしたいとも考えております。県内自由にこのカードで、そしていずれはインバウンドの皆さん方にもこういったことも活用できるような方向にしていきたいと思っております。
 そして、九州佐賀国際空港でございますけれども、おかげさまで今年度も非常に調子がよく推移しているところではありますけれども、1月16日にキックオフイベントをさせていただきました。これから九州におけるゲートウェイ空港としての実現に向けて取り組んでいきたいと思っています。
 特にこのビジネスジェット利用促進、これまで4件誘致ができましたけれども、もっともっといけるはずだと思っておりますので、これをもっと増やしていくということ。それからイベントやモニターツアーなど戦略的な情報発信にも努めていきたいと思っております。
 女性活躍推進オーダーメイド事業では、女性活躍という職場環境をリ・デザインしようということで、さまざまな問題点を洗い出して、そして企業に応じたコンサルティングを実施していきたいと思っています。
 そして、スポーツを楽しむ環境整備事業で、国体が35年にあります。そのレガシーをどうしようかということが極めて重要だと思っておりますので、特にこの総合運動場の整備基本計画策定業務委託に含めて、県土全体をどういう形でこれから整備していくのかといったところについて幅広に議論させていただきたいと思っています。総合運動場の整備のあり方、それからアリーナをどうするのかといった問題も含めて、全体としてのデザインを、レガシーを大事にしながら考えていきたいと思います。
 そして、2019年のラグビーワールドカップ、そして、2020年のオリパラ事前キャンプということでは、キャンプ地としての佐賀の存在感を高めていきたいと思っています。さまざまなトップセールスやターゲット・キーマンの招聘ですとか、ボランティア人材の育成、事前キャンプの受け入れですとか、サッカーのアンダー23日本代表の手倉森監督もちゃんと佐賀でキャンプしてオリンピック出場を決めてもらいましたし、駅伝も大分今鹿島の方に集まってきたりとか、徐々に佐賀にムーブメントが起きています。このラグビーワールドカップと2020年のオリパラに向けて、しっかりとキャンプの誘致に佐賀は打って出ていきたいと思っております。
 そして、今年は有田焼400年で、ヨーロッパはやっぱり非常に佐賀をうまく受け入れていただいているなと思っておりますし、この有田焼はやはりヨーロッパによって、ヨーロッパの皆さん方に喜んでいただくといったところの評判を逆輸入するという仕掛けというのは非常に有効だなというのは今回も感じましたので、ヨーロッパの主要博物館の学芸員の皆さん方を招聘するなどして、有田焼400年の後は、産地もできる限り自立して自分たちでまちづくりをやっていかなければいけませんから、そういったところに向けてできる限りベーシックなところの後押しを県はやっていくということをこれから進めていきたいと思っています。
 それから、佐賀のすぐれた本物デザインを生かすという中で、特に朝ごはんという切り口でいきたいなと思っています。これも、ごはんからノリから味噌汁からすばらしいものが佐賀県にはありますので、現在も展開しておりますけれども、佐賀で朝を迎えていただく。そしてそのときには単なる塩鮭が出るのではなくて、いろんなものが佐賀県に来るとすばらしいものがある、有田焼がハードとすると、その中身にあるものがまたそれは佐賀はすばらしいといった展開をしていきたいと思っています。
 それから、さが・ひと・物語の街なみ利活用事業では、景観資源を対象物件として、みんなで合宿形式で活用計画を策定していくというような事業であります。いろんな景観といったものについてもさまざまなリノベーションをすることによって、行政、金融機関等による活用の支援もしていきたいと思います。本県出身の馬場さんなども大分、今佐賀県でいろんなところで手をかけていただいているので、そんな彼のノウハウなんかも使いながらやっていきたいと思います。
 それから、木のインテリアデザイン創出事業、実は今ずっと低迷だった国内産材木の需要というのも、今ロシアの状況なんかも、海外が非常に今厳しくなってきているところもあって、今チャンスかなと思っています。そのときにはできる限り、こういった木を産出するところでさまざまなデザインができるようなことができないかなということをずっと考えておりまして、今回はこのデザインの力で佐賀県産木材の地産地消を進めたいと思っています。できる限り県から木をそのまま外に出すだけでなくて、県内の中にデザイン機能を設けて、さまざまなことが展開できないかということで、県庁の中にも応接室を2カ所ぐらいデザイナーを使ったものをつくっていくとか、さまざまな事業をしながら、佐賀県が木材で売っていくと。佐賀県産木材で勝負ができるようなことをやっていきたいと思っています。
 有田焼創業400年事業は、いよいよ今年、今進行中でありますけれども、4月以降もさらに売上増を加速させたいと思っております。市場開拓、それから産業基盤整備、情報発信という柱で、特に食との連携、それからオランダとの連携ですとか、それからさまざまな焼物文化の発信、最近豆皿とかも非常に評判よくて、有田焼というものの古典的なものだけでなくて、さまざまな革新的なものも含めて幅広く発信ができているので、裾野を広げるとともに、この有田焼といったものを今年勝負をかけてPRしていきたいと思っております。
 それから、さが創生企業誘致環境整備事業では、最近、事務系の会社のほうも佐賀に来たいという話も出てきております。そういった中で、オフィススペースを創出して、経費の助成をするということもやっていきたいと思います。
 それから、ものづくり人財創造事業でありますけれども、これは例の10億円のものづくり基金事業の2年目ということでもありまして、小・中学生にものづくりに親しむ、そして工業系の高校生にものづくりといったものについて、実践的な人材になっていただく、そして企業にも選ばれる企業になっていただく、そして、そういうものづくりといったものが佐賀県はいかにすばらしいものをしているかということについて、再評価する機運を醸成するといった事業について、幅広にやっていきたいと思っています。大分、今ものづくりについての士気は上がってきたのかなと思いますけれども、まだまだこのロットを広げていきたいと思います。
 それから、集落営農法人育成加速化対策事業では、稼げる農業を目指すということでありまして、今、担い手が一番の問題でありますけれども、法人化などをして、経営規模をしっかりと大きなものにした上でやっていくというところが必要だという観点の中で、集落営農法人の設立初期に必要な経費ですとか、サポートセンターの整備・運営経費に対する補助をすることなどによって、しっかりと将来、持続可能性のある農業をつくっていきたいと、稼げる農業をつくっていきたいと考えているものであります。
 それから、「佐賀牛」の生産基盤強化対策、おかげさまで佐賀牛のブランド化っていうのは、今、構築されつつあるんですけれども、問題は、これは佐賀だけの話じゃないんですけれども、繁殖農家が減少して、肥育するほうはいいんですけれども、もともと子供を産んでもらうところが非常に今厳しい状況で、なかなか数が減っています。非常に優良血統の繁殖牛が不足しているということが、今の最重要課題になっておりますので、繁殖農家、肥育農家、JAなど、それぞれのステージに応じた支援を行うことで、佐賀牛ブランドをしっかり守って、生産基盤を強化していきたいと思っているところであります。
 それから、思いをつなぐ「希望の鐘」復元事業、これはせんだって熊本県の国立療養所菊池恵楓園に私が訪れたときに、特に佐賀県の方が自治会長で中心になってやられたりもして、いろんなお話を伺う中で、今までさまざまな偏見・差別に遭った中で、佐賀への故郷への思いをしっかり持っていただいているということで、私も非常に感動させていただきまして、その中でもこの「希望の鐘」というのが以前あって、この鐘を鳴らして、塀の外に送り出すということに対して、すごく思いがあられるということをよく承ってきたので、何とかこの音をもう一回鳴らしてみたいなと思います。それとともに、佐賀県民の皆さん方においても、これまでのそういう差別や偏見の歴史というものに正面に向かい合って、その鐘の音を聞きながら、これから将来に向かって、そういうことが二度とないようにという警鐘にしたいという事業であります。ですので、この鐘を復元することというよりは、それを通じて、交流会もしますけれども、人権教育の推進に資したいと。もう二度とこういったことが起きないようにという思いのための事業であります。
 そして、さがキッズランド事業、これはこれから夢を生み出す事業ですけれども、「~子どもが元気に遊べる佐賀においでよ!~」ということで、実は先ほどのトランポリンじゃないですけれども、佐賀県全体が一つのテーマパークというぐらい、佐賀にはさまざまいろんなところで体験をしたり、子供が遊べる場所が多いわけでありますけれども、なかなか情報発信ができていなかったということもありますので、さまざまなモデルコース化もすることによって、そして、子供が体験型の遊びをするのにいかにすばらしい県かということについての情報発信をあわせてやっていこうというための事業です。
 それから、『アート・アフター・ダーク』inSAGA事業、これはさっきのダイアログ・イン・ザ・ダークとは全然違う事業でありまして、夜、佐賀に来てもなかなか体験型というか、遊ぶ場所というか、目玉がなかなかないということもありまして、県庁を使うというのはどうかなという議論もあったんですけれども、佐賀で本当に景色がいいというのは、実際ここしかなくて、県庁展望ホールにおいて、夜間に常設展示を、映像作品によって美しいイメージを出していきたいなと。

(アート・アクター・ダークの映像放映)

 こんな感じで、屋上に来ていただける見ることができる。きのう、私、武雄の飛龍窯の灯ろう祭りに行きましたけれども、あと、鳥栖のところでもありますよね。小城もあったりとか、それから、佐賀も光のページェントがあったりとか、割と光にこだわった展開というのが非常に県内多いものですから、美しい映像でライトアップをすることによって、県庁展望ホールを夜の見どころにしていきたいと思っているところであります。これはチャレンジですね、評判がどうなるのか──という事業です。
 それから、「~アートを通して“最高”の佐賀をつくる~」では、佐賀さいこうフェスという、佐賀の文化・歴史を感じられるような、この前、会見に登場していただいたカノエラナさんとか、篠笛の佐藤さんとか、今、佐賀もいろんな文化事業で頑張っている方がおられます。そして、もちろん障害者の団体の皆さん方もおられます。そういったいろんな方々に来ていただいて、さまざまな皆さんが、いろんなアートで佐賀を楽しめるといったフェスティバルですとか、ジャズ、映画、そして体験型イベントや県民提案型イベントで、アートといった部分についても、県民総出で楽しめる空間をつくっていきたいと思っています。
 生き・生かし・生み出す予算2016、これをしっかりやっていきながら、「人を大切に、世界に誇れる佐賀づくり」実現を目指していきたいと考えているところでございます。

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