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原子力防災訓練関連その2

○佐賀新聞
 原子力防災訓練に関して、先ほど来、住民の避難に関して、屋内退避が重要だということを繰り返しおっしゃっているかと思うんですけれども、少なくとも取材した感触では、やっぱりすぐに逃げるという方の声のほうが圧倒的に多いような気がしたんですけれども、屋内退避を徹底させるために、知事として今後どのようなことをやっていくべきだというふうにお考えでしょうか。
○知事
 これは、本当に有識者の皆さん方とも話し合いながらしっかり考えなければいけない問題だと思うんです。仮に地震との複合災害という想定で今回はやりましたけれども、多くの皆さん方が負傷されて、それに対する対応ということも必要になるわけですよね。ですから、そのときに原発事故対応ということで、屋内退避をしていただく、要はむやみに外に出て道路の状況などを混乱させないようなオペレーションをしっかりやっていくという意味では、やっぱりそこの部分、状況に応じたオペレーションをしっかりやっていくので、モニタリングもしっかり整っていますから、いろんな計測の中で順次やっていくというようなオペレーションを県民の皆さん方にわかっていただくようなことをいかにやっていくのか。もちろんわかっていただいている方も結構おられます。ただ、それは不断に皆さん方に周知していかないと、これなかなか100という数字まではいかない。ただ、順次順次広げていくことによって、その率が上がることによって災害時のオペレーションというのは格段に進歩していくので、これについてはこれから、さらに、特にその辺の見識をお持ちの方も含めて、どういうやり方でやっていくのがいいのかということについて研究していきたいと思います。
○西日本新聞
 屋内退避についてなんですけど、知事は屋内退避を進めていくべきということをおっしゃるその最大の理由というのは、無用な渋滞を避けるだとか、それとも逃げている途中の被曝を避けるだとか、どのあたりが屋内退避を進める理由なのかというのが1つと。
 もう一点は、九州電力が来年1月に玄海原発3号機の再稼働を目指しておりますが、今回の訓練を通じて、その再稼働を迎えられるのか、どういう状況にあるのか、まだまだ改善すべき点が山ほどあるのか、山でいうと何合目なのかというような、再稼働に向けて少しでも不安を取り除いた状況で再稼働を進めるまでの山を見た上で、今どれぐらいのところにあって、これからすべきところがどれほどあるのかというご見解をお願いいたします。
○知事
 私は道路がどうこうするから屋内退避と言っているわけではないんです。要は、原子力事故に対して、屋内にいる、まさに壁の中にいることの意義があって、今のUPZというものがあるわけなんですよね。ですから、そこについての説明をもうちょっとしっかりやっていきたいと思っています。むしろ外に出るということがどういうことなのかということですね。
 それと、もう一点何でしたっけ。
○西日本新聞
 もう一個は、これで再稼働を迎えられるのか。
○知事
 再稼働の問題とは分けて考えるべきだろうと思います。いざというときの避難の問題というのは極めて重要な要素だと思いますけれども、再稼働の是非については、せんだっての私の思いの表明のときに申し述べさせていただきました。稼働していても、していなくても、そして廃炉になる1号機についても、しっかりと我々は長い間ずっとチェックをしていかなければいけないわけです。ですから、どんな状況に玄海原発があっても、この避難の問題というものについては常に実効性があるように前に進めなければいけないと思いますし、この時代の変化に応じてさまざまな知見が出てきたり、新しい機器が開発されたりすることもあります。そうした中で、即戦力になるような避難計画に少しでも近づけていくという不断の力をしていくということを申し上げております。
○西日本新聞
 再稼働前にやっぱり少しでも安全な状態というのを望みたいというか、走りながら考えるではなくて、やっぱり再稼働を迎えるまでに、少しでも安全な状態に近づけていただきたいというのが、私もいろいろ住民の声を聞いた中で、そういうのは感じましたけれども、さっき言った改善だとか、そういったもののスケジュール感として、再稼働を迎える前にちょっと避難計画を見直すだとか、改善すべき点を何らかの形であらわしていくみたいなお考えというのはあるんですか。
○知事
 基本的に避難計画自身はひとつ確立したものだと思っているんです。ただ、それが本当に100%動くかというと、動かないんです。逆に動いてはいけないと私はずっと申し上げているわけで、それが少しでもさまざまな選択肢があったり、先ほど言ったように、もっといいものになる、そして県民の皆さん方にそれをもっとわかっていただくようなこと、そういったことというのは、不断の取り組みなんですね。ですから、再稼働とそれをリンクさせるべきなのかというと、私はさせるべきではないと思っているので。
○西日本新聞
 それはそれ、これはこれということですか。再稼働は再稼働、やっぱり避難計画は避難計画ということですか。
○知事
 はい、だから、再稼働がされてももちろん進めなければいけない話でもありますし、それは再稼働するかどうかというのは、全然──もちろん、避難のものがしっかり一定できているというのは重要だと思います。ただ、私はこの再稼働の是非の問題と、避難の問題はずっとこれからやり続けますから、ここで避難計画が完璧ですからという宣言ではあり得ないと思います。

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